最初で最後の無法地帯
興味
出会った第一印象ははっきり言ってしまえば
(あっ、首が良い)
だった。
補足しておくと諫名は首(顎の下から肩の上まで)と手(主に指や爪)がフェチな女性だったのだ。
その化け物は縫い合わせのある古めの帽子を被り、顔にはペストマスク、茶系の行燈袴にケープの外套、鷹の翼(袖に通してあるから腕?)に片足白いライオン、もう片足は鳥の骨のような状態で、白い尻尾が生えている。
しかし何よりその首だ。首が良い。ペストマスクも良い。
私は恐怖よりも先に興味が勝った。
いやしかし恐怖心が一切無い訳では無い。
好みではあると語るが脳だけがそのように謳っているだけで、体は何も行動を起こせずにいた。
「そんなに怖がる必要は御座いませんよ。あたくしは死神ではなく、ただの化け物で御座いますからな。」
「なら、良かったです…?……あっ、はじめまして。諫名です。」
「あたくしは、『虚音イフ』で御座います。」
案外友好的なものだったなぁと後々に思う。
「……この祠に、何か御用が…?」
「いえ、あたくしはこちらに」
イフ、と名乗るその方は上を見上げた。
そこにはまだ季節を迎えていない椛の木があった。
「椛のお嬢」
(お嬢?…お嬢??.........雌株、とか?そういうのなのかな??)
椛の木を見つめる彼(彼?)は、表情はペストマスクで見えないものの、どこか慈しむような、愛おしく思うような雰囲気を感じた。
「……って、やばい!塾あるじゃん!!」
ふと現実を思い出した私は、リュック紐を握り
「ごめんなさい!!えっと…イフさん!!生贄はまた別の日に!!」
とその場を走り去って行った。
「はて…。」
イフは首を傾かせて、人間の慌て去る様子を見送った。
(あっ、首が良い)
だった。
補足しておくと諫名は首(顎の下から肩の上まで)と手(主に指や爪)がフェチな女性だったのだ。
その化け物は縫い合わせのある古めの帽子を被り、顔にはペストマスク、茶系の行燈袴にケープの外套、鷹の翼(袖に通してあるから腕?)に片足白いライオン、もう片足は鳥の骨のような状態で、白い尻尾が生えている。
しかし何よりその首だ。首が良い。ペストマスクも良い。
私は恐怖よりも先に興味が勝った。
いやしかし恐怖心が一切無い訳では無い。
好みではあると語るが脳だけがそのように謳っているだけで、体は何も行動を起こせずにいた。
「そんなに怖がる必要は御座いませんよ。あたくしは死神ではなく、ただの化け物で御座いますからな。」
「なら、良かったです…?……あっ、はじめまして。諫名です。」
「あたくしは、『虚音イフ』で御座います。」
案外友好的なものだったなぁと後々に思う。
「……この祠に、何か御用が…?」
「いえ、あたくしはこちらに」
イフ、と名乗るその方は上を見上げた。
そこにはまだ季節を迎えていない椛の木があった。
「椛のお嬢」
(お嬢?…お嬢??.........雌株、とか?そういうのなのかな??)
椛の木を見つめる彼(彼?)は、表情はペストマスクで見えないものの、どこか慈しむような、愛おしく思うような雰囲気を感じた。
「……って、やばい!塾あるじゃん!!」
ふと現実を思い出した私は、リュック紐を握り
「ごめんなさい!!えっと…イフさん!!生贄はまた別の日に!!」
とその場を走り去って行った。
「はて…。」
イフは首を傾かせて、人間の慌て去る様子を見送った。
「最初で最後の無法地帯」を読んでいる人はこの作品も読んでいます
-
高校で幼馴染と俺を振った高嶺の花に再会した!
-
3,027
-
-
【完結】幼馴染の専業ニセ嫁始めましたが、どうやらニセ夫の溺愛は本物のようです
-
81
-
-
婚約破棄から1年後・・・・・・
-
264
-
-
99回告白したけどダメでした
-
782
-
-
とても人気ある生徒会長の姉は、ブラコン過ぎてヤバイ(暴走気味)
-
2,547
-
-
僕と彼女たちのありきたりなようで、ありきたりではない日常。
-
469
-
-
俺の幼馴染2人がメンヘラとヤンデレすぎる件
-
1,218
-
-
会社員(26歳)の俺にJKのストーカーがいるんだが。
-
175
-
-
非リア充の俺がまともに恋なんてできるはずがないと思った
-
108
-
-
どうやら魔王は俺と結婚したいらしい
-
486
-
-
コマンド見えるようになったので、ハーレム作ります!
-
357
-
-
学校一の美少女がある日俺の妹になりました
-
1,598
-
-
俺の妹はヤンデレでした
-
576
-
-
脇役転生の筈だった
-
486
-
-
美少女同級生が新たな家族に!!
-
1,379
-
-
義妹は引きこもり美女
-
1,077
-
-
その魔法は僕には効かない。
-
42
-
-
は、魔王?そんなのうちのブラコン妹の方が100倍危ないんだが
-
539
-
-
オタクは死んでいる
-
25
-
コメント