異世界チートで友達づくり(仮)

川添 マカ

初クエスト①

 「……ィ……オイ…アオイ…起きて」
 ベルの声で目が覚めた俺はソファに寝ていた。
 昨晩は村長とある賭けをして承認されたのでそのまま家に帰って就寝したのだ。
   ベルの顔をみると昨日のことを思い出していた。

 (「賭けの内容は簡単です。明日俺たちは遠出のクエストに行ってきます。そこでベルのことを見ていてください。勝者判定はクエストの総合的な評価として村長が判断してください」
 「わしが最終判断を下すのならお主に勝ち目はあるのか?」
 「ありますよ。十分に」
 「ほぅ…なかなかの自信じゃな」
 「当然!自信がなかったらこんな賭け挑みませんよ」
 「ホッホッホ…確かにその通りじゃな」
 「当然俺はあくまでベルのサポートということで行動します。そして村長には<千里眼>で俺と視界を共有してもらって判断材料にしてください」
 「なんと…<千里眼>まで使えるのか。お主は一体………」
 「………ただの居候いそうろうです」)

 「アオイ?どーしたの?」
 「ん?…あぁ、ごめん。ちょっと考え事を…」
 「そぅ?何かあったらなんでも相談してね」
 ベルが笑顔で心配してくれたおかげで結構ホッとした。
 「おう、じゃあクエストいこーぜ!」
 「うん!!」
 俺たちは装備へと着替えを済ませて冒険者ギルドへと向かった。

 ギルドに着いてから受注手続きをしているベルとは別に昨日の場所に立っていると4人組の30代くらいのパーティが近寄ってきた。
 そしてその中の大剣を肩にかけた重装備の人が話しかけてきた。
 「ちょっとそこの君」  「はい?」
 気の抜けた声で応えたらそうそうというふうに頷いて話を続けた。
 「君、初心者にしてはいい装備だね」
 「あ…ありがとうございます」
 なんなんだ?この人達…。
 「あの…なにか御用でしょうか?」
 「あぁごめんね…ちょっと君達にちょっとした頼みがあるんだ」
 「たち…?」
 俺は一人でベルを待っているのになんでベルと俺がパーティって知ってるんだ?
 そう思って聞こうとした時に話が続けられた。
 「向こうで手続きをしている彼女は君のパーティじゃないのかい?…一緒にいたからそうなのかと思ってさ」
 確かに昨日も今日も一緒にいたからそう思われても仕方ないか…。てか、実際にパーティなんだけどさ。
 「パーティですよ。それで頼みというのは?」
 「あぁその事なんだけど…君達の装備って火属性耐性が大きんだよね?」
 「まぁそうですけど…」
 「俺達今からフレイムボーンを倒しに行こうと思ってるんだ」
 「フレイムボーン?」
 初めて聞くモンスター名?に首を傾げると何やら本のようなアイテムを取り出してページを開き差し出してきた。
 そこにはモンスターの情報が書いてあった。


《フレイムボーン》
 ランク:C
 属性:火
 レベル:30~40
 情報:炎をまとった人骨。兵士のような装備をし、剣や槍で攻撃を行う。
 ドロップアイテム:炎骨えんこつ/???/???


 「これは?」
 「モンスター図鑑さ。倒したモンスターは自動的に記録される」
 結構便利だな。暇な時買ってみよ。
 「こいつを倒してドロップアイテムのはてな部分を知りたいんだ。だから火属性耐性を持ってる君達に協力してほしいんだよ」
 「でも、俺達初クエストになるけどそれでもいいんですか?」
 「もちろん!人数の多い方がドロップ率も上がるし何より味方同士のカバーができる!」
 一理あるな…。俺達は回復魔法が使えないし既存のパーティなら対応もできるだろう。

 「アオイ?」
 ベルが俺の袖をクイクイ引っ張っていた。
 「お、ベル…クエストは決まったか?」
 「うん!ほらこれ!」
 そう言って差し出してきたクエスト用紙には【フレイムボーン討伐】と書かれていた。
 ………………タイミング良すぎだろ…。
 こうして俺達は一時協定を結びクエストへと向かった。
 冒険者ギルドを出た時に<テレパス>で村長にクエスト内容を説明し<千里眼>を発動させた。

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