命の物語

ふみゅうひぅ

第7話

少女「何を言ってるの…?」

少年「…僕たちは「冥界」から来たんだ」

少年「僕は君が…その…悩んでいたから止めに来た…でも1人で逃亡する勇気なんてなかった…だから他の逃亡をしようとしてる人を誘った…」

少女「……」

信じられない…でも、きっと本当だ…

少年「……今の冥界を知って…る分けないか……今の冥界は地獄だよ…」

少年「元々冥界は命を失った者が行き着き、手はずが整い次第転生する場所……」

少年「転生する際に全てリセットされるんだけど、それをいいことに冥界の奴らは死者に拷問じみた事をするんだ……」

少女「…なんでそんなことするの?」

少年「わからないけど…多分もてあそんでるんだろう…」

少年「だから逃げたがる人もいた…本当はもっといたんだけど途中で……」

少女「……」

少年「今の冥界は狂ってる…でも言い方を変えれば雑になっている…だから比較的逃げやすかった…今の僕らの体もそのおかげで実体化してるんだと思う」

少年「…逃げられたのは「彼ら」のおかげでもあるけど…」

少女「……」

…彼は…死んでいた
なんでだろう…

少女「なんで…死んだの…?」

少年「……」

少女「…ごめん」

少年「いいや、いいんだ……」

少年「…自分で…死んだ…」


何でかはわからないけど、涙が出た

少年「君を止めたかったのは同じ「願望」の持ち主だったからって言うのもあるけど…生前、君のことが……その……す、好きだったから………」

彼が頬を赤らめて、目をそらしてそう言う

そんな告白のされ方したら混乱しちゃうよ……
両思い…でも……

少女「……バカぁ……」

そんな辛い場所に好きな人を行かせたくないからあんなに必死だったんだ





…私は自分の無力さを感じた





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