クラス転移で仲間外れ?僕だけ◯◯◯!

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266話 過去の遺恨2

「ただレレア自身は強くなって気は強くなろうとも、公爵家の意向に逆らうつもりもなく、時が来ればヒューヤと結婚する気ではあったらしい。…………あくまでも時間制限のある仮初めの自由、それを覚悟して活動していた。だからこそというべきか…………レレアはヒューヤの冒険者としてのあり方に注意をするようになった。Sランク冒険者になり、元々女遊びが激しい性格が更に酷くなってた。婚約者がそれでは公爵家の名に傷が付く。」

辛いな………。
今の自由が仮初めで、いつかはまた道具に戻る必要がある。
冒険者として活動してたんだ……親の目を眩まして他国に高飛びするなんて簡単に出来ただろう。
…………民の為、国の為、家の為………もしかしたらヒューヤの為…何てのもあったのかもしれない………それらを自分の自由と天秤に掛けたんだろう。
僕にはそんな決断はできないかもしれない。

「恐らくヒューヤは、事あるごとに貴族としての冒険者としてのあり方を説教してきていたレレアを疎ましくおもってたんだろう。そしてヒューヤはSSランク冒険者となり、公爵といえどもヒューヤの支援をすることが不可能なくらいの領域に突入していた。つまりヒューヤからしてみればレレアという婚約者は不要なものになっていたんだ。だからと言って婚約解消なんて簡単にはできない。ヒューヤは婚約者という立場をそのままにし、レレアと結婚を後延ばしにしていた。………そしてまた月日が経ちレレアがSランク冒険者になった頃、レレアがシェシと再開し仲を深めて一緒に行ったクエストで事件は起こる。」

それがリリアが大樹海でレッドオーガと戦ったときに言ってたレレアが死んだ事件………。
でも話を聞いてる限りリリアさんがヒューヤに対して直接恨む理由は無さそうだ。
あくまでレレアさんを殺したのはレッドオーガ、ヒューヤはレレアさんの事を邪魔に思っていたとしてもそこには関与していない。

「レレアが死んだ経緯については知ってるんだろ?」

「はい。不利を悟りリリアが援軍を呼びに行ったが間に合わなく、遅れて駆けつけた冒険者がレッドオーガを討伐したと聞きました。」

「それで正解だ。だが、一つお前らの情報は抜け落ちてる。…………それは遅れて駆けつけた冒険者がヒューヤだったってことだ。」

っ!

「それを聞くと疑問が出ないか?当時Aランクのシェシと、当時SSランクのヒューヤ………何故シェシの方が最初に開拓村にたどり着く?お前らも知ってるだろうが冒険者ランクは、上位に成れば成るほど、ランク一つの違いでの実力差は増していく。AランクとSSランクとなればその差は絶大。多少ヒューヤが準備に手間取ろうとシェシより先に開拓村にたどり着かない何てあり得ないんだ。…ましてやシェシは全力で冒険者ギルドに戻って体力を使い切り、帰りは倍の時間が掛かってる!!ヒューヤの奴がシェシより遅いなんてあり得ない!」

「つまりそれは…………。」

「あぁ!ヒューヤの奴はレレアが邪魔だからわざと遅れて行ったんだ。自分にとって邪魔な婚約者を消すために。」

確かにそうだ。
ヒューヤは今やレベル132のトップ冒険者、当時も今ほどでは無いにしろ化物級の実力者な筈だ。
対してリリアは今でこそパワー系のステータスだが、魔族の鬼人に成る前は、ステータスの低さを技で補う技巧派。
ほぼ技術的な力の関与する余地の無い単純な移動スピード………その差は歴然な筈だ。

「レレアから婚約者の話を聞いていたシェシは、当然ヒューヤが遅く来たことに疑問を持ち、レッドオーガ達を無視してヒューヤに問いただした。ヒューヤはレレアとシェシが苦戦したキングレッドオーガ達を難なく一太刀で斬り伏せながら、「正義感とか言う下らない物の為に調子にのった末路だ………。村人を捨てて逃げれば良かったのにな………。婚約者とこんな形で別れることになるなんて辛いよ。」と笑いながらうそぶいたらしい。当然シェシは激昂し、ヒューヤに斬りかかったが当然勝てるわけもなく負けた。」

……………。

「その後のシェシは打って変わったように表情が無くなり、1人でダンジョンに籠り続け、一つのダンジョンを1人で攻略し、Sランク冒険者になって、再度ヒューヤに挑んだ。………そしてそれでも負けた。…………その後のシェシは酷かった。戦闘は疎かになり、それまで毎日欠かさなかった俺との訓練もしなくなった。……終いにはBランク冒険者と一緒にクエストに行っても足手まといになるくらいだった。もうはたから見てもシェシが冒険者を続けていくのは無理だった………。結局、実力至上主義の【武烈峰】はシェシを除名した。その後シェシはこの街でフラフラと仕事を転々としたあと、ふと姿を消したよ。」

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