クラス転移で仲間外れ?僕だけ◯◯◯!

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253話 3工鍛

「すいませんサバウさん。こんなに早く来て。」

「いえいえ、昨日のうちにはアポ取れてたから、丁度良かったですよ。」

今日は朝からサバウさんの言っていたライナック商会の本店に来たんだが、想像していた数十倍位規模の大きい店でビックリした。
建物は五階建てで店というよりはデパートとも言えるほどの大きさだ。
まさか、これほどの商会の頭取だとは………。
なのになぜ一人であんな荷馬車を?

「ささ!行きましょう美月殿。」

まあ、いいか。


「それで紹介してもらえる3工鍛というのは、どなたなのですか?」

目的の鍛治師のいる工場こうばに向かってるさなかリリアが訊ねる。

万工ばんこうのフレウラさんという方です。」

「万工ですか!昔からアゼリアがオーダーメイドを愛用していた筈です。」

「お仲間が万工作品をお持ちで?よっぽどのお金持ちなのですね。万工作品のオーダーメイドはかなり高い筈ですよ?他の3工鍛の魔工作品よりは優しい値段ですけど。それにフレウラさんは中々オーダーメイドを作ってくれないことで有名なのですが。」

「確か万工は変わった武具を造ることを好むと聞きます。昔の連れは結構大きい大剣を使う人間でしたので市販品が合わなかったと聞きます。なので変わった武器が好きな万工に気に入られたのでは?」

……中々鍛治師でそんな人って想像つかないな。
どっちかと言うと研究者とかだったらそんな傾向は強そうな気がするけど。

「なるほど………。フレウラさんももう少し一般向けの武具を造ってくれるとこちらも捌きやすいのですがね。」

「!サバウさんは万工作品の店売り品を取り扱っているのですか?」

「まあ、正確に言うと個性が強すぎて顧客に合わなかったオーダーメイド品や、ちょっとした不具合、あとはテストで作った品等を買取りしています。基本的熟練の鍛治師さんは自分が納得行く作品以外は廃棄してしまうことが多いですが、フレウラさんはそんなこだわりは無かったみたいです。ですが、個性が強すぎる万工作品を買う人間選びます。その為余った武器がどんどん溜まっていき保管できず廃棄していたそうです。そこで我が二年前からライナック商会の広い販売網と、大きな店舗を活用することでたくさんの在庫と豊富な種類の武器を持つことにより一風変わった武器を好む冒険者をたくさん呼び込むことで、少しずつ武器を捌き長期的に利益を得ることができるようになったんです。これだけたくさんの万工作品を捌けるのはフエデリアでも私達ライナック商会だけのだと自負してます。」

「風変わりの逸品を売るのも大変なんですね。」

「はい。ですがまあ、在庫管理費を差し引けば武器の売上利益自体は大したことないですが、相乗効果で私達の他の商品も捌けているのでお互いメリットはあるんですよ。」

「因みに他の3工鍛ってどんなの人なんですか?」

「一人は魔工と呼ばれる人で、たくさんの魔剣や魔道具を造ることができる方で基本的にはオーダーメイドは滅多に請け負わず店売りのみです。オーソドックスに万人受けの良い魔剣を作っているので個人の店だけでも簡単に捌けているようです。うらやましい限りです。もう一人は精密工と呼ばれている人です。精密さが売りで戦闘で折れてしまった精密工作品の剣を持ち込み、同様の物を造ってくれと依頼すると寸分の狂いもなく同じものを造ってくれるらしく、持ち手がその差を気付けないほどの正確さだそうです。今はその技術を買われて騎士団に統一した武器を卸しています。」

「他の人もかなりすごい人なんですね。魔剣か………一回使ってみたいな。ただ僕は格闘専門だからな……。[鉄装擊]で手のガードもできるし武器はな。」

「そうなんですか…………でもそれなら、それこそ万工作品が良いと思いますよ。フレウラさんは変わったものを作るのが大好きですから。変わった物ばかり3工鍛に選ばれているだけのことはあります。きっと何か良いものを考えてくれると思います。」

「そんなこんなで着きましたよ。ここが工場です。」

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