異世界チートで友達づくり(仮)

川添 マカ

決意③

 その夜、またしても俺の理性がベルによって崩壊寸前になった…。

 ベルにあーんをしたその夜、俺はいつものようにソファで寝る準備をしていた。
 「ベルは一体どーしたんだ…?」
 そんな事を声にもらしながら準備を進めているとベルが俺の服を後ろから引っ張った。
 その時、ある出来事が俺の脳裏を過ぎった。
 「べ……ベル…さん…?さすがにそれは〜…」
 俺の脳裏に過ぎったのはーーーー
 「……一緒に…ねる……」
 これだった…。
 異世界転生初日の夜にベルはいつの間にか俺の寝床に潜り込んできてたんだ。
 無意識で一緒に寝てても理性がズタボロになりそうだったのに、一緒に寝ると意識するとか……もう俺死ぬ…。
 「いや、ベル…?さすがにそれは…」
 「…この前一緒に寝た」
 「お前…覚えてないとかゆってなかったか?」
 「………………………今のなし…」
 「できるかァ!!!」
 「………お願い」
 上目遣いに言われたのでちょっとドキッとしたが逃げるようにソファに寝転がった。
 でも、気づいた時には俺は宙に浮いていた。
 「はァァァあッッ!??」
 ベルが下で指をたてていた。何やらイタズラな笑みを浮かべていた。
 「な、なんだこりゃあぁぁぁ!」
 「生活魔法の一種だよ」
 『<生活魔法:浮遊>を習得しました』
 脳内に声が響いた時にはベルはもう移動を始めていた。
 ヤバいヤヴァイヤバいヤヴァイ!!早く解かねぇと!!
 そう思い詳しく見ることにした。

 <生活魔法:浮遊>…触れた物をなんでも軽くし浮かせることができる。しかし自らの体は浮かせられない。任意発動。

 解き方書いてねぇ……。
 そのままベットまで連れていかれ一緒に寝ることになった…。もう、俺死にそう。

 ベルが寝付いた頃、抜け出そうとしたが、正面から抱きしめられていて抜け出せそうになかった。
 「はァ…今日は一体どーしたんだよ…」
 頬がほんのり赤いベルを見ながらそう口には出したが自分では薄々ベルの行動の意味が分かっていた。
 寂しかったのだ…とてつもなく。
 だから唯一この家に一緒に暮らす俺に甘えたかったんだ。
 明日のベルの答えがどうなるか分からないけどその答えに俺は従う…そう決めたから。
 そう思いながら俺もいさぎよく眠りについた。

 朝目覚めると真ん前にベルの顔がありこちらを見つめていた。
 徐々にベルの顔全体が赤くなっていくのが分かった。
 「キ……」
 「……き…?」
 ベルの言葉の続きが想像出来ずに思わず聞き返していた。
 「きぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!!」
 ベルの叫び声とともに俺の顔面に右ストレートがとんできた。
 そのまま壁を突き破って森へと飛ばされた。

 しばらくして俺達は村長の家に向かっていた。
 「本当にごめん!アオイ」
 ベルが歩きながら両手を俺に合わせて謝罪していた。
 その俺は鼻血を止めるのに必死になっていた。
 「いいよ…で、昨日の事はまた覚えてないと?」
 「はい…面目ありません…」
 「また嘘じゃねぇよな?」
 「とんでもない!」
 「てか、昨日はどーしたんだよ」
 「いや〜、エールを一杯飲んだら酔ってしまって〜…」
 「酒弱すぎだろ!」
 エールはこの世界でのビールのようなものだ。こっちでは17歳で成人とみなすらしい。

 そんなこんなで村長の家について中へ入った。
 中にはカメルとケイルがいた。
 「おぉお主らか…で、答えは出たかの?」
 「うん、ちゃんと出たよ」
 そしてベルが一回大きな深呼吸をしてから続けた。
 「私…半精霊族ハーフエルフになるよ」

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