幼馴染と3人の異世界性生活

大津 千代

第29話 戦いの準備 2

3人が部屋を出る。いつもは灯りが灯されている廊下だがいつもとは違く、外の光が建物内から見えた。天井付近と廊下の一部が破壊されていて壁材等が廊下の床に落ちている。そこから味方の兵士たちが銃を使い何か、もしくは誰かを撃っている。


「は…?なんだよこれ。大砲でも撃ち込まれたのか…?」


瑛斗がそうつぶやき、3人はそこを見ている。


「多分…大砲じゃない。サタナキアが何かを撃ったんだと思う。ちょっと話したい事があるから私について来て」


「おう、わかった」


「うん、ついていくね」


3人は階段へと向かって行った。その間にも建物が揺れどこかが破壊される音がした。3人は急いで1階に向かって行った。


1階に着くとアリスは2人の行った事の無い部屋へと向かう。その部屋は建物の地下1階にあり普段はその部屋は使用はしない。ただし敵国の銃撃や敵国のボス、サタナキアの襲撃を受けるなど緊急事態の時などに使われる。その部屋には特別な武器は装備類をなどがある。


地下1階へと続く階段を降りて行く3人。地下へと続く階段は螺旋階段のような階段でそれに慣れていない3人は目が回りそうになっていた。それをなんとか乗り越えて地下1階にある部屋へと着いた。


部屋の入り口の近くの壁には
「↓」「→」「↑」「←」「A」「B」と書かれていてそれを入力して中に入るようだった。最近のセキュリティシステムのようなものが付いていて、それを見て瑛斗の頭の中はゴチャゴチャになっていた。


アリスがそこへ行きそのボタンを押していた。


「↓↓↑↑→←→←BA……っと。これで開いたかな」


石の扉が横にゆっくりと開いていく。新しいのか古いのか、瑛斗と葵はよくわかっておらず困惑していた。


「なんかゲームのコマンドみたいなパスワードだな…。簡単に覚えられそう」


「実はこのパスワード、私しか知らないんだよ。1回でも間違えたら両側から槍が出てくる仕組みなの」


アリスが2人にそう言うと、瑛斗と葵は入り口の前の両壁を見た。同系色で隠されていて、槍が出てくる場所は近くで見たいとわからない。アリス曰く50本ほど同時に出るらしい。3人は会話を終えその部屋の中に入って行く。


「なんだこれ…強そうだな」


「確かに、どれもいいかも!」


瑛斗が防具を手に持った。アリスの許可を得ていないがどうせ後で着るのだからアリスもそれを見なかった事にしていた。そして装備を見ている2人にアリスが話しかける。


「2人とも…サタナキアなんだけど…。あの人、魔法が使えるの。だからそれ用の盾とかあるしそれ専用の防具とか武器もあるの」


「魔法!?なんだよサタナキアって人…。けど、それが敵国の1番上なんでしょ?」


「うん…。多分この前瑛斗が1人で敵国に襲撃したのを報復してきたんだと思うの」


「報復も何も…俺負けたんだし報復される事は無いと思う…けど…」


「仕方ないよ。まだ怒ってるんだろうね…。エイト、私たち2人も一緒に戦うからね。エイト、ビビって逃げないようにしてね。じゃー、装備類と武器をそれぞれ勝手に持って行っていいから、早めに着替えたりしてね」


「わかった。ゆっくり急ぐわ」


「私も、ゆっくり急ぐ!アリスちゃんも急いでね」


3人は装備を選びそれぞれにサタナキアの魔法を防ぐ盾を持ちその部屋を3人は出た。少しだけ3人は会話をして そして螺旋階段状の階段を3人は上がりサタナキアの場所へと向かって行った。

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