ねこと一緒に転生しちゃった!?

十六夜 九十九

026話 一ついいか?


「カナタさん、外はどうでした?」

「そうだな……新鮮というかなんというか、旅行で初めて訪れた場所みたいな感じ? 楽しかったかで言えばまあまあってとこ?」

 ロールケーキを食べ終わり、至福の時が過ぎ去って間もなくの事。顔を蕩けさせていたフィーが思い出したように外について聞いてきた。
 俺にとって外は未知なるものであり、全く知らない所に行くのは久しぶりの事だった。今日、外に出れたのもフィーとカヤが一緒にいてくれたおかげであり、俺一人だったら確実にそこら辺で野垂れ死ぬ事になるだろう。なんてったって世界から嫌われてる俺だからな。
 それに、ぶっちゃけると外はきつい。特に商店街。人が大勢居る所にわざわざ自分から向かって、人混みに酔うとか笑えない。今回はギリギリで耐えたから良かったものの、次はないだろう。

「それなら大丈夫ですね。今日の様子を見る限り、会話も少しなら参加出来るようですし、今後は外を出歩いても構いませんよ」

「という事は、散歩がオッケーになるのか。気分転換にはいいかもな」

「他にも、勉強の一環として他の人の言葉を聞いたり、誰かと話したりするのもいいかもしれませんね」

「それいいな。すぐに覚えれそう」

 外はきついが、目的があれば別。出歩く事で俺が受けるメリットは大きく、デメリットはないに等しい。

「でも気を付けて下さいね? 偶に不審人物とか危険人物が出る事がありますから」

「えっマジで? それって俺が遭遇するフラグじゃね?」

「ふらぐ?」

「あ、いや、こっちの話。それで、その不審人物とかが出る周期みたいなのはあるのか? 流石に危険を冒してまで外に出たいとは思わないぞ」

「少ない時は二ヶ月に一回、多いと一ヶ月に二回位ですかね」

「まちまちか……それもそうか。予測出来るなら犯罪とか起きるはずがないもんな」

 多分近いうちに、散歩をしていたら出くわすだろう。俺は第三者である目撃者としてだろうけどな。
 主役になれない俺はモブとしてモブらしく『キャー助けてー』と正義の味方を呼ぶ事に専念するしかない。そしたら、お腹を空かせている子に自分の顔をあげるヒーローのような奴が颯爽と現れて、事件を解決してくれるさ。

「私はこの街に住み始めて一年半過ぎましたが、そんな犯罪に、実際にはあったことないですし、多分大丈夫だと思いますよ?」

「んー! それもフラグ臭がする! ここまでフラグ立てられたら近い内に犯罪に会うような気がするわ」

「そうそう出会う訳がないじゃないですか。私だって出会ってないのに」

「まあ出会わないに越したことはないけども、俺の元いた世界ではフラグって言うのがあってな。それが立てば物語はその方向に向かっていくんだ。それを防ぐ為にはフラグクラッシャーが居ないといけないんだけど、そんな奴いないしなあ……」

「カナタさんが何を言ってるのか半分くらいしか分かりません……」

『わたしも』

「分からなくてもいいことだから分からないままでいいからな? 無理に知ろうとすると闇に飲み込まれるぞ?」

 ふっふっふ、と笑う俺を見て呆れるフィー。頭痛がするのか、頭を抱えている。風邪引いたのかな? なんちゃって。

「取り敢えず、明日あたり一人で散歩してみるわ。商店街は人が多いからそれ以外の場所に。どうせ事件とか起きても、俺には無関係なことだろうしな」

「そうですか。そう遠くに行かなければ迷う事も無いでしょうし、気を付けて下さいね」

「おう」

 それからはいつもと変わらない時間を過ごし、日が暮れて就寝となった。フィーは明日からまた仕事が始まると言って憂鬱そうにしてたが、カヤと遊んでいる時だけは、とても幸せそうだった。
 ちなみに最近のカヤはフィーの所で寝るのが好きなようで、俺の所で寝ようとはしない。偶に、俺の所に来てくれるが、それは、俺が本当に疲れてる時にだけだ。多分、様子を見てくれているのだろう。カヤは優しいなあ。

 そういえば、寝ると夢を見る事があるが、最近見た夢で俺がもう一人いるというのを見た。俺が二人いると言うだけで憂鬱なのに、俺達二人は思い出話をして落ち込むんだぜ。ため息の応酬は見てて辛いものがある。
 起きた時は爽やかな朝だったのに、俺の気は朝からドン底だった。その日一日は何をやってもダメだった。勉強然り、遊び然り。まあ、そんな日もあるかと割り切って過ごしたけど。

 そして、月が沈み夜が明け、新しい朝が来た。今回はいい夢が見れたので目覚めもいい。俺は体を起こして、朝食を食べるために、リビングへと向かう。

「フィー、おはよー」

「おはようございます。今日は早いんですね」

「まあなー。今日はやけに目覚めが良くて、二度寝をしてないから」

「二度寝とか羨ましいです……私も仕事がなければ……」

 フィーは、うぅ、と声を挙げながら、おずおずと仕事に行く準備を進めていた。仕事に行きたくないとか、カヤに会えなくなるのが寂しいとか言いつつ、毎日仕事に向かう姿はなんだかんだ言っても楽しそうではある。
 毎日を過ごすお金もフィーの頑張りによって俺と出会った頃の約二倍まで上がっている。けれども、生活ぶりはあまり変わっていないので、そのお金は何処に行ったのか気になっている。
 まさか、カヤの為だけに残りのお金を使ってるって事はないよな。……いや、カヤの事になると頭がおかしくなるのがフィーだ。あながち間違いとは言えないか。今度問いただすとしよう。

「私、もうそろそろ行ってきます」

「今日はやけに早くね?」

「えぇ。今朝方、協会の方から私へ直々に頼みたい事があるという旨が書かれた手紙が届きまして。その説明をするので、なるべく早くに来てくれないかと」

「頼られてるなー。協会から直々に依頼が来るとは流石フィー。頑張ってな」

『頑張って!』

「ありがとうごさいます、カヤ! 私頑張って来ます!」

「あ、あれ? 俺は? 俺も頑張ってって……あぁ、もう行ったか……」

 カヤに応援されたフィーにとってみれば、その応援は激励へと変化を遂げて、モチベーションが大幅にアップしている事だろう。でなければあんなに嬉しそうに仕事に行く訳がない。

「さ、朝飯食うか。カヤはもう食ったのか?」

『たべた』

「じゃあ、俺が飯食い終わるまで待っててくれ。今日は俺とカヤで、デートに行くぞ!」

『デート!』

 昨日言っていた散歩なのだが、やはり知らない土地で言葉が通じない時があるかもしれないのに、一人で行くのは少し気が引けてしまった。
 何か策はないかと考えた結果、カヤを連れて行こうという考えに達し、それってカヤと二人っきりじゃんという事になり、じゃあデートだなという思考をした訳だ。
 つまり、カヤとデートすれば万事解決。もう何も怖くない。

「ん〜、やっぱりフィーの料理はうめぇなぁ。ホント嫁に欲しい。まあ無理だろうけど」

『ヨメ?』

「そっか、カヤは初めてか。そうだな……嫁っていうのは、カヤで言うところの子供を作る為の相手ってことになるかな?」

『なるほどぉ』

「今や、この世界で猫なのはカヤだけ。その相手が見つかるとは思えないんだよなー」

『他の猫なんていらないもん! まだ子供は早いもん!』

「まあまあ、落ち着けって。俺はカヤを他の所に嫁がせる気は一切ない! カヤは俺のカヤだ!」

 カヤが居なくなった後のことなんて考える間でもない。海の底に沈むだけ。死んでは生き返るを繰り返す、そんな人生になる。

『うんうん!』

「だから、カヤは永遠に俺の相棒だ」

『カナタも永遠に私の相棒だよ!』

「へへっ。嬉しい事言ってくれるじゃねぇか」

 友情・努力・勝利を掲げる某漫画のような展開に俺の心が燃える。カヤが素で言ってくれてるのが分かるのが更に燃える要因ともなっている。
 嬉しい気持ちを半分くらい表に出しながら、朝食を食べ終わる。もし、全部表に出してたら今頃は奇声を上げているところだろう。

「じゃ、準備は……いいや。着替えるだけで」

 一応、散歩なので外行きの服ではなく、動きやすい服装に着替える事にする。この世界での動きやすい服装は地球で言うジャージに似たものだ。
 少し伸びるし、ある程度の耐久性もある。吸汗性能はないが、比較的ジャージと同じ機能を持っている。

「よし、じゃあデートしに行くか。カヤは人間の姿になって、俺と手を繋いで行こうな」

『うん!』

 カヤは昨日とは違い、人間の姿になる事に躊躇いがなく、瞬時に人間の姿へと変わった。着ている服も昨日と同じで、やっぱり良く似合っている。
 俺はカヤの手を取って、外へと足を向けた。

「今日、あっちーな。夏か? 季節とかあんまり気にしてなかったのがいかんな。暑いの苦手なんだよな……」

『わたしもあんまり暑いとやだ〜』

「だよなー。バテるって言うか、すげー怠くなる」

『水ばっかり飲んで気持ち悪くなる事もある〜』

「分かるわー」

 カヤと二人で話しながら歩いていく。目指す所は何も無いが、取り敢えずは商店街とは反対の方へと向かう。
 今まで商店街の方しか行ってなかった為、未知なる世界なのは確定だが、俺の予想では商店街より人は少ない。人が少ないなら、人混み酔うことも多少は軽減されるだろう。カヤとのデートをそれで潰したくはない。

 カヤと楽しく話しながら商店街とは反対の道をしばらく進んでいると、徐々に人通りが多くなって来た。格好を見ると、大半の人がフィーと同じような服を着ているので、彼等彼女等は冒険者なのだろう。
 だとすれば、ここは冒険者地区みたいな感じなのだろうか。フィーがよく口にしている、『協会』というのもここ辺の近くにあるのかもしれない。

「みんな仕事行ってるのかねぇ」

『カナタとは違って?』

「そんな事言わないでくれない!? 働きたいけどまだ働けないの!」

『ふーん』

「ふーんってなに!? 信じてないの!?」

『だって――』

 カヤが何かを言いかけた時だった。

「誰かそいつを止めろぉぉ!! そいつは脱獄犯だぁぁ!!」

 通りに大きな声が響き渡り、みんながそちらを注視した。 
 脱獄犯と言われた人はフード付きの全身を覆うようなローブを付けていたが、フードが脱げて顔が見えてしまっていた。恐らく、そのフードが何らかの事で脱げてしまい、自分の正体がバレたとかそんな感じだろう。
 そして、その脱獄犯は手にナイフを持っている。近寄れば殺すと言いたげな雰囲気も出している。
 止めろと言われても俺には無理な話。他の誰かに任せるしかないのだが、それを待っている余裕もない。何故ならば――

 ――その脱獄犯がナイフを俺に向けて走ってきてるからだ!

 ふと、昨日の話が蘇る。
 フラグフラグと言いながら、起きないだろうと高を括っていた昨日の会話。あれ自体フラグだったらしい。フラグって恐ろしぃ! やっぱりフラグクラッシャーがいないとダメだ!

「どけどけどけぇ!!」

 どけと叫び、走りながらナイフを振り回す脱獄犯。対して俺は初めての事に脳の処理が追いつかず、その場に立ち尽くすだけ。
 何とか動こうと体を動かそうとしたのだが、時すでに遅し。脱獄犯は目の前まで迫っていた。
 それほど時間は経ってないはずなのにここまで迫られるとは、脱獄犯は足が速いらしい。

「って、そんな事考えてる暇ないから! ちょ、まっ! やばっ! うぉ!」

 俺はあたふたしながらも、しっかりと見た。脱獄犯が俺のなりを見て、ニヤッと口角を上げたその瞬間を。そして、脱獄犯はナイフを振り回すのをやめて俺の背後に周り、俺の首にナイフを突き立てた。
 脱獄犯の後を追いかけていた冒険者の人達は俺のそんな姿を見て、一旦足を止めた。良い判断だ。
 もし止まってなかったら俺死んでた。良く分かる。後、背中に感じる柔らかいものがなんなのかも良く分かる。脱獄犯って女だったんだな。

「おいお前! その男を離せ!」

「お前達がこの場から居なくなったらな」

「くっ!」

 今気付いたんだが、カヤは何処に行ったんだ。いつの間にか居なくなってるんだが。こんなの俺一人じゃどうしようもないぞ。
 どうにかこうにか、拘束を振りほどこうとしてはいるが、圧倒的に力不足。女より力が弱いとか男としてのプライドが傷ついたわ。

「どうしてこんな事をする! 一般人を巻き込むな!」

「一般人だ? 何ふざけた事言ってんだ? 犯罪者に一般人かそうじゃないかなんて関係ないだろ?」

「くっ!」

 冒険者の方々にはもう少し頑張って欲しいと感じるのだが、それは間違っていないはず。さっきから脱獄犯に口で負けて『くっ!』しか言ってない。
 それに、話を聞いていると脱獄犯の方が頭良さげだ。正にその通りだわと俺も納得したほどだしな。

「お前の要求はなんだ!」

「さっきも言っただろ。お前達がここからいなくなる事だよ。お前頭悪いのか」

「くっ!」

 冒険者って馬鹿なのだろうか。それとも、この冒険者が特に馬鹿なだけなのだろうか。誰か教えて欲しい。

「……つくづく冒険者ってのはクソだ」

「冒険者がクソ……だと……!?」

「あぁ、そうだよ」

 脱獄犯の女の声が低くなった。初めは怒りでそんな事を言っているのかと思ったが、どうやら違うようだ。なんていうか……そう、悲しくて思わず声が低くなった的な感じ。
 自分で言ってて良く分からないが、怒りで冒険者を貶すような事を言ったんじゃない事は確かだ。
 頭も良さげで、冷静なこの脱獄犯はなぜに犯罪者になったのか分からない。むしろ、良い人じゃないのかとすら思う。

「あのー理由を聞いてもいいか? 俺、捕まってるから暇なんだよね」

 気になりすぎて思わず理由を訊ねてしまった。暇なんだというのは酷いと思うが、テンパった結果だ。この際だから押し通そう。

「あぁ? ナメてんのかお前。人質の癖に口開いてんじゃねぇよ」

「でも、ほら一期一会とか言うじゃん。ここで俺が人質になったのも何かの縁。話してみるのはどうだ?」

「そんな縁、普通の人間なら切りたくなるのだが?」

 全くもって正論だ。ただ、今の俺は危機に面した事で怖いもの知らずとなっている為、正論などクソ喰らえという感じになってるのだ。

「……お前みたいな奴に会ったのは初めてだ」

「それはそれは光栄な事で」

「……二、三ヶ月前の事だ」

「えっ? なんだって?」

「理由を話してやってんだよ! 殺すぞお前!」

「ひぃ! す、すいません!」

「チッ。次同じ事言ったら絶対殺すからな」

「はい! 承知いたしました!」

 脱獄犯の女は深い深呼吸を何度か繰り返した。それ程に言い難いことなのだろうか?

「……二、三ヶ月前、コルンに住んでいる母が私に会いに来ようとした。元気な顔をみたかったんだと。私は常に気にかけてくれる母の事が好きだった」

「あー察したから、もういい。あんたの母さんはこっちに来る途中で亡くなったんだろ。それも冒険者のせいで。『好きだった』って過去形だからすぐに分かった。辛い事を聞いてしまってすまん」

「それだけじゃないがな。冒険者は盗賊から母を守れず、冒険者だけで帰ってきた。そして私の所に来て、母が死んだという報告をして、『あんなお荷物死んで当然。なんで俺があんな奴を守らないといけないんだ』と言いやがった。私はその場でその冒険者を殺した。『疲れてるでしょうから、こちらをどうぞ』と言って毒入りのお茶を飲ませてな」

 なるほどな。復讐は既に終わってたわけだ。だから怒りではなく、母が死んだ悲しみだけが残ったのか。

「復讐も済んで、悲しみだけが残ったのに、なぜ脱獄を?」

「……コルンに行って、母の遺品を取りに行きたかった。それだけだ」

「そうか」

 やはり、この脱獄犯は良い人で間違いない。やり方は間違ってるけれど、母を思う気持ちは本物だ。そんな人がこんな所で人生を不意にするのは良くないと俺は思う。

「私は何ベラベラと話してるんだろうな」

「……一ついいか?」

「なんだ。言ってみろ」

「その当たってる胸って、『当たってるんじゃなくて当ててんのよ』ってやつだったりする?」

「――っ!」

 脱獄犯の女は胸を隠すように俺から離れ、キッと睨み付けてきた。やり方は最低だろうが、俺一人で拘束から抜け出すにはこの方法しかなかった。
 それに彼女が良い人だったから出来た事だ。もし、本当に根っからの犯罪者だったら、こんな事で狼狽えたりしないだろう。

「殺していいか?」

「悪かったって。あんたにも色々な事情があるように俺にも色々あるから。それと、冒険者の方は完全にやる気無くなってるし、逃げるなら今のうちだぞ?」

「ふっ、本当にお前みたいな奴に会ったのは初めてだ」

「そんなのいいから、逃げるなら早く行けって」

「……感謝はしないぞ」

「はいはい。ほら行った行った」

 脱獄犯の女はこの場を去った。改めて見ると、やはり悪い事をする人とは思えない。同情してないと言えば嘘になるが、母の遺品を取りに行くくらいなら冒険者も許してくれるだろう。そんな感じで冒険者に目線を向けると、冒険者は俺に人外を見るような目を向けてきた。

「おい、お前は本当に人間か? 普通、人質になって死に直面したら誰でも自分の命を優先するだろ。俺は今までそんな奴を何人も見てきた。だが、お前はどうだ。死ぬかもしれない状況で犯罪者に軽口を叩き、あまつさえ見逃す? そんなの狂ってないと無理だ」

「ん? それはあれだ。俺が特殊なだけ」

「カナタさーん!! 無事ですかー!!」

「この声は、フィーか!? おーい! こっちこっちー!!」

 俺は冒険者との話を打ち切り、フィーの声がする方に足を向けた。

「おい! 話はまだっ!」

 冒険者は俺の肩を掴み無理矢理自分の方を向かせようとする。

「犯罪者は誰ですかっ!?」

 そこへ、犯罪者を探すフィーが到着したら、どうなるかはお察しの通り、

「あなたですね!? カヤが言ってました! カナタさんを掴んでる奴が悪い奴って! せっかくのデートを台無しにされたって泣いてました! カヤを泣かせる人は許しません!」

 当然、こうなる。

 俺は大きなため息を一つだけ吐いて、この状況をどうすれば簡単に収めることが出来るのか、頭を抱えながら考える事にしたのだった。

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