雨と一緒に女の子が降ってきた?!

ちぃびぃ

ある雨の日の出逢い

ある日僕は普通に学校から帰宅していた。いつもは幼馴染みと帰ってるんだけど用事があるからと先に帰ってしまった。今日は雨が降っていて気分が憂鬱だった。

「朝は晴れだって言ってたのになー」

僕こと詩ノ鹿故(しのじかゆえ)はため息をついた。しかしなにを思ったのか急に顔を上げて「しまった」という顔をした。

「ヤバい。洗濯物取り込むの忘れた・・・」

故は駆け足で家に向かった。
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しばらく走ると家が見えてきた。

「はぁ、はぁ」

肩で息をしながら歩いた。歩いているとひゅぅぅっという音が聞こえた。その音は上からした。故は不思議に思って上を見るとそこには少女がいた。否、落ちてこようとしていた。自分のところに。

「・・・えっ?」

故は訳が分からず動けないままだった。そのまま呆然としていると

「って、受け止めないと」

持っていた傘を横に捨て、腕を前に出して少女を受け止める形をつくった。十数秒後に少女は故の腕の中に落ちてきた。

「っとと・・・」
 
多少ふらついたものの無事に受け止めれた。

「よかったよかった」

そう言いながら改めて少女を見た。糸のように細く腰まで届くさらさらの銀髪。さらに雪のように白い肌は傷ひとつなく少し輝いているような気がした。

「・・・・・」

故は自然と顔が赤くなった。

「って、早く家に帰らないと。このままだと風邪ひいちゃう・・・けど、この娘どうしよう」

受け止めたのはいいけどその後どうするかは考えていなかった。

(このままだと濡れるし・・・でも家に連れていく訳にも行かないし・・・)

故が問答をしていると雨がもっと激しくなった。

「ヤバい。早く帰らないと本気で風邪引く」

故は少女を連れて家まで全力で走った。
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故が走り去ったあとさっきまで故が居た場所に人が通った。その人は故の幼馴染みの九凪夜憂(くうなぎやう)だった。

「あれ?これはたしか・・・」

夜憂が横を見るとそこには傘が落ちていた。夜憂が傘を拾うと

「この傘って故のじゃ・・・」

夜憂はこの傘を見たことがあった。いつも一緒に帰っている幼馴染みがいつも使ってる傘だった。

「なんでこんなところに?」

まだ雨は降っている。しかも先ほどよりも激しさを増して。そんな時に傘を差さず、ましてや捨てるなど考えもしないだろう。

「なんかあったのかなぁ」

夜憂は疑問に思いつつ傘を持ったまま自分の家に向かった。

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作者からのあとがき
連続投稿です。次はあの娘が目を覚まします。(ネタバレ)
恋愛をもっと書きたいんですけどまだそこまでいってないのでまだ書けない……………。はやく書きたい!とは思っているんですよー。
次はもっと面白くしたいので気になったら呼んでください!!

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