家族に愛されすぎて困ってます!

甘草 秋

41話 第三の選択肢2



「お兄様、私はお兄様と同居することについては反論しません。けど......」
「春ちゃん、お母さんはいつも通り家族として一緒に暮らすことについては何も言うことないよ?けど......」
「......けど?」
「「この人(達)が一緒にいることが気に食わない!」」

 奈々は母さんや姉たちに言い、母さんは奈々に向かってそう言った。

「あんたら本当は仲がいいんだろ!そうなんだろ!」
「「ふんっ!」」

二人はそっぽ向いた。

「いやでも......俺は唯一血の繋がりがある妹と暮らしたいし、もちろん母さん達とも今まで通り一緒に暮らしたいんだ。欲張りかもしれない、わがままかもしれない......」

 でも、と俺は続けた。

「みんなと一緒に暮らす方が、一番幸せだと思うんだ!」
「......お兄様」
「俺はみんなの事好きだよ。もちろん親父のことも」
「俺にゲイの趣味はない」

 俺もねぇよ。

「二人は犬猿の仲かもしれない。でも、一緒に暮らしてったら、仲良くなるんじゃないかと思って!だから......お願い」

 俺は頭を下げた。
 こんな事に頭を下げるなんて恥ずかしいことだって?全然恥ずかしいことじゃない。むしろ誇らしい。
 家庭の問題は大きいものだ。例えば、誰かがお皿を落として割っちゃったとか、携帯の充電器が一つ壊れたとか、些細なことも全部大きい問題なんだ。頭を下げちゃいけないなんて法律はない。頭を下げちゃいけない問題なんてない。プライドなんてどうでもいい。両方を拾うには、これしかないんだ。

「まったく......お兄様は昔から何事にも一生懸命ですね。......分かりました、私もこの家に暮らすことにします」
「奈々......」
「ちょろい女ですね、私。でも、相手がお兄様なら、全然問題ないですね♡」
「問題だらけだろ!」
「春ちゃんのカッコイイとこ見れたし、別に泥棒猫に春ちゃんを取られた訳じゃないから大丈夫だね」
「春くんは私の!」
「NO、春は私の」
「たーくんは里美お姉ちゃんしか見てないから!」
「真子、今日お兄ちゃんと一緒に寝る!」
「誰が泥棒猫ですか!それと、お兄様は私のものです!あと、今日お兄様と寝るのは私です!」
「あはは......これから一層賑やかになりそうだな」
「春ちゃんは私の!」
「私!」
「「「「「「ムムムッ!」」」」」」
「ハッハッハっ、。全員、俺のものだぁぁぁあぁ!」

 親父の叫びが響き渡る。

「誰?」
「さぁ」
「知らない」
「うるさい」
「しー」
「警察呼びますよ?」
「......」

 俺は親父の肩に手を置いた。

「親父、俺は親父のこと、ちゃんと覚えてるぞ」
「フォローになってねぇよ!」






 だいたい1000〜2000文字ペースで書いていきます!気分が上々だったら増えます。



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