死の砂漠✝︎
俺の居場所は……。
――笑い声が……聞こえる……。
――うるさい……。
「はて?ここは何処だろう?」
笑い声がした気がしたが、だが今はそれどころでは無いことは分かる。
ダボダボの白いTシャツに、くたびれたジーパンを履いてる男が口にした言葉には不安が詰まっていた。
何故か座禅を組んでいる。
周りを見渡す男。
初めに理解したのは、砂の上にいること。
次に理解したのは、天から降り注ぐ熱気――。
初期装備が最悪の男にはモロに暑さが伝わる。
生命の吐息すら感じさせない場所だ。
遠くの方を見つめとゆらゆらと視界が揺らいだ。
理解はできたが、自分の状況は全く理解できない。
何故なら、男には記憶が無いからだ。
男はため息をつき、首を落とした。
と、同時にあるものを発見した。
あぐらをかいていた両足の上に水とおにぎり2つがある。
こんな場所では大収穫だ。
だが、水は500mlのペットボトルに残り250mlしか残っていない。
「節約しないとな。」
不意に出た言葉だが、喉がカラカラになっていて咳き込んだ。
少し水を飲む。
男はある決心をした。
何があるか分からない状況の今。
水は今日1日絶対に飲まないと決めた。
キャップを締めようとした瞬間。
足元からサソリが出てきた。
「サソッ!?!?ッッァア!?!?」
水とペットボトルがサソリに向かってぶちまける。
「…………」
こんなものだ。世の中。
残ったのは口がパサパサになるおにぎり2つ。
「こんなことになるなら全部水を飲んどけば良かった」
後悔先に立たずとはまさにこの事だ。
なんたって生命が掛かってるのだ。
でもこんなことになったのは誰のせいでもない俺の不注意が招いたことだ。
どこにもぶつけようのない怒りが暑さと混じり合いイライラが募る。
――何時間歩いただろうか……。
水もなく。おにぎりは食べず。ただ喉が渇いたと言う意識のみにすがり付いてオアシスを探している男。
水を落としたイライラはもう既に消失していた。
そんなイライラより第一に考えることは何か。
『水』だ。
「はぁ……はぁ……はぁ……ハッ……。」
息が切れる。
男は歩き続けた。
今なら自分の尿でさえ飲めそうな程喉がカラカラだ。
「!?」
人影を発見した。
フラフラとした足取りで走る。
「ォーィ!!」
声が掠れる。
オォォーイ!!
その人影はうずくまっている。
嫌な予感がした。
死んd……??
大丈夫だ。
その予感は外れた。
もっと最悪だ。
ただの岩だった。
おかしいだろと思った……。
こんな砂漠のど真ん中で岩が?
岩なんてものがあるのか……
ふふっ。
逆に笑えてきた。
ここで死ぬのかな?
さっき走ったので体力は消耗仕切っていた男はその岩にへたれこむ。
俺は馬鹿だった。こんな岩のために走るなんて。
何だかそう思うと高笑いが止まらない……。
男の笑いは砂漠に響き渡った。
そして次第に砂漠の風に飲み込まれていった。
風により近くにあった看板の文字にかかっていた砂が剥がれ落ちる。
『地獄』
と、古い文字で書かれていた。
――うるさい……。
「はて?ここは何処だろう?」
笑い声がした気がしたが、だが今はそれどころでは無いことは分かる。
ダボダボの白いTシャツに、くたびれたジーパンを履いてる男が口にした言葉には不安が詰まっていた。
何故か座禅を組んでいる。
周りを見渡す男。
初めに理解したのは、砂の上にいること。
次に理解したのは、天から降り注ぐ熱気――。
初期装備が最悪の男にはモロに暑さが伝わる。
生命の吐息すら感じさせない場所だ。
遠くの方を見つめとゆらゆらと視界が揺らいだ。
理解はできたが、自分の状況は全く理解できない。
何故なら、男には記憶が無いからだ。
男はため息をつき、首を落とした。
と、同時にあるものを発見した。
あぐらをかいていた両足の上に水とおにぎり2つがある。
こんな場所では大収穫だ。
だが、水は500mlのペットボトルに残り250mlしか残っていない。
「節約しないとな。」
不意に出た言葉だが、喉がカラカラになっていて咳き込んだ。
少し水を飲む。
男はある決心をした。
何があるか分からない状況の今。
水は今日1日絶対に飲まないと決めた。
キャップを締めようとした瞬間。
足元からサソリが出てきた。
「サソッ!?!?ッッァア!?!?」
水とペットボトルがサソリに向かってぶちまける。
「…………」
こんなものだ。世の中。
残ったのは口がパサパサになるおにぎり2つ。
「こんなことになるなら全部水を飲んどけば良かった」
後悔先に立たずとはまさにこの事だ。
なんたって生命が掛かってるのだ。
でもこんなことになったのは誰のせいでもない俺の不注意が招いたことだ。
どこにもぶつけようのない怒りが暑さと混じり合いイライラが募る。
――何時間歩いただろうか……。
水もなく。おにぎりは食べず。ただ喉が渇いたと言う意識のみにすがり付いてオアシスを探している男。
水を落としたイライラはもう既に消失していた。
そんなイライラより第一に考えることは何か。
『水』だ。
「はぁ……はぁ……はぁ……ハッ……。」
息が切れる。
男は歩き続けた。
今なら自分の尿でさえ飲めそうな程喉がカラカラだ。
「!?」
人影を発見した。
フラフラとした足取りで走る。
「ォーィ!!」
声が掠れる。
オォォーイ!!
その人影はうずくまっている。
嫌な予感がした。
死んd……??
大丈夫だ。
その予感は外れた。
もっと最悪だ。
ただの岩だった。
おかしいだろと思った……。
こんな砂漠のど真ん中で岩が?
岩なんてものがあるのか……
ふふっ。
逆に笑えてきた。
ここで死ぬのかな?
さっき走ったので体力は消耗仕切っていた男はその岩にへたれこむ。
俺は馬鹿だった。こんな岩のために走るなんて。
何だかそう思うと高笑いが止まらない……。
男の笑いは砂漠に響き渡った。
そして次第に砂漠の風に飲み込まれていった。
風により近くにあった看板の文字にかかっていた砂が剥がれ落ちる。
『地獄』
と、古い文字で書かれていた。
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コメント
にゃしゃ
改めました!
結月 五紀
タイトルの名前が微妙ですね