クラス転移で仲間外れ?僕だけ◯◯◯!

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261話 変化



「そういえば……………皆さんは目立ちたくないってことでしたよね?理由は聞きませんが……………。そんな皆さんにこれをどうぞ。」

差し出されたのはフードの付いたマントと白い仮面。

「このマントは魔力の認識阻害効果、仮面は変声効果があります。声と顔さえ見えなければ問題ないはずですが、マントも一応保険の為にお渡ししておきましょう。それぞれ3セットあります。うまく活用してください。」 

「いいんですか?魔道具って結構な値段するんじゃないんですか?」

「大丈夫です。皆さんの魔物素材を捌けばそんなの気にならないほどのメリットが発生しますから。それにここだけの話………皆さんに恩を売ってなるべく良い関係を築きたいんですよ。」

なるほど………あえてその事をここで正直に言う辺り、好感が持てる。
これが商人の話術なんだろうか?
まあ、折角の好意だし、僕らもサバウさんとはよろしくやりたい。
ここは好意に甘えておこう。

「じゃあ貰っておきます。」

フレウラさんの工場を出る。

「では私はここで。武道会楽しみにしてます。」

サバウさんともここ別れる。

「すいません美月様。………私は明日から別行動しますね。さっきも言いましたが、実戦の勘を取り戻してきます。師匠候補のアゼリアに断られどうしようかと思ってましたが、この仮面セットがあれば私ということもバレないですし、丁度良い場所がありますので。…………勘さえ取り戻せば我流の剣でもアゼリアとそれなりやりあえる筈です。」

「それって?」

「ここのギルドの地下に訓練場があります。この時期は大陸中の猛者が集まるので良い肩慣らしになるでしょう。仮面がなければ私の素性がバレるので使えませんでしたが。」

「…………すいませんマスター。ニキスも明日から別行動で良いですか?」

「ムギムギィ!ムギュギュ?」

ニキス……それにラズリもか?

「以前より[擬人化]で人型には成れたももの、技術が無いせいで今一生かしきれて無い気がしていました。このままではマスターの影として敵を討ち払えません。ニキスなりに学んできます!」

まあ、ニキスは[擬人化]により人のような戦い方をしているが、スキルも少ないし、人の姿を生かしきれてなかった。だが、僕らの中にニキスにあった戦闘スタイルを教えることができる人間なんていなかった。
だからニキスの考えには同意できる。

「ムギ!ムギィムギュムギュ…………ギギギューゥ!!」

だが、そっちのラズリさん。
貴女は何を?
この街にスライムの技術を教えられる存在なんていないでしょうに。
いや?……まさか…ついに[擬人化]フラグ来たか?これ!?

「ラズリ姉は「取り敢えず、近くの草原で色んな物をお腹いっぱい食べてくる。」と言っています。」

グホッ!
…………キャラ通り過ぎて吹いたわ。
まあ、スライムという生き物の特性上、色んな物を食べることが強くなることへの近道かもな。
[ミスリル化]のスキルを習得したという実例もあったし。

「了解了解。でも草原彷徨いてて間違えて冒険者に殺られたりしないようにな。使役の指輪無くすなよ?」

「ムギ。」

当初の予定であったアクセサリー・武器の作成の目処も立ち、明日からの予定も決まった。
今日はゆったりこの街を楽しむか。

「ちょっと待ちなさいよ!なに私を放置してるの!?あんな暑苦しい所ずっと居たくないわ!わたしも帰る。」
 
どうやらヒスイが逃げたしてきた。
ふむ。一時間経っていないが存在を忘れかけていた。すまないヒスイ。

それにしてもガレンティアに比べると人も多いし、人間以外の人種もちょこちょこ見掛ける。
一番多いのは獣人系、次はエルフが多い気がする。
テンションあがるな。

「それにしてもやけに賑わってるな。」

「武道会の為に様々な人が集まり、その人たち向けに商人が集まり、その商品と観戦目当ての一般市民が集まる。そしてその市民達に商売するために更に商人が集まり、その人達が護衛として冒険者を雇うため更に冒険者もあつまる。そうやってこの武道会という名前の祭りは大きくなってきたんですよ。………開催まで1ヶ月を切っているんです。この盛り上がり様も納得です。」

「なるほど……相乗効果ってやつですか?」

「それはどうでしょう美月さん。元が武道会を開催すると言うことのみなので、相乗効果と言うよりは、連鎖反応と言ったところでは?」

………………カッコつけて言ったわりに全然的外れパターンだ…。
恥ずかしい。

「にしても凄い人の数です!ほらあそこの人だかりも……なにがあるんでしょうか?」

ニキスが必死に話題を逸らそうとしてくれてる。
君の優しさが心に突き刺さるよ。
………で、ニキスの言っていた方向を見ると確かに人だかりができている。
日本に比べるとあれだが、この異世界でこの密度は………。
それであれはなんの集まりなんだろう?

「いやいや。こんなに囲まれると困るなぁ。ほら僕はこれから1ヶ月この帝都に居るから安心しなよ。」

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