第0話

暴動事件が起こるずっと昔

光「冥王様、お知らせです」

光「現世で見慣れない島が発見されました」

ゼロ「……！」

その島は海に沈んでいたのだが、突然姿を現した

形は平らな皿のようになっていて、海水が溜まり、空を鏡のように写している

ゼロ「…………」

その島の中心には一つの建物がある

そこに、「彼」はいる

ゼロ「…………どうして今更？」

？「……一つ、警告しようと思ってな」

ゼロ「…？」

？「私は予言者では無い。だから何かとは正確には分からないが……」

？「何かが起こる」

ゼロ「………」

？「嫌な予感がする。だから、その剣で僕を殺せ」

ゼロ「なっ…！？」

？「……？知らないのか……、その剣のこと」

？「……私を殺さなければきっと後悔するぞ」

ゼロ「……わかりました」

光「………」

木「……残酷だよな」

光「ああ……」

彼の名は刃
彼は記憶の剣を作り出した鍛冶屋と初代冥王の間に産まれた子供の一人

鍛冶屋としての血の方を受け継いでいるようで、記憶の剣の扱いは良かったらしいがそれ以外の能力はもう一人の子に受け継がれた

冥王になるには剣術だけでは無く、あらゆる能力が必要だった

そのため冥王にはなれず、現世で人々を助けていたが、その人知を超えた能力により、人々から忌避される

最後には悪魔と呼ばれるようになり、あの島に封印されてしまった

恐らく彼が剣の一部になっていなかったら大悪魔は封印できなかったであろう