クラス転移で仲間外れ?僕だけ◯◯◯!

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250話 入帝

「ああ、対魔物の部以外にも2つの部門があって、さっきも話題にあった対人の部、そしてもうひとつが魔物の部。」

「魔物の部?」

「魔物の部というのは召喚契約や使役契約、その他どんな形でも良いから人間に従っている魔物を戦わせる部門だ。魔物のバリエーションも沢山で観客からの人気も結構ある。5匹の勝ち抜き戦で先に相手の魔物を全員降参させると勝ち。支援魔法・聖魔法の類いは禁止だ。まあ、魔物の部とは言うものの過去に精霊使いも何度か参加してるらしいし、実際は人間・亜人種とかを除く魔物とか精霊なんかだと参加できる部門なんだろうな。」

精霊か。
ヒスイクラスの存在が出るならよっぽど強くないと魔物側に勝ち目はないだろ?
精霊の幼体である妖精ですら物理攻撃はほぼほぼ効かないという特性めもあるみたいだし………。

「精霊はチート過ぎないか?」

「う~ん?そうか?昔に参加した精霊使いもあまり強くなかったって聞くしな。そもそも精霊も三匹しかもっていなくて、数も足りてなかったらしいし、意志がうまく伝わらなくてまともに作戦も立てれ無かったらしい。」


僕の知ってる精霊と色々違うような?
そんな僕にエミリアさんが耳打ちしてくれる。

「美月さんの中の精霊と言えばヒスイさんのイメージが強いから最強と思っているかもしれませんが、ヒスイさんのような固有精霊は特別です。以前美月さんが見た火の大精霊プレイガですら格が違うレベルだと思います。恐らく精霊使いが使役していた精霊は基本七大属性の小妖精辺りだと思います。強さでいうと魔物ランクE辺りですかね?」

なるほど………ヒスイは特別か。
まあそうか。ヒスイクラスがゴロゴロ居たら世界も大変だもんな。

「そして最後の対人部門は帝国武道会の華、世界各地の冒険者や武道家が集まってきて優勝を争い、観客も一番集まる競技です。」

「商売の商機でもありますからね。色々な物も集まっていて最高ですよ。」

そのまま数日間一緒に移動し、ついに帝国の帝都に着いた。

「では、私達はここで。数日以内にはアポを取っておきますので、後日、私の商会の本店に是非ともよってください。」

サバウさんたちともここでお別れだ。
まあ、用事もあるし、また今度会いに行こう。

「それにしても人が多いですね。」

さっきの城壁の検問ももの凄い人数並んでた。
サバウさんが商人用の検問の方に僕らも一緒に通してくれたお陰で簡単に入れた。
でも、検問自体は簡単な目的と職業を聞かれるくらいで対して厳しくはなかったな。
大きい町だし仕方ないことだとは思うけどな。

「東大陸一の大国の中心ですからね。」

建物の高さもガレンディアと違い高い。
三階建て四階建てもゴロゴロあって都会っぽさがすごい。
まあ、流石に日本のタワーマンションと比べるとあれだけど………………。

「でもこんなにいっぱいだと宿に悩みますね。」

「まあなぁ……そう考えると鬼灯亭はかなりの当たりだったかもな。」

「美月さん………そうは言いますけど、エリカちゃんが下品すぎますよ。」

元王女からしてみればまだ若い女の子の下ネタは馴染みがないのかもしれないな。

「その………宿に関してなんですけど………心当たりが………。」

リリアが躊躇いながら提案してきた。
エミリアさんが訊ねる。

「それって昔の…………ですよね?良いんですかリリア?」

「まあ、昔に別れて以来来てなかったですし、良い女将さんで何かあれば私達の力にもなってくれると思います。それに女将さんは元Sランク冒険者なんです。この街の色んな重鎮とパイプを持ってる知る人ぞ知る女傑なんですよ。あと宿も最高です。」

そう言ったリリアについて宿まで来たのだが。
本当に只の宿なんだけど………こんなところの女将が元Sランク冒険者なのか。
何処と無くリリアが緊張しているような気がする。
正直言って恥ずかしいんだが、リリアはからかったりされたとき以外は滅多に表情を崩さないから意外かも。

「失礼します。」

リリアが扉を開けてから挨拶し、頭をあげた瞬間顔を硬直させる。
その瞬間宿の一階の食事スペースで食事をとっていた女性がこっちに近付いてきた。

「久しぶ…っ!?」

驚愕しながらも挨拶しようとしていたリリアに謎の女性からのパンチが炸裂した。

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