ヨワタリジョウズ

結城 龍鬼

自己紹介:柴崎 真優

 初めまして。私の名前は 柴崎しばさき 真優まゆ。周りからは捻くれ者ってすごく批判されてるの。

 学校や政治に対してのおかしな部分を指摘しただけ、「まぁそうだよね」と言っただけで、
「馬鹿にしてる」って、「人を見下してる」ってよく言われるの。

 そう。私は捻くれ者。そしてクズ。そうならなきゃ
家庭環境はあまり良くなくて 父親は生まれて物心がつく前からいない人と仮定され、
母と祖父母で育ち、家庭内でも邪険に扱われ
唯一遊んでくれた相手が祖父だった。

 そんな祖父も、私が11歳の時に亡くなった。

 遊び相手も、話を聞いてくれる相手もいなくなった。





 その1ヶ月後 母が泣きながら
「今から言うこと、ちゃんと聞いてね」
と下校直後の私に言ってきた。

 妊娠をしていたらしい。
2週間目。おめでたい事だ。

 私も凄く妹や弟が欲しくてサンタさんに願ったほどだから 嬉しすぎた。
 でもなぜ泣いている?

 もっとよく話を聞くと
「・・・ゅう・・・・・ん・・・た」
その言葉は 私の耳には掠れて聞こえた。

 後日、薄暗い部屋でひとり、昨日言っていたことを思い出そうとしていた。

 思い出したんだ。ハッキリと。母の口はその言葉を発していて、その形になっていた。
自然と涙が溢れ返った。抑えようとしても抑えきれない。悲し過ぎて声が出なくて……息がしずらい…。

 そう。母は、「流産した」と言っていたんだ





 それから思ったんだ。

「他人から興味を示されなければいいんだ…
近寄り難い人間になれば…自身が辛くなることも無いし裏切られない!」

 だけど、私の周りの大親友は言ったんだ。
「それは違う。間違った思考をしている。
言ってる事は正しいがだからといって自身が変わる必要は無い」

 確かにそう。本当にそう。
でも他人に興味を示されて無駄絡みされたり
自分の思ってる事を口に出した瞬間縁が切れる相手は私にとっては必要が無い。
皆に好かれたい訳でもない。

 だから自分は変わりたかった。




 あぁ、大親友の話をしていなかったね。
 私の大親友は「勝利の女神 アテナ」。
そして私が命名した、「卓己たくみ」という名を持つ男の子だ。
 皆 ここで疑問を抱くだろう。
「女神」なのに、「男の子」?
って。

 簡単に言えば輪廻転生をしている
 彼は前世アテナだった子で、前世や前前世、あるいは前前前世で神だった者の魂は そのまま神のままであるため、
卓己くんも立派な神様なんだよ。

 そんな神と私が出会ったきっかけは ある公園。
 その日は物凄く天気が良くて家の人が全員忙しく、家から見えるくらいの距離の公園で遊んでいた。

 当時5歳の私は、ブランコや滑り台、ジャングルジムで盛大に遊べた。走るだけで楽しかった時期だ。

 しばらく遊んでいると 目に付くものがあった。
 トイレの前で誰かが座っていた。
 私は友達大好きで、当時はその人の姿を見たらみんなともだちと思っていたので すぐ声をかけた。
勿論震えていたさ。だけど仲良くなって打ち解けて、帰る家がないからって私の家にこっそり呼んだ。

 名前が無いから卓己って名前で呼んで、仲良くしてた。

 ちゃんと親に育てられてなかったからか、礼儀というものをあまり知らなくて、無礼な人だった。

 でも彼は友達思いで、女性思いで、やはり女性思考なのか、すごく感情的になりやすい。
 その為、凄く女々しい部分もある。

 そんな彼不思議な人です。
 一般人、私の周りの人には殆ど見えません。

 そう、彼は幽霊であり神様です。




おっとお喋りが過ぎました。
私の自己紹介はこの辺りで。

次の方に回します。

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