名無しの英雄

夜廻

30話…閑話…

本を閉じ、息を吐く
「………」
フードを被っているので表情はわからないが酷く複雑な雰囲気がある
もう一度滅びた街を見る
辺りは静かで風1つない
空は晴天で太陽が眩しい
「………」
ベンチから立ち上がり、建物の中へ入る
どうやら屋上に続く階段があるようだ
長い階段を登っていく
屋上に出るための大きな扉が見える
扉にはたくさんの切り傷があり劣化している
その扉を開ける
屋上は何もない
壁を背にしてまた本を読み始めた
「武道大会は……

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