家族に愛されすぎて困ってます!

甘草 秋

14話 女子会の告発


「で、何であーちゃんがここに?」

 玄関でのいつもの騒動があった後、あーちゃんと親父を除く近衛一家がテーブルに座っていた。

「何でって?もう......鷹君ったら、お嫁さんが家に居て悪いことでもあるの?」
「いやいや。まだ結婚してないよね?てか、俺まだ結婚出来る歳じゃないんだけど」
「あら、じゃあ結婚出来る年齢になったら結婚してくれるの?」
「どうしてそうなる......」

 うーん。このままだと、許嫁ということであーちゃんが近衛家に居候いそうろうする事になるな......。

「春ちゃんは私のものだもんっ!結婚なんて死んでも認めないからねっ!」
「母さん。息子への愛は嬉しいけど、少しの間だけお口チャックね」
「春くんは私と結婚するのっ!」
「子供みたいな事言わないでくれよ瑠美姉......」
「春、安心して。私は子供みたいな事言わないわ。今日は私の部屋でウフウフな一夜を......」
「アダルトなものも駄目だから!」
「たーくん。私は信じてる。たーくんが、私を選んでくれる事を!」
「誰も選ぶ気ないから!!」
「春お兄ちゃん。小さい頃、私と結婚するって約束してくれたよね?」
「えっ?えーと............うん!そ、そうだったねー結婚しようねー」
「鷹君、ご飯にする?お風呂にする?それとも......わ」
「言わせねぇよ!?」

 話し始め開始1分でこの騒ぎ。もう、正直疲れたな......。

 (母さん達はほっといて自室で寝るか)

 俺はリビングを後にした。

 春鷹は自室に行き、女性近衛家と愛だけが残った。
 春鷹がいない今、女子会が始まろうとしていた。

「鷹君がいなくなってしまいました......」
「あんたが結婚とか言い出すからよ!」
「私のせいじゃないです!」
「あんたよ!」
「「ムムムムッ」」

 愛と瑠美が睨み合う。春鷹がいない今でも女の戦いはあるのだ。

「ま、いいです。今は一時休戦としましょう。それより、私は近衛家女性陣に質問したい事があります」
「な、なによ」
「たーくんの事?」
「その............お母さんやお姉さん達は鷹君の家族ですよね?」
「そうよ」
「うん」
「では、何故。結婚出来ないと分かっていても、鷹君を愛し続けるんですか?家族だからっていのも分かりますが、それにしては好きの程度が高すぎると思います」
「......そうね」

 愛の質問に少し近衛家女性陣は静まり返った。
 そして、瑠美がゆっくりと口を開く。

「愛ちゃんには、話していいかな?お母さん」
「この際だし............いいわ」
「何か深い意味でもあるんですか?」
「うん。実は..............................春くんは近衛家の長男じゃないの......」
「え......」

 衝撃の発言。衝撃の真実。
 春鷹は近衛家の長男坊ではない。つまり、母さんの息子ではなく、瑠美達の弟でもなく、真子の兄でもなかった。

「春くんは、お母さんの兄の夫婦の間に生まれたの。でも......妻の方は春くんを出産した2年後に病気で亡くなって。夫の方は一人で子供を育てようと頑張っけど過労で亡くなってしまったの......。だから、代わりにお母さんが自分の息子として引き取ったの」
「そうですか......鷹君は亡くなってしまった親の子供だったんですね......」

 近衛家のリビングが再度静まり返る。

「だから......だから............」
「瑠美さん......?」

 瑠美の体はぷるぷると震え、顔は下を向いている。
 春鷹が自分の弟ではないことに悲しんでいるのだろか。

「だから..................結婚も出来ちゃうんだよ!!!」
「えっ..................?」
「春くんと血が繋がってないといつことは、悪く言っちゃえば他人なの!でも、良く言っちゃえば恋人や妻になれるって事なの!」
「そう。だから私達は春に愛を注いでいる」
「たーくんはね王子様なの。家族に男って臭いお父さんしかいなかったから、イケメンのたーくんが来てくれて本当に嬉しかったの!」
「私も!!春お兄ちゃんがお兄ちゃんで良かった!!」
「な、なるほど......だからみなさんはそこまで鷹君を......」
「私は春ちゃんと結婚したい!!血が繋がってないなら、OKだよね?」
「駄目よ。いくらお母さんでも春くんの隣は渡さないから!」
「二人とも勘違いしてる。春は私しか見てない」
「駄目!!たーくんは私の!!」
「春お兄ちゃんの部屋から見つけた本でも読もーうと」

 近衛家のリビングはいつも騒がしい。




 その頃、自室で寝ていた春鷹は。

「ヘックション!!ズルズル。うーん、なんだかお感が......何処かで俺の陰口でもされてんのかなぁ?」

 その日行われた女子会の内容を春鷹は知らない......。






ー作者から


PVが500超えました!!ありがとうございます!!投稿頻度はあまり高くはないですが、毎日投稿出来るよう頑張ります!これからもよろしくお願いします!!




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コメント

  • 月夜雷都

    初めまして!この小説を読んでいて凄い面白いのと家族の温かさが出ていて読んでいてワクワク感や温かさや面白さが伝わってきて早く続きが読みたくなりました!
    次も楽しみにしています!

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  • 西東 北南(さいとう ぼくなん)

    面白かったです!頑張って下さり!

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