名無しの英雄

夜廻

7話

俺は今南の王国であるサウスの首都にいる
18歳になってギルドの登録をするためにギルドに向かっている
サウスの首都は建物が全体的に白い
サウス自体砂漠の上に立つ国家なので白と茶色のグラデーションが美しい
道路という概念はなく道が舗装されてもいない
ゴミは1つも落ちていない
暮らしている人々は涼しい格好をして肌は程よく焼けている人がほとんどだ
そんな中黒いマントを被った怪しいヤツがいたらどうなるか…
結果はこうなる

「おい、そこの黒いマントのヤツ兵士の詰所に来てくれないか?」

まぁ当然だな。本来なら気配遮断を使って逃げるんだが…逃げたら指名手配をされそうだ

「わかりました…」
必要最低限の声でそう呟いた

そして俺は詰所で様々な質問をされて1時間後に解放された

俺は今度こそギルドに向かっていった
道らしきところを歩いて行くと正面に大きな建物が見えた
「あれがギルドか…」
この国のギルドは見た目はやはり真っ白だった
しかし見ていて飽きないような建物でもあった
ギルドに入ると騒がしい声が聞こえてくる
やはり黒いマントは目立ってしまうみたいだな
あちこちから視線が刺さる

俺はギルドの受付に行って
「ギルド登録をしたいんだが…」
と呟いた
「はい、わかりました。こちらで出来るので登録しましょうか」
「あぁ、頼む」
「まずいくつか確認と質問をしてもいいでしょうか?」
俺は頷いた
「では、ギルドのことについての注意事項や、仕組みはわかりますか?」
「あぁ、わかるぞ」
「ならギルドのことについての説明は省かせてもらいます。次に犯罪歴はありますか?」
「ないが…」
俺が嘘をついていたらどうするんだろうな…
「次に、なんでギルドに登録しようとしたんですか?」
これは答えずらい質問だな。本来であればお金を稼ぎたいなどと言うのだろうが俺は違うからな…
嘘をついてみるか…誤魔化せるかも…?
「カネを稼ぎたいからだ」
「嘘ですね?本当のことを言ってください」
なぜバレた?
なんか道具でもあるのか?
「あ、その感じは知らないんですか?我々ギルド職員はスキルに嘘発見がないとなれないのですよ」
あぁ、そういうことか
「あぁ、知らなかったな」
「では、本当のことを行ってください」
これは本当のことを言うしかないか
「俺がギルドに登録する理由は強くなるためと身分証が欲しいからだ」
「…嘘じゃありませんね。ならいいです登録しましょう」
「あぁ、頼む」
「この石版の上に右手を置いてください」
俺は頷いて石版の上に右手を置く。そうすると石版が光って手の中にカードが作られた
「そのカードにはステータスやスキルが書かれていますが他の人は見ることが出来ません」
そのカードには俺のステータスが書いてあった

アーク(Gランク)
HP  2000
MP  1500
STR 200
AGI  300
VIT  100

スキル  気配遮断
             武器作成

魔法     闇属性魔法(闇)
            無属性魔法(部分強化)

とあった
5年間で大分成長したのでは無いだろうか?
だがこれだとあの王国は滅ぼせない
もっと力が必要だ

「これでギルド登録は終わりです。依頼は同じランクか1つ上のランクしか受けられませんので注意してください」
「あぁ、わかった」

とりあえず俺は依頼書の前に行って依頼を見た

「草刈りの依頼」
「ゴブリン3匹の討伐」
「スライム5匹の討伐」
などが受けられそうだ
じゃあ最初だしスライムの討伐にいくか
依頼書を剥がして受付に持っていく
「スライムの討伐ですね。討伐した魔物はギルドカードに記録されるので倒したら放置で構いません。スライムが生息している場所はわかりますか?」
「あぁ、わかる」
「では行ってらっしゃいませ」
そして俺はギルドを後にした


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