クラス転移で仲間外れ?僕だけ◯◯◯!
278話 閑話 接触
「はぁ。中々上手くいかないね。」
「そうですね………お二人には迷惑ばかり………ごめんなさい。」
「気にすることじゃないよ!私達パーティーだもん。」
「それにしてもここもダメね………。」
「話で聞いてたのと違って魔物が全然いないもんね。厄介だって聞いてたけど、思いの他楽に抜けれたね。」
「まあ、それだけ私達が強くなったってことでしょ?」
「次は大樹海の中ですね。………ここで私と相性の良い魔物がいるといいんですが………。」
「まあ、すごく沢山の魔物がいるらしいし、なんとかなるよ~。」
これが有名な大樹海ね。
勇義達は先月から中に入ってるって聞いてるけど?
まあ、あのメンバーなら大丈夫でしょ。
「大きい木ばっかりで凄いね。」
夏蓮が木に近付き手を触れようとすると双音が声を張り上げる。
「待ってください夏蓮さん!」
「えっ?」
夏蓮は滅多に大声出さない双音の大声にビックリして木の方にバランスを崩す。
嫌な予感がして咄嗟に夏蓮の手を引っ張りこっちに寄せる。
…ボゴッッ………
今の今まで夏蓮が居た場所は地面から鋭く尖った木の根が生えている。
「これって一体………。」
「良かったぁ。……やけに獣の血の臭いがするので怪しいと思ってました。………その木…魔物です。」
双音の言葉を聞き血の気が引いた。
レベルも上がり全員が大台のlevel50を突破していて何処か慢心していた。
今は双音の言葉があったから助かったものの、最悪の場合今の一撃で私の唯一無二の親友を失う可能性すらあったと言うのを感じた。
「これは気を引き締めていかないとヤバイね。」
「う…うん。……双音ちゃん!ありがとうね。助かったよ。」
「い、いえ。夏蓮さんが助かったのなら良かったです。」
「取り敢えず![ファイヤーボール]!」
相手は木の魔物、不意打ちさえなければ夏蓮の相性抜群の炎魔法で一撃、燃え尽きていった。
「あっ!そう言えば双音ちゃんが[ティム]できるかも確認せずに倒しちゃった。……ごめんね?」
「いえ、大丈夫です。あの魔物はおそらく私を主と……認めてくれなかったと思いますし。」
………カサカサ……………
急に物陰から聞こえた音に全員が振り向く。
さっきあんなことがあったばかりなのでみんな警戒している。
そして物陰から現れたのはスライム。
「なんだスライムかぁ~。」
夏蓮がのほほんと気を弛めている。
「ちょっと!さっきのをもう忘れたの!?油断は命取りだよ夏蓮?」
「だってスライムだよ?沙耶ちゃん心配しすぎ、………確かに異世界物でスライムが世界最強に!って感じなのもあるけど、あくまで小説の話だから。」
「ごめん…………。それはちょっと分からないんだけど………。」
「でも、このスライムさんはなんか他の魔物とは違う気配がする………気がする…。」
「そうなの?」
双音は魔物の表情からある程度の思考を読めるみたいだけど、まさかスライムの表情も読めるんだ………。
どうも本で調べてみた限り、[ティム]のスキル効果だとか、[獣装師]という職業の効果とも言われてるみたい。
「うん。………敵対する意思は感じない……?」
その言葉を聞き警戒を解こうとした瞬間、スライムの姿がぶれる。
ッ!?
目ではギリギリ追えた。
でも体はそれに全く付いていかず、私の頬と夏蓮の頬を掠めるようにスライムの触手が伸びる!
取り敢えずスライムの触手から距離を取るようにスライムに対して平行移動する。
「全く信用ならないじゃない!」
「そ、そんなはずは………。」
スライムは伸びた触手を収縮させる。
「構えて!夏蓮もこっちに!こっちが時間を稼ぐから魔法の準備を!」
「ま、待ってください……。スライムの狙いは私達じゃ………。」
?
どういうこと?
警戒を解かずにスライムの体を観察する。
すると不自然にスライム形が歪んでいるのが分かる。
「トカゲ?」
何の形か判らなかった私の代わりに夏蓮が答えを出す。
「いえ、……姿が見えない特性に……魚で言うところの背鰭のようなものが見えます。………つまりカメレオンです。」
私や夏蓮には透明な生き物の姿は霞んで歪みが有るようにしか見えないけど、フォレストフォークを[魔物魔装化]したメガネの効果である[観察力強化]の力で私達以上に正確にその姿を捉えられるのかも知れない。
透明な歪みは何度か暴れるように形を変えた後に急に動かなくなり、姿を表す。
「やっ…ぱり……」
そこに現れたのは鋭く尖った爪を持つ、緑色のカメレオンだった。
「そうですね………お二人には迷惑ばかり………ごめんなさい。」
「気にすることじゃないよ!私達パーティーだもん。」
「それにしてもここもダメね………。」
「話で聞いてたのと違って魔物が全然いないもんね。厄介だって聞いてたけど、思いの他楽に抜けれたね。」
「まあ、それだけ私達が強くなったってことでしょ?」
「次は大樹海の中ですね。………ここで私と相性の良い魔物がいるといいんですが………。」
「まあ、すごく沢山の魔物がいるらしいし、なんとかなるよ~。」
これが有名な大樹海ね。
勇義達は先月から中に入ってるって聞いてるけど?
まあ、あのメンバーなら大丈夫でしょ。
「大きい木ばっかりで凄いね。」
夏蓮が木に近付き手を触れようとすると双音が声を張り上げる。
「待ってください夏蓮さん!」
「えっ?」
夏蓮は滅多に大声出さない双音の大声にビックリして木の方にバランスを崩す。
嫌な予感がして咄嗟に夏蓮の手を引っ張りこっちに寄せる。
…ボゴッッ………
今の今まで夏蓮が居た場所は地面から鋭く尖った木の根が生えている。
「これって一体………。」
「良かったぁ。……やけに獣の血の臭いがするので怪しいと思ってました。………その木…魔物です。」
双音の言葉を聞き血の気が引いた。
レベルも上がり全員が大台のlevel50を突破していて何処か慢心していた。
今は双音の言葉があったから助かったものの、最悪の場合今の一撃で私の唯一無二の親友を失う可能性すらあったと言うのを感じた。
「これは気を引き締めていかないとヤバイね。」
「う…うん。……双音ちゃん!ありがとうね。助かったよ。」
「い、いえ。夏蓮さんが助かったのなら良かったです。」
「取り敢えず![ファイヤーボール]!」
相手は木の魔物、不意打ちさえなければ夏蓮の相性抜群の炎魔法で一撃、燃え尽きていった。
「あっ!そう言えば双音ちゃんが[ティム]できるかも確認せずに倒しちゃった。……ごめんね?」
「いえ、大丈夫です。あの魔物はおそらく私を主と……認めてくれなかったと思いますし。」
………カサカサ……………
急に物陰から聞こえた音に全員が振り向く。
さっきあんなことがあったばかりなのでみんな警戒している。
そして物陰から現れたのはスライム。
「なんだスライムかぁ~。」
夏蓮がのほほんと気を弛めている。
「ちょっと!さっきのをもう忘れたの!?油断は命取りだよ夏蓮?」
「だってスライムだよ?沙耶ちゃん心配しすぎ、………確かに異世界物でスライムが世界最強に!って感じなのもあるけど、あくまで小説の話だから。」
「ごめん…………。それはちょっと分からないんだけど………。」
「でも、このスライムさんはなんか他の魔物とは違う気配がする………気がする…。」
「そうなの?」
双音は魔物の表情からある程度の思考を読めるみたいだけど、まさかスライムの表情も読めるんだ………。
どうも本で調べてみた限り、[ティム]のスキル効果だとか、[獣装師]という職業の効果とも言われてるみたい。
「うん。………敵対する意思は感じない……?」
その言葉を聞き警戒を解こうとした瞬間、スライムの姿がぶれる。
ッ!?
目ではギリギリ追えた。
でも体はそれに全く付いていかず、私の頬と夏蓮の頬を掠めるようにスライムの触手が伸びる!
取り敢えずスライムの触手から距離を取るようにスライムに対して平行移動する。
「全く信用ならないじゃない!」
「そ、そんなはずは………。」
スライムは伸びた触手を収縮させる。
「構えて!夏蓮もこっちに!こっちが時間を稼ぐから魔法の準備を!」
「ま、待ってください……。スライムの狙いは私達じゃ………。」
?
どういうこと?
警戒を解かずにスライムの体を観察する。
すると不自然にスライム形が歪んでいるのが分かる。
「トカゲ?」
何の形か判らなかった私の代わりに夏蓮が答えを出す。
「いえ、……姿が見えない特性に……魚で言うところの背鰭のようなものが見えます。………つまりカメレオンです。」
私や夏蓮には透明な生き物の姿は霞んで歪みが有るようにしか見えないけど、フォレストフォークを[魔物魔装化]したメガネの効果である[観察力強化]の力で私達以上に正確にその姿を捉えられるのかも知れない。
透明な歪みは何度か暴れるように形を変えた後に急に動かなくなり、姿を表す。
「やっ…ぱり……」
そこに現れたのは鋭く尖った爪を持つ、緑色のカメレオンだった。
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