異世界チートで友達づくり(仮)

川添 マカ

進化と神化③

 光に包まれて気づいた時には俺は音も一切聞こえない真空といっていいほど静かな真っ白な空間にいた。
 しばらくするとベルが俺の名前を何度も叫ぶ声が徐々に大きくなってきているのに気がついた時に目が覚めた。

 俺は洞穴の祭壇の前で仰向けに倒れていた。
 「アオイ…大丈…夫……?」
 俺の顔を見てベルが驚愕と困惑の顔を向けてきたのだ。
 「おい、ベル…どーしたってんだよ」
 俺は少し笑いながらふざけた様子で言って自分の両手に視線を落とした。
 「どーしたってんだよぉぉぉぉぉぉぉお!!!」
 俺の両手の甲から肘にかけてまるでヒビが入ったような形になってそこから赤い光がもれていたのだ。
 「ベル!«鮮明鏡»貸してくれ!」
 俺はベルから手鏡型の«鮮明鏡»を貸してもらい、自分の顔を確認した。
 そこには信じられないような自分の顔があったのだ。
 髪は白色になり先端だけが黒くなっており目は見たことないような形に変化していた。それに頬から首にかけては腕と同じようなヒビが入っていた。
 「なんなんだよ!これはぁぁぁぁぁああ!!!」
 俺の叫び声が薄暗い洞穴の中を反響しながら外へともれていった。

 俺はどうしてしまったんだ…。
 洞穴を出てきた俺は入り口のそばに座り込み現実を受け止められずにいた。
 ステータスにこの変化の事書いてないのかと思い、俺はステータス画面を確認してみる事にした。


 名前:アオイ  種族:神人しんじん  性別:男
 レベル:ーーー
 職業:神
 称号:神の力を宿し者
 攻撃:156790  防御:152670  魔力:148680
 魔攻撃:135090  魔防御:133870
 敏捷:164580  力:125860  魅力:19500
 運:-500
 状態:呪い/神力解放
 流派:ーーー
 スキル:ーーー
 固有スキル:神眼/神化/支配
 耐性スキル:全種超耐性
 魔法:全種«極»
 装備:牙狼丸/狼王のコート/狼王のブーツ/炎火の指輪
 所持金:35460z


 なんかいろいろおかしくなってる…ほんとどうしちまったんだよ…。

 すると急に空が光だした。怯えた様子でせっせとベルが俺のそばまでやって来た。
 「…なんだ?」
 光を腕で遮りながら見ているとしばらくして光が収まり天空に人らしき老人が現れた。
 俺はその老人に見覚えがあった。
 「久しぶりじゃの…吉崎蒼依君」
 そう、この老人は俺をこの世界に飛ばした張本人…自称神様だ。
 「誰が自称じゃぁぁぁぁあ!!!!」
 「勝手に人の思考よんでんじゃねぇよクソジジイ」
 「相変わらず、口の減らないガキじゃのぉ」
 「お前が俺をつっこませるからだ」
 そんな会話をベルは不思議そうに見ていた。
 そして自称神様が話を無理やり断ち切るように咳払いを1回して話題を大きく変えた。
 「ところで、蒼依君…お主のそれは理解して貰えたかのぉ」
 そう言い終えると共に神様の真横を何かがものすごくスピードで通り過ぎた。
 「てめぇの仕業か…」
 震える声で言うアオイは何かを投げ終わった体勢になっていた。
 近くにあった石を投げたのだ。
 「ま、まて!蒼依君!説明をきけ!」
 その言葉を無視してアオイは巨大な岩石を両手で持ち上げ神様に向かって思いっきり投げた。
 「イヤァァァァァァァァァァァアア!!!」
 神様の叫び声が森全体に響き渡った…。

 その後、神様の説明を受けてやっと理解が出来た。
 あの水晶は一種の宗教団体の秘宝だったらしい。神の力が封じ込まれているその水晶玉を俺の<神眼>で全て吸収してしまったらしい。
 その力が俺の中に入り込み、フォルムチェンジの様に自由に人と神の姿に変化できるようになったらしい…。
 しかし、神の力を手に入れた代償として俺の今までに<神眼>で吸収したステ値とこれからの全てを神の姿に加算されるようだ。
 よって俺の人の姿でのステ値は普通の人並となってしまったらしい。
 ただし、スキルや魔法は人の姿の状態でも使えるとのことだ。
 神の姿になるスキルは<神化>というようだ。

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