異世界チートで友達づくり(仮)

川添 マカ

準備③

 武器屋をあとにした俺たちは防具屋に向かっていた。
 道中ベルがニコニコと目を輝かせながら武器を掲げて眺めていた。
 「嬉しそうだな、ベル」
 「うん!だって初めての自分の武器だもん!」
 嬉しそうなベルを見ているとこっちまで幸せな気持ちになる。なんて平和な時間なんだ。
 まぁ俺も実際本物の日本刀を持つのは初めてだった。
 剣道の経験はあったけど居合をやっていたわけではないので刃がしっかりしている刀は初めてなのだ。
 剣道の時に持った真剣はもっと重かったがこの«牙狼丸がろうまる»はさほど重くはない。ステータスの力が上がったからだろうか…。
 そうこう思っているとすぐ目的地の防具屋に着いた。

 「あ!いらっしゃい!待ってたよ!」
 出迎えてくれたのは防具屋の交渉人のカイル・リープスだ。武器屋のシェラ・リープスの双子の兄らしい。
 犬人族ドワーフで結構筋肉質だ。犬人族の特徴ともいえる低身長はカイルの身体を丸くかたどっていた。
 「ベアウルフの装備だけど素材自体が大きかったからいくつかおまけで造らせてもらったよ」
 「え…俺金ないぞ?」
 「おまけってゆったろ?タダだよタ〜ダ」
 「え!?……いいの?」
 「いいさ!いいさ!むしろこんな一級レア素材を加工できたことに逆に感謝してるよ!」
 すげぇお得だ…苦労して倒したかいがあったぜ…!
 「早速見せてやるよ!ついてきな!」
 そういうと店の中へと先導された。
 「これが俺の最高傑作さ!」
 ようこそといわんばかりに手を大きく広げ自慢げに言ってきた。
 テーブルの上には4つ程の装備が置いてあった。
 「まずアオイにはこれ!」
 そう言って一着の黒いロングコートを掲げた。えり、袖口、すそに毛が付いていた。
 「«狼王ろうおうのコート»だ!耐熱性に特化しているにも関わらずありとあらゆる環境に耐性がある!ついでに火属性のスキル、魔法の効果倍増だぜ」
 装備してみるとまたもぴったりのサイズに変化した。暑苦しいかなと思っていたけど通気性抜群のため涼しい。
 「まだまだあるぜ!次はベルの分だ!」
 そう言って取り出したのは黒いフード付きのローブだった。こちらにもフード、袖口、裾に毛が付いていた。
 「«狼王のローブ»。こっちも«狼王のコート»と同等の効果があるぜ」
 装備するベルは目を輝かせて見るからに興奮していた。…かわいい。
 「あとはこの«狼王のブーツ»と«狼王の靴»だ。どっちも敏捷が1000も上がるぜ!」
 マジか!!?これ以上敏捷上がるのか…。
 まぁベアウルフのステータスで一番高かったもんなぁ。スピード特化のモンスターだったのか。
 ベルの要望に応えて俺が«狼王のブーツ»、ベルが«狼王の靴»を装備することになった。
 どちらも黒色で履き口の辺りにベアウルフの毛が付いていた。
 装備が全て揃ったため防具屋をあとにする。

 これからちょっとした採取クエストを受けるのだ。
 その前にステータス画面を確認する。


 名前:アオイ  種族:人間?  性別:男
 レベル:82
 職業:森の主/武闘家
 称号:怖い人/森の支配者/自重知らず/災悪/覗き魔
 攻撃:11810  防御:11580  魔力:6360
 魔攻撃:7460  魔防御:7260
 敏捷びんしょう:12780  力:8660  魅力:420
 運:-500
 状態:呪い
 流派:自己流派
 スキル: 威圧/未来予知/ルート分析/罠捜索/文章理解/全記憶/透視/千里眼/幻惑/神速/索敵/咆哮/フレアドライブ/テレパス/みきり
 固有スキル:神眼
 耐性スキル:衝撃耐性/苦痛耐性/毒耐性
 魔法:火属性魔法«中級»
 装備:牙狼丸/狼王のコート/狼王のブーツ/炎火の指輪
 所持金:640z


 相変わらず人間かどうか怪しいのね…。
 いつの間にか職業武闘家になってるし…あと、誰が覗き魔じゃあァァァァ!!!!!!!!
 ステータス覗いたからか!!?実際には見てねぇからセーフだしー!!!!!!!!
 ステータスが武器と防具つけたからその分プラスされるのか…相変わらずバケモノだな。
 俺がそんなことを思っている最中ベルはずっと上機嫌だった。

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