白と華と魔王と神と

アルマジロ@小説書いてます

戦闘中〜アルフレッド主観〜


みんなと別れ冒険者達を引き連れ持ち場へと向かう。
持ち場へ着き改めてかの魔物の群れと向き合う。見渡す限りの魔物の群れ。もはやここまで来たら魔物の海だ。
凄まじい物量。ほんとにこれを相手に俺は戦うことが出来るのか?
正直な話、俺ら三兄妹の中で俺が1番小心者な気がする。というかそうだろう。
弟はしっかりとした志をもった強い人間だ。妹はどこか抜けているがその影響かこのような場面に滅法強いのだ。
そういう俺は昔から緊張するとダメであったり優柔不断であったり散々なのである。そして伯爵家長男という立場に甘えてもいる。
そんな小心者にこんな大舞台は少し酷である。
だがそれでも俺はやらなければならない。そして、あんなものハクヤの魔法を見せられたら嫌でも気分は上がる。
行くしかないか。
深く深呼吸。そして詠唱を唱える。
この魔法はこの1年で習得した数々の技や魔法の中でも俺が考え実現させた最高傑作。身体強化で強化した身体をさらに強化する。
「源はいかづち それは我が身を護る絶対の鎧 雷神よ 汝の装具を我に 『雷神鎧』」
詠唱を始めると共にアルフレッドの周りにバチバチと雷が発生しだした。そして鍵語を唱えた瞬間それらは一気に発光し気づけばアルフレッドの体を包み込んでいた。
「ふぅ、よかったよかった。成功した。」
見た目は普通のフルプレートメイルだ。雷じゃなければの話だが。
付与エンチャントライトニング:ソード』剣にも雷の付与をしておく。
この『雷神鎧』に触れれば大抵の魔物は麻痺する。よほど実力差がある相手なら鎧だけで消し飛ばせる。ゴブリンは消し飛んだからな。
「フレッド!そりゃなんだ!?急なのはビビるぜ?」
「悪いな、ビビルス。さぁ、行くぜ?」
声をかけてきたのはビビルス。クエストの帰り、行き倒れていたところを助けた。妙に気が合うもんでよく二人で飲んでいる。なんだかんだ優秀な盗賊なので迷宮へ向かう時なんかは連れて行ったりしている。
「おうともよ!おい!おめえら!フレッドが行くってよ!俺らも仕事だぜ?」
後ろの冒険者の皆がビビルスに返事をするのを背中に駆け出した。この雷神鎧を使うと敏捷が爆発的に上昇する。魔物も冒険者も俺が消えたと思ってるだろうな。
魔物達へ突っ込む、のではなく手前で跳躍。ある程度魔物達を全方位に確認できる位置まできたら雷で足場を作る。そこを蹴り地面に向かって超速で落下。真下の魔物を巻き込みながら地面に武器を叩きつける。半径50mくらいの魔物は吹き飛んだはずだろう。クレーターから一瞬で移動し今の攻撃を免れた奴らを斬り捨てていく。
袈裟斬り、横薙ぎ、唐竹割り。とにかく斬りまくる。
相手が俺のことを視認できないからただ俺がひたすらに魔物を斬り捨てるだけになっている。なんだかんだと言っていたがずいぶんと余裕がある。だからと言って油断はしないが。
まぁ面白くはないが今回はこれが仕事だ。仕方あるまい。
まだまだ魔物は大量に残っているのだ。
中には反応してくるやつだっているかもしれない。そうだったら面白い。
「さぁ、面白い奴はいるか?」
思わずそう零した。


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