クラス転移で仲間外れ?僕だけ◯◯◯!
267話 決起
「あいつの折れた心を俺は治してやることが出来なかった。お前らがどうやってあいつの心を溶かしてくれたのか分からねぇ。その事は感謝してる。だからこそシェシの心を動かしたお前らに言う。シェシを…………リリアを説得してくれ。剣を使うなんて言う昔の恩人の面影を追い掛けてて、再びヒューヤに負けようものなら次は二度と立ち上がれないかも知れねぇ。もう、折れた心は治らないかもしれない。……頼む。リリアに理想を追わないように説得してくれ。」
………………思うことは沢山ある……リリアに伝えたいことも沢山ある。だか、その前にこれだけはアゼリアさんに言っておかないと……。
「アゼリアさんは2つ思い違いをしてます。まず一つ目今のリリアはその頃のリリアとは違います。今のリリアにとって最適な選択肢が拳ではなく、大剣なんです。………そして、2つ目。今のリリアはヒューヤとかいう奴に負けるほど弱くはありません。」
「バカ言うな!三年前俺も奴には挑んだ。冒険者を始めてから十年近く訓練は欠かしたことはなかった。だか、その剣は訓練もろくにせず、楽に楽に生きている奴の剣に負けた。……それも圧倒的に大差を付けられて!奴はそう簡単に勝てる程、楽な敵じゃない。」
っ!この人もヒューヤに?
「心折れたシェシの変わりにヒューヤをぶちのめす!その為に最高のコンディションと対ヒューヤ用の特訓。万全の状態で挑み…………俺は…負けた。……悔しいがあれ以来、俺の強さに自信を持てねぇ。だが、かつてのライバルと競い、高め合えば自信を取り戻せるかと思ってた……。お前らがシェシを説得するつもりが無いのは理解できた。武道会でシェシをボコボコにして自覚させてやる。そして、二人で強くなって………ヒューヤの奴を………。」
そう言ってアゼリアさんは去っていった。
「………………………聞いてたか皆?」
「はい。」
「ええ。」
「聞いてました。」
「聞いてたわね。」
「ムギ。」
その場にいた僕らの仲間皆が返事をする。
「僕らはリリアの仲間。リリアの力は僕らの力で、逆に僕らの力はリリアの力だ。ヒューヤのこともそれ以外のことも僕らでリリアを支えていける実力が必要だ。そして、本当に強くなるには今以上に覚悟がいる。…………リリアはもう覚悟を決め修行を始めた。」
ヒューヤと……過去の因縁と戦って勝つ!その覚悟を決めてたからこの国に来てからバラバラに別れて修行しようなんてリリアは言い出したんだ。
僕らとリリアでは修行に対する覚悟が違った。
僕らがリリアと同じ目線で仲間をやるには同じ志を持たなければついていけない。
「リリアが一生懸命頑張ってるのに僕らが頑張らないなんてあり得ない。…………僕らは強いけどもっと上は居る。今回に限らず、リリアの……そして皆のピンチを支えていける強さが必要だ。タイムリミットは武道会の日まで、それまでに各自で強さを身につけ、リリアがヒューヤをぶっ飛ばすのを見守ってやろう。大丈夫。リリアが頑張ればあいつぐらい倒せる!リリアが頑張れるよう……励ましになるように…………全力で強くなろう。」
今は最高に気分が乗っている。
このまま何かしら特訓をしたい。
「あっ。」
勢いのままにギルドの建物を出たが、外は雨が降っていた。
「………まっ、何事も勢いだけじゃだめってことかな。このくらいが僕達らしいか。」
そのまま、【笠葉の亭】に戻り、皆で休む。
「ただいま戻りました。」
「おかえり。」
リリアは何食わぬ顔で帰って来た。
さっきヒューヤと会ったときのような深刻そうな表情はなくなっていた。
「早速で悪いんですが、皆に先程話せなかった事をお話ししたいんですけど?…ようやく決心がつきました。」
「あっ…………。」
全員の顔が固まった。
特訓に向けみんな盛り上がっていたが、そう言えばリリアの過去の話を勝手に聞いてたんだ。
「どうしたんですか皆?」
「いえ………その………リリアの昔の事情何ですけど…………アゼリアさんにお聞きしてしまいまして…………。」
「えっ?」
「その………すいません。」
「…………アゼリア………あのあなたが要らない気を使うなんて………。」
そう言うリリアはどこか嬉しそうだった。
「…………はぁ~…そんなにビクビクしなくても…………怒ったりしませんよ。……むしろ私から聞くより第三者のアゼリアから聞いた方が、よっぽど正確に事情を聞けたと思いますし。」
良かった。
普段優しい人が怒ると怖いって聞くしな。
そもそもヒューヤにいきなり蹴り食らわしてたし。
「あの男…ヒューヤは武道会に出ると聞きました。わたしはあの男に勝ちたい。レレアが望んでいることなのかは分かりませんが、あの男に勝ち奴から真実を聞きたいのです。」
「応援になるかは判らないけど、僕らも全力で特訓することに決めたよ。リリアも頑張れ。」
「皆で特訓ですか………こういうのもいいですね。アゼリアとの訓練はどっちが強くなるか競争といった感じでしたからね。あれもあれで良いですが、皆で強くなると言うのもいいですね。」
そう言ってリリアは笑った。
………………思うことは沢山ある……リリアに伝えたいことも沢山ある。だか、その前にこれだけはアゼリアさんに言っておかないと……。
「アゼリアさんは2つ思い違いをしてます。まず一つ目今のリリアはその頃のリリアとは違います。今のリリアにとって最適な選択肢が拳ではなく、大剣なんです。………そして、2つ目。今のリリアはヒューヤとかいう奴に負けるほど弱くはありません。」
「バカ言うな!三年前俺も奴には挑んだ。冒険者を始めてから十年近く訓練は欠かしたことはなかった。だか、その剣は訓練もろくにせず、楽に楽に生きている奴の剣に負けた。……それも圧倒的に大差を付けられて!奴はそう簡単に勝てる程、楽な敵じゃない。」
っ!この人もヒューヤに?
「心折れたシェシの変わりにヒューヤをぶちのめす!その為に最高のコンディションと対ヒューヤ用の特訓。万全の状態で挑み…………俺は…負けた。……悔しいがあれ以来、俺の強さに自信を持てねぇ。だが、かつてのライバルと競い、高め合えば自信を取り戻せるかと思ってた……。お前らがシェシを説得するつもりが無いのは理解できた。武道会でシェシをボコボコにして自覚させてやる。そして、二人で強くなって………ヒューヤの奴を………。」
そう言ってアゼリアさんは去っていった。
「………………………聞いてたか皆?」
「はい。」
「ええ。」
「聞いてました。」
「聞いてたわね。」
「ムギ。」
その場にいた僕らの仲間皆が返事をする。
「僕らはリリアの仲間。リリアの力は僕らの力で、逆に僕らの力はリリアの力だ。ヒューヤのこともそれ以外のことも僕らでリリアを支えていける実力が必要だ。そして、本当に強くなるには今以上に覚悟がいる。…………リリアはもう覚悟を決め修行を始めた。」
ヒューヤと……過去の因縁と戦って勝つ!その覚悟を決めてたからこの国に来てからバラバラに別れて修行しようなんてリリアは言い出したんだ。
僕らとリリアでは修行に対する覚悟が違った。
僕らがリリアと同じ目線で仲間をやるには同じ志を持たなければついていけない。
「リリアが一生懸命頑張ってるのに僕らが頑張らないなんてあり得ない。…………僕らは強いけどもっと上は居る。今回に限らず、リリアの……そして皆のピンチを支えていける強さが必要だ。タイムリミットは武道会の日まで、それまでに各自で強さを身につけ、リリアがヒューヤをぶっ飛ばすのを見守ってやろう。大丈夫。リリアが頑張ればあいつぐらい倒せる!リリアが頑張れるよう……励ましになるように…………全力で強くなろう。」
今は最高に気分が乗っている。
このまま何かしら特訓をしたい。
「あっ。」
勢いのままにギルドの建物を出たが、外は雨が降っていた。
「………まっ、何事も勢いだけじゃだめってことかな。このくらいが僕達らしいか。」
そのまま、【笠葉の亭】に戻り、皆で休む。
「ただいま戻りました。」
「おかえり。」
リリアは何食わぬ顔で帰って来た。
さっきヒューヤと会ったときのような深刻そうな表情はなくなっていた。
「早速で悪いんですが、皆に先程話せなかった事をお話ししたいんですけど?…ようやく決心がつきました。」
「あっ…………。」
全員の顔が固まった。
特訓に向けみんな盛り上がっていたが、そう言えばリリアの過去の話を勝手に聞いてたんだ。
「どうしたんですか皆?」
「いえ………その………リリアの昔の事情何ですけど…………アゼリアさんにお聞きしてしまいまして…………。」
「えっ?」
「その………すいません。」
「…………アゼリア………あのあなたが要らない気を使うなんて………。」
そう言うリリアはどこか嬉しそうだった。
「…………はぁ~…そんなにビクビクしなくても…………怒ったりしませんよ。……むしろ私から聞くより第三者のアゼリアから聞いた方が、よっぽど正確に事情を聞けたと思いますし。」
良かった。
普段優しい人が怒ると怖いって聞くしな。
そもそもヒューヤにいきなり蹴り食らわしてたし。
「あの男…ヒューヤは武道会に出ると聞きました。わたしはあの男に勝ちたい。レレアが望んでいることなのかは分かりませんが、あの男に勝ち奴から真実を聞きたいのです。」
「応援になるかは判らないけど、僕らも全力で特訓することに決めたよ。リリアも頑張れ。」
「皆で特訓ですか………こういうのもいいですね。アゼリアとの訓練はどっちが強くなるか競争といった感じでしたからね。あれもあれで良いですが、皆で強くなると言うのもいいですね。」
そう言ってリリアは笑った。
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