クラス転移で仲間外れ?僕だけ◯◯◯!
252話 嘗て
「まさかまた帰ってくるなんてね。この宿に泊まっていくんでしょ?安くするわ。」
「すいません。帰ってきました。」
宿屋のお姉さんはさっきのアゼリアさんのような反応はせずにリリアとの再開を歓迎している。
「私の名前はサリファン。この宿【笠葉の亭】の店主です。で、紹介してくれるのよねシェシちゃん?」
「はい。こちら左からヒスイ、ニキス、エミリア、そして美月様です。」
「ミツキ様?」
「はい。私にとって大切な方なんです。」
「へぇ~。シェシちゃんの大切な人ねぇ~………。なんか雰囲気も昔とは変わってるし良いわねぇ。部屋は昔の1人部屋がまだ空いてるから使って良いわ。他の人達は別れてその隣ね。」
「いえ。今は仲間が居るので四人部屋と一人部屋をお願いします。」
「ふふ。拳銀姫って言われてたソロのシェシちゃんが、仲間ね……。分かったこれが鍵。場所は分かるわよね?」
そのままリリアに着いていく。
取り敢えずそれぞれの部屋に別れてから荷物を置き、皆でひとつの部屋に集まる。
「大丈夫だったのかリリア?」
「さっきのですか?……あれは一発受けておこうかと思っただけです。アゼリアも本気では無かったですよ。それよりも………」
あれは本気じゃないのか。
というかあの動き相当な実力者なんだろうし、そもそもリリアのライバルって言ってたからな。
「それよりもそのあとのあれは恐らく本気だったように見えますね。あの時サリファンさんが来なければ本気でやりあうことになっていたかもしれません。」
ヒスイが呆れながらリリアに聞く。
「なんであの人あんなに怒ってたのよ?急すぎない?」
「恐らく私が大剣を使っていたのが原因でしょうね。昔の私は剣を使いたくても力がないから諦めて短剣を使っていました。しかし、短剣を扱うセンスなく、まるで強くなれなかった。ですからアゼリアは大剣ではあるものの、同じ剣を使って私がまた昔のように理想だけ追っていると勘違いしているんでしょう。レベルさえ上がれば筋力値は上がりますし、筋力値の割合が少ない私でもレベルが高位であればなんとかギリギリ実用レベルの大剣を持つことが出来ますからね。ですが、実際は魔族になってステータスが変わったことで大剣ですら余裕で振れるようになってますし、短剣と違って大剣は私に合っていたようです。おまけに職業も変わりましたからね。…………その辺を説明するわけにもいかないので、アゼリアの勘違いを正すには正々堂々倒すしか無さそうですが………………。」
「なるほどあの人なりにリリアのことを思ってるんですね。仲間居たんですね………リリアにも。」
「エミリア……。せいぜい私のことを本当に思ってくれていたのなんてアゼリアとサリファンさん達位のものでしたよ。」
なるほど。
リリアの大剣は昔リリアが恩人のレレアさんに救われてから彼女の剣に憧れていたのを覚えていて、今も同じように恩人の剣を追っているのかと勘違いしている………と、そしてその原因が僕らと出会ったからと思い違えているわけか。
その勘違いを訂正するには、リリアが魔族になってステータスが昔とは全く別物になったってことを教えないと無理だろう。口頭で魔族の事を抜きにステータスが変わったと言っても信用をしてもらえないだろうしな。
だから言ってステータスを見せてしまうとリリアが魔族ってバレる。
いや?待てよ?[遮蔽]で種族だけ隠してしまえば、誤解を解けるんじゃないか?
「[遮蔽]を使って誤解を解いたらどうだ?」
「………そうしたら恐らくアゼリアは私が[遮蔽]を使って嘘をついてないか確認するためにギルドに連れていこうとする筈です。ここのギルドは化物級の人もそこそこいますからね。[高位鑑定]持ちも数人はいます。もしかしたら、もしかする可能性もあるのでそれは辞めておきましょう。」
それはヤバそうだ。
冒険者組合総本山の本部に魔族侵入、笑い事じゃすまない。
「じゃあ、誤解は解かずそのままにしておくのですか?それじゃリリアが大剣を学べませんよね?」
「その件については、少し考えてます。取り敢えず三人に送る魔道具と私達の武器の新調にどのくらいかかるか知ってから結論を出したいですね。」
その日はこれで会議を終えた。
「すいません。帰ってきました。」
宿屋のお姉さんはさっきのアゼリアさんのような反応はせずにリリアとの再開を歓迎している。
「私の名前はサリファン。この宿【笠葉の亭】の店主です。で、紹介してくれるのよねシェシちゃん?」
「はい。こちら左からヒスイ、ニキス、エミリア、そして美月様です。」
「ミツキ様?」
「はい。私にとって大切な方なんです。」
「へぇ~。シェシちゃんの大切な人ねぇ~………。なんか雰囲気も昔とは変わってるし良いわねぇ。部屋は昔の1人部屋がまだ空いてるから使って良いわ。他の人達は別れてその隣ね。」
「いえ。今は仲間が居るので四人部屋と一人部屋をお願いします。」
「ふふ。拳銀姫って言われてたソロのシェシちゃんが、仲間ね……。分かったこれが鍵。場所は分かるわよね?」
そのままリリアに着いていく。
取り敢えずそれぞれの部屋に別れてから荷物を置き、皆でひとつの部屋に集まる。
「大丈夫だったのかリリア?」
「さっきのですか?……あれは一発受けておこうかと思っただけです。アゼリアも本気では無かったですよ。それよりも………」
あれは本気じゃないのか。
というかあの動き相当な実力者なんだろうし、そもそもリリアのライバルって言ってたからな。
「それよりもそのあとのあれは恐らく本気だったように見えますね。あの時サリファンさんが来なければ本気でやりあうことになっていたかもしれません。」
ヒスイが呆れながらリリアに聞く。
「なんであの人あんなに怒ってたのよ?急すぎない?」
「恐らく私が大剣を使っていたのが原因でしょうね。昔の私は剣を使いたくても力がないから諦めて短剣を使っていました。しかし、短剣を扱うセンスなく、まるで強くなれなかった。ですからアゼリアは大剣ではあるものの、同じ剣を使って私がまた昔のように理想だけ追っていると勘違いしているんでしょう。レベルさえ上がれば筋力値は上がりますし、筋力値の割合が少ない私でもレベルが高位であればなんとかギリギリ実用レベルの大剣を持つことが出来ますからね。ですが、実際は魔族になってステータスが変わったことで大剣ですら余裕で振れるようになってますし、短剣と違って大剣は私に合っていたようです。おまけに職業も変わりましたからね。…………その辺を説明するわけにもいかないので、アゼリアの勘違いを正すには正々堂々倒すしか無さそうですが………………。」
「なるほどあの人なりにリリアのことを思ってるんですね。仲間居たんですね………リリアにも。」
「エミリア……。せいぜい私のことを本当に思ってくれていたのなんてアゼリアとサリファンさん達位のものでしたよ。」
なるほど。
リリアの大剣は昔リリアが恩人のレレアさんに救われてから彼女の剣に憧れていたのを覚えていて、今も同じように恩人の剣を追っているのかと勘違いしている………と、そしてその原因が僕らと出会ったからと思い違えているわけか。
その勘違いを訂正するには、リリアが魔族になってステータスが昔とは全く別物になったってことを教えないと無理だろう。口頭で魔族の事を抜きにステータスが変わったと言っても信用をしてもらえないだろうしな。
だから言ってステータスを見せてしまうとリリアが魔族ってバレる。
いや?待てよ?[遮蔽]で種族だけ隠してしまえば、誤解を解けるんじゃないか?
「[遮蔽]を使って誤解を解いたらどうだ?」
「………そうしたら恐らくアゼリアは私が[遮蔽]を使って嘘をついてないか確認するためにギルドに連れていこうとする筈です。ここのギルドは化物級の人もそこそこいますからね。[高位鑑定]持ちも数人はいます。もしかしたら、もしかする可能性もあるのでそれは辞めておきましょう。」
それはヤバそうだ。
冒険者組合総本山の本部に魔族侵入、笑い事じゃすまない。
「じゃあ、誤解は解かずそのままにしておくのですか?それじゃリリアが大剣を学べませんよね?」
「その件については、少し考えてます。取り敢えず三人に送る魔道具と私達の武器の新調にどのくらいかかるか知ってから結論を出したいですね。」
その日はこれで会議を終えた。
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