家族に愛されすぎて困ってます!

甘草 秋

13話 二度あることは三度ある



「母さん達、今日は......頼むぞ」

 この台詞を言うのは何度目だろうか。
 もう毎日言っているかもしれない。
 日はすっかり沈み、家に帰る足取りも重くなる。





「着いたか......」

 ドアノブに手をかける。鍵は開いている。後は開けるのみ。
 これももう何回目だよ......。
 家に入る前は毎回同じ事を考えてるな俺。

「よしっ......!」

 掴んでいるドアノブを引く。


「みんなっ!た......」

「春ちゃんお帰り!早速だけど、お帰りのチュウしよ?♡」
「しないよ!!」
「春くんお帰り!早速だけど、お帰りのハグして?♡」
「しないよ!!」
「春、お帰り。唐突だけど、私と結婚して?」
「本当に唐突すぎるよ!!」
「たーくんお帰り!ねぇねぇ聞いて。お姉ちゃんね、たーくんの事を私の彼氏なんだって友達に自慢しちゃた!(てへっ!)」
「生徒会長が何やってんの!?」
「春お兄ちゃんお帰り!早速質問なんだけど、何であんな高い所に本を隠したの?」
「お前は探偵か!!」

 また、こいつは俺の秘蔵エロ本を見つけやがった。

「あ、あなたお帰り!私は妻として、夫の帰りをまっていました」
「何であーちゃんがここに!?くっそ!どこからツッコんでいいか分かんねぇ!」

 つ、疲れる......。いつも爆発的な発言をしてるうちの家族と同等のぐらいの実力だな、あーちゃんは。

「まぁまぁ春ちゃん。家に入って入って」
「う、うん。た、ただいまー」

 もしかして、ちゃんとただいまを言ったのはこれが初めてじゃないか......?




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コメント

  • 月夜雷都

    妹の真子ちゃんが凄すぎる!
    隠しても必ず見つける何かがあるのかな。

    2
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