女神に毒殺されたら異世界でショタ魔法使いでした

奈楼小雪

第二十六話 少女と司書



 男は、ベッドから起き上がり、周りを見渡し、ゴミ箱に吐いた。
 「ハ、は、死んだよ、リセット掛かった」
 右手で髪をかき揚げながら、呟く。 男の名前は、スバラ、転生者。 とある女神の不注意で、死亡し転生させて貰った人物の一人。
 「(未来予知、セーブ&ロード、リセット、全てを使った)」
 男は、心の中で思いながら、自分の顔を鏡で見る。 其処には、何時もの優男の顔は無く、余裕の無い引きっつった顔が見える。 何度も、何度も顔を手で触り治すが、顔が強ばっている為、元に戻る。
 「そうだ、今日の相談次いでに、津田さんからアレを貰おう」
 スバラは、その人物に会うため、シャワーを浴びに風呂場に向かった。
***
 私、サンダーは夜の王立図書館で、ある人物と向き合っている。
 「貴女が、犯人だという事は分かっています」 「何の事かしら?」
 魔導式の昇降機の扉をこじ開け、上昇ボタンを押すと下から上がってきた。 天井には、首を絞められ、恐怖の顔で、死んでいる男の姿が見える。
 「之でも、シラを切るつもりですか?」 「私が一体、どうして彼を、殺すなどと!君の方が怪しい」 「では、追加で此れをどうぞ」
 彼女の足元に、背表紙の無い本を投げると、中から白い粉が入った袋が出て来た。
 「それは、ご禁制の麻薬!知らないとは言わせない!」 「アハハ、バレちゃっては仕方が無いわ!カクさんスケさん、やってしまいなさい」
 彼女の周りが、歪むと刃物を持った骸骨が現れ、私に襲い掛かってきた。 骸骨を避けている私の前で、彼女は気を良くし喋り出した。
 「私は、図書司書!人々に新しい知識で、良い世界を楽しんで貰いたい!」 「だからって、ご禁制の麻薬を使って良いハズは、無いかと思います」 「分かってないわね!最高のファンタジーは、人々の頭の中に有るの!」 「!?まさか……」 「その通り、私は薬を使って人々を異世界トリップさせたの!」 「そんな、事がまかり通りとでも!」
 二匹の骸骨を切り裂き、彼女に魔銃を向ける。 彼女は、本を開き、口角を上げ、私に向き合う。
 「私は、超媒体ハイパーメディア創造者クリエータ、津田蝶々てふてふ、喰らうが良い!炎上フィガ!」
 私の足元で、ポッポッと赤い魔法陣が精製された。 次の瞬間、世界が青白く変わった。 イヤ、青白いのは、炎だった。 凡そ、千五百度以上、普通の人間ならあっという間に、灰も残さず死ぬだろう。 だけど、私は、無敵のオリハルコン性流体金属、こんなのじゃ死なない。
 少し溶け始めた、指を一本を千切り、殺気のする方へ投げた。 悲鳴が聞こえ、炎が消えた。 其処に、彼女の姿は無く、辺りには血痕が点々と残ってた。 私は、黒く焼けた本棚を蹴飛ばし、血痕を追いかけた。
***
 血痕が、付いている床を追いかけると、倉庫の中に続いていた。 扉を開け中に、入っていくと中には、大量の白い粉の袋が有った。
 「フフf、粉塵爆発って知っている?風刃ウィンドカッター
 彼女の声が聞こえ、袋が一斉に切られ白い粉が風に煽られ部屋一杯に充満した。 やがて、パチパチと変な音がし、私の頬を爆風が撫でた。 上を眺めると、天井が吹き飛び、夜空が見えていた。
 床を蹴り、飛び上がり、周りの風景を見渡す。 周囲の家々から明かりが見え、人々が不安そうな顔で、図書館を眺めている。 そんな中で、三人の人物が話し合っているのが見えた。 二人は、私が知っている人物だったので、向かう事にした。
***
 スバラは、鎌の様な武器を持った男とフードを被った女性と話をしている。
 「津田先輩!一体何が?」 「私も分からない、だけど、逃げないとヤバイ!」 「来きたぞ!」 「「!?」」
 鎌の男が、左手を出した注意した瞬間、男の左手は宙を舞う。
 「八代先輩!」 「お前ら逃げろ!津田コイツを頼んだ!」
 ゴンと女性がスバラに魔法を掛けると、スバラは意識を失い。 転移の魔法を唱えると消えた。 男は、鎌を右手で持ち構える。
 「異世界に来てまで、こんな事に成るなんてな!どっかのハンター物じゃねーか!」 「何を言っているのか分かりませんが、取り敢えず、貴方は捕まえて脳味噌弄ります」 「あんたの名前、ユピーとかって名前じゃないよな?」 「私の名前は、サンダー、貴方の魂に恐怖を与える者!」
 少女と男は、激突した。

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