武士は食わねど高楊枝

一森 一輝

2話 幼き獣(7)

 絶叫を上げるのは、今度はファーガスの番だった。少年は一瞬言葉失い、次いで熱さに似た痛みを感じて、それをどうにか誤魔化す為にもがいた。叫んだ。あるいは、断末魔だったのかもしれない。
 折られた腕を抱え込もうとした。だが、出来なかった。そもそも、地面に再び立つことさえファーガスには許されない。腕を負った手が、力強く少年を拘束して宙づりにしているのだ。
 掴んでいるのは、片目を瞑るオーガだった。剣は抜けていたが、瞼が少し炭化している。焼かれて、血も出ないのだろう。ファーガスは今更に後悔する。こういう時のために刺突剣を買っていれば、目から敵の脳をかき回せたかもしれないのに。
 握力はさらに多く掛けられる。ファーガスは、断続的に叫びをあげた。最初はただの骨折程度だったのが、今では粉砕骨折の範囲にとどめていいのかさえ怪しい。文字通り腕を粉々にされているのが分かった。ここにまで至ると痛みは消え、猛烈な吐き気が少年を襲った。吐瀉物が、雪を融かす。
 腕を開放され、崩れ落ちた。環境が変わったことに対する不快感が、痛みを再発させる。歯を食いしばるが、嘔吐感に時々悲鳴ともえずきとも取れる声が漏れた。
 オーガは、もはやファーガスに用はないらしかった。二匹とも、ソウイチロウを取り囲んでいる。そして中心では幽鬼のように立つ彼の姿があった。手には、木刀が握られている。
「ソウ……イチロウ……。逃、げろ……。木刀なんかじゃ、そいつらは倒せな……」
 再び、嘔吐する。口周りを汚物に濡らし、酷くみじめな気分だった。頭が、ぼうとしている。考えが回らない。
 横倒しになった視界の中で、二匹のオーガが同時に腕を振るった。ソウイチロウは、当たる寸前まで動かない。そしてやっと現れたその動きも、まるでテレビ画面がぶれる様な、小さなものだった。
 だが、大きくオーガは跳び退る。
 片方のオーガが、酷く荒々しく唸った。しかし、そこにはどうも張りつめたような感じがある。もう一匹も、声を上げた。それは妙に甲高く、まるで恐怖の叫びのようだと、ファーガスは朦朧とした頭で訝る。
 そして、その状況を見て頭が冴えた。 叫びをあげた方のオーガの腕が、どちらとも雪の上に落ちていたのだ。
 血が、まるで噴火するようにまき散らされた。雪が黒々と染められていく。ソウイチロウはゆらゆらとそのオーガに近づき、健全なもう一匹は必死に距離を取った。彼は無慈悲に近づき、腕を失い横倒しになったオーガの頭蓋に木刀を突き立てる。その様は、プティングにナイフを入れるようにあっさりとしていた。
 オーガはもはや、自分のことなど忘れているみたいだと推察する。背を向けた奴はファーガスの斜め前に立って、近くの背の低い木を引き抜き、奴はそれを武器にしたようだった。対するソウイチロウがオーガにどんな表情を向けているのか、少年は初めて知った。
 獣。ファーガスは、思わず痛みも忘れて唾を飲み下した。幽鬼などとんでもない。消耗した獣が、それでも気力を漲らせて敵の命を刈り取ろうとしているのだ。
 オーガは雄叫びを上げ、遮二無二ソウイチロウに襲いかかった。ソウイチロウは木刀を構える。剣先が、揺れていた。聖神法の回復の限界を、彼の疲労や怪我は超えていたのだ。だというのに、オーガの唸りに怯む様子はない。むしろ、それに対して爆発寸前の怒りを抱いているように見えた。
 ソウイチロウが、吠える。
 応答の雄叫びだった。それでいて、敵を飲み込む咆哮でもあった。オーガの声さえ掻き消してしまう、何よりも強き獣のそれ。ソウイチロウの声に、ファーガスは身の竦むような感覚を覚える。
 勝敗は、見るまでもなかった。
 オーガの上半身は、斜めに切り落とされた。ずる、と音を立て、雪の中に沈む。立ち合いの終わりは、あまりにも静かだった。オーガの倒れ伏した後には、鳥も鳴かない。
「……はぁっ、はぁっ……」
 ソウイチロウの呼吸は、乱れていた。声も、枯れている。しかも息の乱れ方が異様だ。不規則で、ヒューヒューと気味の悪い音が聞こえる。
 そのまま、彼は立ち去ろうとした。ファーガスは半ば麻痺した腕を引きずって、大声で叫ぶ。
「おいッ。待ってくれよ、ソウイチロウ!」
 びく、と彼の体が震えた。ゆっくりと、何かを恐れるように振り返る。そこには先ほどの獣の残滓がかすかにあるばかりで、少年らの年以上の幼い感情が覗えた。
「……ファー、ガス?」
 区切られた静寂。一拍おいて、彼の瞳から涙が音もなく伝った。それが、どうしてもベンを思い出させる。極限にまで追い詰められた者の感情の発露なのだと、ファーガスは気付いた。
 それから、音もなく彼は崩れ落ちた。ファーガスは任務完了だとし、彼を運ぼうと考えた。木に這って近づき、寄りかかるようにして立ち上がる。妙な高揚があった。恐らく、脳内麻薬と言うやつが分泌されているせいだろう。
 立ち上がると、意外に楽に感じた。ソウイチロウに歩み寄り、彼を担ごうとする。それはさすがに無謀だったようで、どうにも力が入らない。如何ともしがたいと首をひねっていると、声が聞こえた。
 人間の、声だ。
「ファーガス!」
「ベル!」
 誰よりも早く、彼女は駆け寄ってきた。次いで、少年の砕かれた腕を見て息を呑む。
「そ、その腕……」
「ん、ああ。……やっちゃった」
「いや、何を暢気に言っているのですか。バカなのですか?」
「確認するまでもねぇょ。馬鹿だ」
 遅れて駆け寄ってきた二人の冷めた言葉が突き刺さる。名誉の大負傷を負ったというのに、随分な扱いだった。とはいえ、腕だけだ。現代医療なら、何とかならないという事もないだろう。出血も少ない。
「……それで、そいつ」
 低い声で、カーシー先輩がソウイチロウに目を向けた。「ああ」とファーガスは答える。
「はい。ソウイチロウ……ブシガイトです」
「そうか」
「はい。……って、何をしてるんですか!?」
 彼は、鞘から剣を抜き放っていた。それを、ソウイチロウに差し向けている。
 改めて見ると、彼の目が据わっていることに気付いた。彼はファーガスの言葉を無視し、振り下ろそうとする。
 それを使える手で盾を翳し、防いだ。カーシー先輩は病的に鋭い視線を向けてくる。
「……何のつもりだ」
「何のつもりだも何もないでしょうが! 何で無抵抗な人間を殺そうとしてるんですか!?」
「こいつは、おれの恩師を殺した。だから、仇だ。討って悪いか」
 ファーガスは、その言葉に血がのぼる。
「黙れ、向こう見ずのクソ餓鬼が! 仇だろうが何だろうが、ソウイチロウを殺した時点でお前は『人殺し』になるんだぞ!」
 最低限の礼儀を守るはずのファーガスが発した言葉は、周囲の人間の全員を呆気に取らせた。少年はそのことを自覚し、「……おっと」と間の抜けた声を漏らす。
「……ぷっ、くくく。そうだな、確かにそうだ。先輩よぉ、確かに人殺しは良くないぜ」
 意外にも、味方をしたのはハワードだった。にやにやと、奴は先輩を諭しにかかる。
「これじゃあ正当防衛も成り立たないってもんだ。無抵抗な人間殺したら世論を敵に回すのなんか目に見えてるぜ? やるとしてももっと別のタイミングがあんでしょうよ」
「ハワード、お前は味方をしてるんだか引っ掻きまわして楽しんでるんだかどっちだ」
「さぁねぇ」
 首をすくめ、両手を挙げて飄々と奴は言う。それに、カーシー先輩が怒号を飛ばした。再び、森がざわつき始める。
「――ふざけるのもいい加減にしろ! ネル、お前は退いていろ。そしてグリンダー君、君もだ。君は人間だと言ったが、こいつは人間じゃなく亜人だ。こいつを殺しても人殺しにはならない。だから、退け」
「退ける訳ないでしょうが! アンタ今、自分が何言ってんだか分かってますか!?」
「完全に理解している! 分かっていないのは君の方だ! 君は、大切な人間が惨い殺し方をされたことが無いからそんなことが言える!」
「……! ……」
 言い返そうとも考えた。だが、先ほどに比べればファーガスは冷静で、言葉をぶちまけないだけの理性があった。その上、カーシー先輩は泣いていた。憎悪をその瞳に宿しながら、ぶるぶると震えている。
「今すぐ、そこを退いてくれ。でなければ、君ごと叩き斬る」
「そんな事は許しませんよ、先輩」
 ベルが、ファーガスの隣に並び立った。しばらく他人の中に紛れていたから、外面を作り直すだけの平静を取り戻したのだろう。強くカーシー先輩を睨みつけている。
「……何人来ようと、同じだぞ」
「いいえ、変わるはず。何故なら、私はトスカーナ大公の娘だからです。私を殺したとなれば、貴方だけでなく、貴方の家族全員の安否に関わる。大切な人、と言いましたね。それは、家族に勝るものですか?」
「家族なんて、おれには居ない。おれを捨てた、屑が居るだけさ」
 即座に返されて、ベルが言葉を詰まらせた。彼女だけではない。ファーガスも、ローラも、同じように口を閉ざしてしまう。
 だが一人だけ、そんな雰囲気を物ともしない人物がいた。
「あー、残念ですね、カーシー先輩。もう時間切れらしいですよ。逃げる時間が在るか無いか……。こりゃ無いな。終わりだ」
 ハワードが、心底面倒臭げにため息を吐いた。それに、先輩が怪訝な視線を投げ掛けながら、大剣を雪に突き刺した。目を剥く。
「大軍すぎて笑っちゃいますね。少なくとも五十匹は集まってる。応援呼んでましたけど、そいつらに専用の武器持ってくるように言いましたか?」
「……いや」
「じゃあ今すぐ逃げましょう。九死に一生くらいは掴めるかもしれませんぜ。グリンダーどもはどうだ? 運に掛けるか、ブシガイトと共に死ぬか」
「ちょっ、ちょっと待ってくれ。一体何を言ってる?」
「『サーチ』だ、間抜け」
 言われて、悪態を返しながら使った。腰に差した杖は使える手の逆側にあり、少々苦労しているとローラが青ざめた言葉を発する。
「ヘル・ハウンドの群れです。ものすごい数が、周囲を取り囲んで……」
 ファーガスは、驚愕を隠せなかった。何故こうもタイミングが悪いのだ。
 辛うじて『サーチ』上でヘル・ハウンドが囲み切れていない空隙とソウイチロウの間で、ファーガスは視線を右往左往させる。今すぐに逃げれば、何とかなるかもしけない。少なくとも、追手側に死者は出ないだろう。しかし、その場合ソウイチロウは置いて行かざるを得なくなる。
 頭を悩ませていると、ベルが小声で「ファーガス」と穏やかな微笑と共に名を呼んだ。援軍を呼んできてから、彼女は山に入った時には考えられなかった程に落ち着いている。
「……ありがとう。私はずっと君に冷たくしてたのに……」
「え?」
「……ううん。あとで言うから」
 すぅ、吐息を吸った。彼女は、入学式の凛々しさを彷彿とさせる表情を作って、大きくはないが通る声で指示を出し始める。
「すいませんが先輩、ハワード、そしてファーガス。三人に、剣を貸してもらいたい。手もちのそれがないわけじゃないが、安物だから効果がちょっと不安なんです」
 カーシー先輩は、ひとまず先ほどまでの確執を置いておき「策があるのかい?」と尋ねた。小さくベルは頷き、それぞれから剣を受け取って――ハワードはこの期に及んでも渋ったが――三つの剣を等間隔に地面に突き刺していく。
「全員、内側に」
 言われて、従う。ファーガスは、倒れたソウイチロウもその中に運び込んだ。幸い、咎める余裕のある者はいない。剣は聖神法の布石に使うらしく、その三点を頂点とした三角形型の結界が、ファーガス達を囲っていく。
「……で? クリスタベル。まさかお前、これで御仕舞って訳じゃないだろうな。俺達が無事で済んでも、このままじゃあ応援の奴らがヘル・ハウンドどもにやられちまう。この結界だって、大したもんじゃない。時間稼ぎにしかならないぜ」
「そ、それについては考えてある。――カーシー先輩。アイルランドクラスで、第六エリア解放済みの貴方にお頼みしたいことがあります」
「何だい?」
「『ヘル・ハウンド翻訳』は取っていますか?」
「――それがあったか! 分かった、今すぐに取ろう」
 彼は何かに納得したように、タブレットを開いてスキルツリーを動かし始めた。ベルに視線を向けると、穏やかな口調で話し始める。
「アイルランドの一部では、ヘル・ハウンドを妖精の一種とみなす地域がある。人間に危害を加えない子供の守り神とされているんだって。もともと知性が高いのもあって、アイルランドクラスのスキルツリーには彼らと話せるようになるタブレット・スキルがあるって聞いたことがあったから」
 ベルを除いた第一年騎士候補生の三人は、一様にして開いた口のふさぎ方を忘れた。中でもハワードは、混乱したように声を出し始める。
「おい、おいおいおいおい。ヘル・ハウンドが、何だ? 子供を守る精霊? あんな班作って一斉攻撃してくる爆発犬が? 冗談にしても笑えないだろう」
「……ちょっと素が出てるぜ、ハワード。これ以外方法が無いんだから、腹を括れよ。ギャーギャー喚きやがって、男らしくねぇ」
「はぁ、何を言って……。チッ、分かったよ。お前らに全部任せる。オレはもう知らねぇ」
 ハワードは言ってそっぽを向く。次いで、「来たぞ」とだけ言った。現れるは、先ほどの獣の大群。闇色の毛、地獄の業火の様な赤き眼。それが、周囲十ヤードで円を描くように取り囲んでいる。
 カーシー先輩はスキルをとっくに取り終わり、今は応援を呼んでいるようだった。通話が終わり、「じゃあ、ちょっと呼びかけてみる」とタブレットをタッチしながら、厳しい顔で結界の端に寄る。ヘル・ハウンド側からも、一匹、落ち着いた雰囲気を持つ獣がゆっくりと歩み寄ってきた。
 その一際大きなヘル・ハウンドは、小さく、敵意のなさそうな声で吠えた。カーシー先輩はタブレットを見て、唖然と言葉を漏らす。
「……危害を加えるつもりはない……?」
 ファーガスはその言葉の意味が分からず、頭の中に空白を作った。それは、その場にいる全員が同じだっただろう。
 刹那、その一匹は消えていた。次いで結界が解かれる。
「何だ、どういう事だ!」
 誰の声だったろう、とファーガスは思う。ハワードでも、カーシー先輩でも、この言葉はおかしくない。もしかしたら、ファーガス自身が言ったのかも知れなかった。反射的に彼は自分の剣を探す。そして、理解した。
「あのヘル・ハウンドが剣を抜いたんだ!」
「だとすれば、奴一匹だけでオーガ並みという事になるぞ!」
 結界に触れても耐えるだけの体力、剣を抜けば結界を壊せる事を理解する知能。三本の剣は集まってきた数匹によって、森の中へ投げ込まれてしまっていた。ゆっくりと歩む、件の一匹。ファーガスは剣に予備があるが、他の男子二人は顔色から推察するに無いのだろう。
 しかし、奴はファーガス達を素通りした。見定める様に一人一人の事を何秒か見つめては居たものの、歩みを止めはしなかった。奴は、とうとう辿りつく。そこには、ソウイチロウが地面に倒れている。
「な、何をするつもりだ」
 カーシー先輩が、震える声で言った。ヘル・ハウンドは何の反応も示さず、ソウイチロウの襟媚を掴んで、引き吊り始める。
 無言で、全員が見守った。奴はソウイチロウを、ファーガスの目の前に落した。
「……俺に、託すって事か?」
 ヘル・ハウンドは一度吠える。肯定であると、ファーガスは直感する。
「す、少し待ってくれ。一体全体、どういう事なんだ」
 カーシー先輩が動いた時、ヘル・ハウンドは牙を剥いた。低く唸り始めると、取り囲む大軍がじりじりとこちらによって来る。険悪なムードに、動ける者は少ない。例外を上げるならば、当のファーガスや、気に留めないハワードくらいのものだ。
「言わんでもわかるでしょう? 先輩」
「だが、ブレナン先生はこいつに殺されたんだぞ! 君も世話になったとか言っていたじゃないか!」
「それとこれとは話が別ってやつですよ。だから、ここで話を付けちまおう。……グリンダー。お前はブシガイトを、どうするつもりだ」
「そんなの、病院に入れるに決まってる」
「そうじゃねぇよ。そいつが抱えた罪は、どうやって償わせるって事だ」
「それは……」
 ソウイチロウだけが、悪いとは思えない。しかし、司法に任せれば貴族の権力によって、無理やりに有罪に持って行かれかねない。言葉に詰まったファーガスに代わり、ベルが答える。
「それは、司法に任せるしかないと思う」
「ベル!?」
「ファーガス、君の考えていることは、何となく分かる。けど、我がグレートブリテンはそこまで腐ってはいないはずだ。それに、いざとなっても手はある」
「それは、君の家の力で無罪に持っていくという事かい?」
「違います。無理やり有罪に持って行こうとする人間を、退けるだけです。私は、私の父に不正を行わせることは出来ません。しかし、公正さを保つよう言うだけならできます。……なる様にしか、なりません。それでもあなたは、無理を通そうというのですか?」
 難しい顔で向き合い、駄目押しにベルは視線を周囲にやった。ヘル・ハウンドたちは少しずつ、着実に近づいてきている。ここで断れば、ソウイチロウ以外の命もここで失われることになるだろう。
「……」
 拒むことは、出来なかったようだ。下唇を噛み締めながら、彼は下を向く。「分かった」とだけ、絞り出すように言った。ヘル・ハウンドたちが退いていく。
 担ぐのは、消去法でハワードになった。嫌そうな顔をしていたが、カーシー先輩がソウイチロウに近づけばヘル・ハウンドたちが唸り出す。
 下山中、応援に呼んだ先輩方と合流し、事情を話した。襲い来る人は居なかった。雰囲気を出した人は居たが、その度に獣の唸り声がそれを諌めた。
 しかし、一件落着とはいかない。この後にこそ、これまでと違う、複雑な戦いがあるのだ。ファーガスは、その場に置いては無力なのだろう。けれど、何も出来ない訳ではない。
 カーシー先輩を見た。時折、彼はハワードに背負われたソウイチロウに目を向ける。そこに込められた思いの丈は、想像もつかない。
 空模様は、変わっていた。風も強い。もうすぐ吹雪が吹くのだろうと、ファーガスは思った。

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