異世界転移するような人が平凡な高校生だと思った?
27話 思いを抱いて。
おにぃ...祐のスマホを部屋まで持って行った結は何か手掛かりがないかとずっと思い悩んでいた。
「おにぃ、スマホにロックなんかかけてたっけ。」
もしかしたら自分の携帯より見てるかもしれないおにぃの携帯だしそんな事私にとっては一目瞭然。
おにぃは携帯にロックなんかした事ない。
ついでに言うとおにぃの大人ボックスの中で好みと思われるのは太ももという事だって知っている。
そんな事を考えながらロックを解けないかやってるとこんな表示が出てきた。
〔10回連続でロックの解除に失敗したため30分後にもう一度試してください。〕
「...む」
おにぃの事だし単純な数字だと思って1111とか2222でやってみたけど違うみたいだ。
「やっぱ機械は苦手...スマホに手があればいいのに.....」
そんな事をボヤいていると携帯の下の方の画面にこんな言葉が表示された。
〔パスワードをお忘れの方へ〕
結は迷いなくそのボタンを押すと連絡メールアドレスや携帯のIDなど色々な方法でパスワードを知るためのツールがあったが結にはある1つの文字しか目に入らなかった。
〔秘密の質問に答える〕
その文字が浮かんだ時、かつてないほどの殺気を結は放った。
結にとってその言葉は祐の事は私の方が知ってるぞ。と聞こえてしまったのだ。
「舐めたことを言ってくれるじゃない...」
誰から見ても微妙と言いそうな顔つきで
スマホに手を滑らす。
〔通っていた幼稚園は?〕
「......本当に舐められてるのかな...私...」
まぁ、初手だし。確かに少し仲が良い友達でもこの質問に答えられる確率は低めだろう。
「さ..く..ら..幼稚園っと。」
結がそう入力してOKを押すと本人確認が完了した画面になった。だが結は前の画面に戻してまた秘密の質問欄へ行った。
「さて、次は〜」
本来一つだけ答えられれば良いという事は機械に疎い結でさえも知っている。だがこうも舐められるともう全部答えないと気が済まないらしい。
〔小さい頃の夢は?〕
「一気にハードルが上がった...!」
これはもう友達の中でももっと親しい人でないと分かるか怪しい質問。だが──
「大切な人を守れる力のある人。っと」
こんな事おにぃは書かないかもしれないけど、もし別の事を書いたと言うのならそれはこのスマホはおにぃの事をよく知っていないということだ。それならそれで私にとっては勝ちの様なもの。
〔本人確認が取れました〕
「.....チッ」
かつて秘密の質問で本人確認が取れた時に舌打ちをする者がいただろうか。
「次ね...」
〔初恋の人のファーストネームは?〕
「よし、OKっと」
コンマ1秒でYと打った結は確認のボタンを押した。
〔本人確認が取れませんでした。もう一度やり直してください。〕
「.......あ、小文字で打ったのかな、おにぃ。」
結は感情を一切出さずに冷静にyと打ってOKを押した。
〔本人確認が取れませんでした。もう一度やり直してください。〕
「このアマぁぁぁぁぁぁ!!」
結はスマホを投げ激怒する。
スマホ自体には性別はないので反応としては間違っているが。
「阿呆ですね。答えはMですよ。妹さん」
すると突如結の部屋のドア付近から
結にとっては忘れたくても忘れられない声が聞こえてきた。
「あんたは...!?」
そう。あの時祐を連れ去ったと思われる人物。銀髪の少女。
「お久しぶりですね。と言っても1週間ほどしか経っていないですが。」
「なんで....いや、そんな事はどうでもいい。おにぃをどこにやったの...」
「話が直球過ぎます。少し世間話をしましょう。」
「何を言って...!」
「さっきのスマホ?と言うんでしたっけ?それのロックは全部私の仕業です。」
「....」
「完敗でした。お兄さんの事よくご存知なんですね。」
「当たり前でしょ。」
「もっとも、初恋の相手を間違えてましたが」
「.....そういうあなたはおにぃの初恋の相手どうやって知ったって言うのよ?」
「あ、申し遅れました。私はミスラと言います。」
「ちょっとなんでそんな急に名前なん...か......    ミスラ?」
「はい。そう申しました。」
このミスラというアマはおにぃの初恋の相手のファーストネームをMって───
「気づきましたか?そうです。祐の初恋の相手。それは私なのです。」
それを聞いてポカーーン。という顔で動かない結だったが10秒ほど経ち、ついに行動に出た。
「なんですか?握手など──きゃ!」
結はミスラの手を掴むとそれはそれ見事な背負投をかました。
ズドンという音ともにミスラは転げ落ちる。
「なんだ、嘘じゃない。」
「げほっげほっ....何を..いってるんですか.....」
「私、人の手を触るだけでその人が嘘ついてるかとか分かっちゃうのよ。まぁ今のは触るだけでよかったんだけど。」
「じゃあなんで背負投を...」
「ムシャクシャしたからやった。」
「.....」
兄弟揃って無茶苦茶だと思いながらミスラはジッと結を眺めた。
「....何よ。あんたがおにぃを返さない限り謝らないからね。」
「いえ、そんな安い頭など下げて欲しくありません。ですが一応言うとMというのは本当ですよ。」
「........」
「では、いい感じにモヤモヤした所で本題に入りましょう。」
こいつはいつか絶対に埋める。と心に決めてミスラの話を聞く結だった。
「おにぃ、スマホにロックなんかかけてたっけ。」
もしかしたら自分の携帯より見てるかもしれないおにぃの携帯だしそんな事私にとっては一目瞭然。
おにぃは携帯にロックなんかした事ない。
ついでに言うとおにぃの大人ボックスの中で好みと思われるのは太ももという事だって知っている。
そんな事を考えながらロックを解けないかやってるとこんな表示が出てきた。
〔10回連続でロックの解除に失敗したため30分後にもう一度試してください。〕
「...む」
おにぃの事だし単純な数字だと思って1111とか2222でやってみたけど違うみたいだ。
「やっぱ機械は苦手...スマホに手があればいいのに.....」
そんな事をボヤいていると携帯の下の方の画面にこんな言葉が表示された。
〔パスワードをお忘れの方へ〕
結は迷いなくそのボタンを押すと連絡メールアドレスや携帯のIDなど色々な方法でパスワードを知るためのツールがあったが結にはある1つの文字しか目に入らなかった。
〔秘密の質問に答える〕
その文字が浮かんだ時、かつてないほどの殺気を結は放った。
結にとってその言葉は祐の事は私の方が知ってるぞ。と聞こえてしまったのだ。
「舐めたことを言ってくれるじゃない...」
誰から見ても微妙と言いそうな顔つきで
スマホに手を滑らす。
〔通っていた幼稚園は?〕
「......本当に舐められてるのかな...私...」
まぁ、初手だし。確かに少し仲が良い友達でもこの質問に答えられる確率は低めだろう。
「さ..く..ら..幼稚園っと。」
結がそう入力してOKを押すと本人確認が完了した画面になった。だが結は前の画面に戻してまた秘密の質問欄へ行った。
「さて、次は〜」
本来一つだけ答えられれば良いという事は機械に疎い結でさえも知っている。だがこうも舐められるともう全部答えないと気が済まないらしい。
〔小さい頃の夢は?〕
「一気にハードルが上がった...!」
これはもう友達の中でももっと親しい人でないと分かるか怪しい質問。だが──
「大切な人を守れる力のある人。っと」
こんな事おにぃは書かないかもしれないけど、もし別の事を書いたと言うのならそれはこのスマホはおにぃの事をよく知っていないということだ。それならそれで私にとっては勝ちの様なもの。
〔本人確認が取れました〕
「.....チッ」
かつて秘密の質問で本人確認が取れた時に舌打ちをする者がいただろうか。
「次ね...」
〔初恋の人のファーストネームは?〕
「よし、OKっと」
コンマ1秒でYと打った結は確認のボタンを押した。
〔本人確認が取れませんでした。もう一度やり直してください。〕
「.......あ、小文字で打ったのかな、おにぃ。」
結は感情を一切出さずに冷静にyと打ってOKを押した。
〔本人確認が取れませんでした。もう一度やり直してください。〕
「このアマぁぁぁぁぁぁ!!」
結はスマホを投げ激怒する。
スマホ自体には性別はないので反応としては間違っているが。
「阿呆ですね。答えはMですよ。妹さん」
すると突如結の部屋のドア付近から
結にとっては忘れたくても忘れられない声が聞こえてきた。
「あんたは...!?」
そう。あの時祐を連れ去ったと思われる人物。銀髪の少女。
「お久しぶりですね。と言っても1週間ほどしか経っていないですが。」
「なんで....いや、そんな事はどうでもいい。おにぃをどこにやったの...」
「話が直球過ぎます。少し世間話をしましょう。」
「何を言って...!」
「さっきのスマホ?と言うんでしたっけ?それのロックは全部私の仕業です。」
「....」
「完敗でした。お兄さんの事よくご存知なんですね。」
「当たり前でしょ。」
「もっとも、初恋の相手を間違えてましたが」
「.....そういうあなたはおにぃの初恋の相手どうやって知ったって言うのよ?」
「あ、申し遅れました。私はミスラと言います。」
「ちょっとなんでそんな急に名前なん...か......    ミスラ?」
「はい。そう申しました。」
このミスラというアマはおにぃの初恋の相手のファーストネームをMって───
「気づきましたか?そうです。祐の初恋の相手。それは私なのです。」
それを聞いてポカーーン。という顔で動かない結だったが10秒ほど経ち、ついに行動に出た。
「なんですか?握手など──きゃ!」
結はミスラの手を掴むとそれはそれ見事な背負投をかました。
ズドンという音ともにミスラは転げ落ちる。
「なんだ、嘘じゃない。」
「げほっげほっ....何を..いってるんですか.....」
「私、人の手を触るだけでその人が嘘ついてるかとか分かっちゃうのよ。まぁ今のは触るだけでよかったんだけど。」
「じゃあなんで背負投を...」
「ムシャクシャしたからやった。」
「.....」
兄弟揃って無茶苦茶だと思いながらミスラはジッと結を眺めた。
「....何よ。あんたがおにぃを返さない限り謝らないからね。」
「いえ、そんな安い頭など下げて欲しくありません。ですが一応言うとMというのは本当ですよ。」
「........」
「では、いい感じにモヤモヤした所で本題に入りましょう。」
こいつはいつか絶対に埋める。と心に決めてミスラの話を聞く結だった。
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コメント
小説書いてみたいけど内容が浮かばない人
ミスラホントに嫌い…自分、Sな人嫌いなんですかね…oh......