女神に毒殺されたら異世界でショタ魔法使いでした

奈楼小雪

第十五話 双子の工作活動


 「おやすみなさいませ」 「ああ、お休み、今宵は二人共、来なくて良い」 「わかりました」
 伯爵は、私が連れてきた少年をベッドに連れ、唇を奪うと抱きつき始めた。 私が部屋から出ると妹のボルトが、服を持っていた。
 「サンダーお姉ちゃん、お出かけしよう」 「そうね、今日は、良いらしいからね」
 私は、妹から服を受け取った。
***
 ザザッと波の音がする砂浜で、潮風は私の肌を舐める。 背後からズシャシャアと音がし、男の断末魔が聞こえる。
 「全員、処分終わったのです!」 「そう、終わった……」
 髑髏の仮面に返り血を浴びた、妹の姿を見る。 この男達は、水雷艇で、この無人島でビールを飲み、薬をやって居た。 今回は運悪く、魔法で転移した私達に出会ってしまった。 幸運な私は、水雷艇を使わせて貰う事にした。
 水雷艇の使い方は知ら無いが、右腕を操縦桿に突き刺し、無理やり操縦したら出来た。 やがて、見えるはマルセイル港。 港に付くと、上空にアエルフィンカ合衆国の空軍艦隊が見える。 波止場に付くと、老人が何かを言い寄って来たので、心臓を抜いてやるとその場で死んだ。 老人の胸元を見るとシャツが血で滲んでいた。
 「お姉ちゃんは、下手くそなのです。私みたいにやるのです」
 妹のボルトが、二人分の心臓をお手玉の様に回していた。 抜かれたのは、黄昏れていたカップル。抜かれた服には、シミ一つ無い。 妹が二人を蹴飛ばすと、二人は糸が切れた人形の様にバランスを崩し、海の中へ落ちていった。
 「さて、ボルト、何人狩れるか、やってみましょうか?」 「お姉ちゃんには、負けないのです!」 「以後、使う言葉は、サン・バルテルミ語」 「&%(*+`%&*?>'=-!(わかったのです)」
 妹の姿が消えると、人々が集まる屋台の方から悲鳴が聞こえ始めた。 地面から飛行ふらいの魔法を使い、教会の鐘楼で眺める。 両手に刃物を持ち、骸骨の仮面を被った妹が、屋台の通りの人々を襲っている。 だが、全員即死という訳では無く、血を流しながら呻き倒れている。 どうやら、大量出血で、苦しみの中で殺す予定の様だ。 そう思いながら、私は飛び上がり、アエルフィンカ合衆国空軍艦隊の艦に飛びつく。
 飛びついた、戦艦の甲板には、私と同じ様な身長の若い兵士が立っていた。 スタッと兵士の後ろに降り、右手で彼を押す、彼は絶叫しながら、落ちていった。 良い、絶景を見れたでしょうっと思い、私はこの兵士の姿に魔法で変え、艦内に入った。
 中は、暗く多数のディスプレイで、表示された中央戦闘指揮所、兵士用の寝室等が有った。 私が目指していたのは、機関室。中にいた人間を処分し、部屋をロックした。 機関部に右手を差し込むと、機関が唸りを上げて動き始める。 機関室内のディスプレイには、夜の街に光りが煌々と付いている。
 私は、武器管制システムを魔法で奪い、主砲・ミサイルを動かし、傍の街へロックをする。 発射コマンドを押すと、ドンドンと音を立てて艦が震える。 夜の街の灯が消え、火が付いたマッチの様に、赤い炎が一斉に付いた。 次いで、横に居る空母にも砲塔を向け法撃を行った。 空母は、当たり所が悪かったのか、真っ二つに音を立てながら下に落ち始める。
 やがて、ドンドンと扉を叩く音がした。 どうやら、此処からシステムを奪っていたのを気がついたらしい。 私は、扉へ魔銃をドンドンと数発撃ち、威嚇をした。 やがて、機関をコントロールしながら艦首下げ、機関を全開にした。
 ディスプレイに映るは、火が付い街並みに、逃げ惑う人達。 そんな所に、この艦は、容赦なく飛び込んでいく。 窓を開け外に身を乗り出すと、扉が爆破され、多数の兵士達が、雪崩混んできた。
 「&%$&*>+(将軍様万歳ドゥーチェ・マンセー)」
 サン・バルテルミ語で言いながら、窓から飛び降りた。 外から見ると、戦艦が街の大通りを高速で抜け、下部の第三艦橋が、通りの人々をすり潰し赤い道を作っていく。 やがて、第三艦橋がボキッと折れると、戦艦は軽くなった様で、上を向き空に止まった。 第三艦橋は転がりながら街を破壊し、やがて、止まると大爆発をした。
 そんな、光景を見ながら、街の中に降り立つと人々が悲鳴を上げ、逃げ回っていた。 そんな時に、私の服の裾が引っ張られた。
 「助けて、お兄さん。変な人が暴れているの!」
 其処には、少女が髑髏の仮面を被った人物が、刃物を持ち人々を襲っていた。 私は、少女に目線まで腰を降ろし、少女に笑うと少女も笑顔で返し、私は少女の腹に一撃を加えた。 空に舞い、井の中の物を撒き散らしながら、驚きと恐怖の顔を私に見せてくれる。
 私達が、収監された収容所の所長は、こう言っていた。 『恐怖には鮮度が有る、希望が絶望に変わった瞬間にこそ、愉悦が有る』 確かに、そうだ。 助けてくれると思った大人に裏切られ、同胞に裏切られた時ほど、絶望を感じた事は無かった。
 少女は、今まさにその状況だ。 大人に裏切られ、逃げ惑う人間に殴られ、踏まれ蹴飛ばされた。 身体を逃げ惑う人々に踏まれ、手足がおかしな方に向き、股から血を流していた。
 私が、傍に歩いていくと少女は、死にたくたい、ママと叫び声を上げていた。 少女の頭を踏み抜くと、ゴヒャと変な悲鳴と破砕音が生まれ、少女の躰はプルプルと震えた。
 「全く、ママ、ママって、母を殺した私への当て付けかしら」 「お姉ちゃん、今回は、お姉ちゃんの勝ちなのです!」 「そうかしら」 「そうなのです!」
 妹は、すれ違い際に、一人の首を跳ねながら言う。 暫くして、憲兵らしき人物が現れ、人々を誘導し始める。 私は、持っていた魔銃でその人物の頭を狙い撃つと、頭がパーンと弾け人々は、在らぬ方向へ逃げ出す。
 燃え上がる街並みの弾ける音、逃げ惑う人達の声。 心地が良い音色を聞いていると、突然巨大な魔力が来るのを感じた。 飛んでくる、魔力の方へ魔銃を撃ったが、全弾を落とされた。 迫り来る敵影から避ける為に、私と妹は距離を取った。
 バゴンと音がし、私達が居た所に大きな穴が空く。 炎に映るは、翠髪、翠瞳に尖った耳の少年、恐らくはエルフ族。
 「貴様ら!何ものだ!こんな事をして許されるとも」 「&%$#*+&%$$+*`(お姉ちゃん私行くのです)」 「&%+>?*(任せたわ!)」
 妹が腕から出した剣を持ち、飛び掛かる、少年は妹に魔法を撃つ。 妹は、剣で少年の魔法を切りつけると少年に迫る。 カチン、カチンと刃物同士が当たり、火花が散る。
 「やるじゃねーか、お前」 「*+`&%$%(貴方こそ)」 「お前、それ……サン・バルテルミ語……そういう事か」
 少年が勝手に納得し、妹の姿がブレた。少年が左手で魔法の盾を出し、盾に妹の剣が当たる。 右手の剣も、少年が持っていた剣で、受け止められる。 普通なら、拮抗状態に入るが、妹が口を開けると口から魔銃の砲身が出、少年の顔に発射される。 少年から見たら、可愛い女の子が口が開いた、と思いきや銃口が向く、驚天動地の所業が起きた。
 だが、少年は何とか避けたが、爆風で左頬から瞳に熱々の鉄板を押し付けた様な、大火傷を負っていた。
 「貴様、人間か?イヤ、人造人間か……共和国の連中……こんな物まで作りやがって!」
 妹の攻撃は、止む事を知らず、少年をドンドン攻撃し追い詰め、やがて、少年の右手を掴みへし折る。 少年が、悲鳴を上げ、左手で抑えようとした所で、左手を左手を掴むと同じくへし折った。 左足、右足もへし折り、少年は大地に躰を打ち付けた。
 「僕は、アエルフィンカ合衆国の人間で魔法使いだ。殺すと君の国と問題が起きるぞ!」 「&%$+*(わかったのです!)」
 妹は、少年の髪を掴むと、引きずりながら何処かに歩いて行った。 やがて、少年の絶叫と多数の人間の悲鳴が聞こえた。 私が、悲鳴の方向へ歩いていくと、其処は教会で中からは大量の血の匂いがした。 中には、正面にキリトス教の十字架が置かれ、床は一面に赤いカーペットを敷いた様に、赤い血で染まっていた。 十字架には、紐で縛られ、ぶら下げられている少年が見えた。 少年の前には、少女の頭を左手で掴み、宙に浮かせた妹がいる。
 「イヤ、辞めて」 「辞めろ!その子を離すんだ」 「&$*+>*`+><(この世から離れるのです)」
 妹が、その子の背中を右手で撫で、グシャッと音がする。 少女の腹から、妹の手が生え、血染めの手で少年の頬を撫でる。 
 「糞、悪魔め!」 「ググ……ママ……」 「&%$?>+*<*+(気持ちいい事してあげる)」
 妹は左手で少年の下半身を脱がし、少女も全裸にする。 妹は、そのまま、右手で少年の頬から下に向かい、掴み、勃たせた。 そして、少女の躰を上下させ、暫くすると少年と少女からくぐもる声がした。 妹は少女を其の儘、少年に押し付け、二人の絶叫と何かが、破れた音がした。
 「*+&%$#(貴方がママに成るのよ)」
 妹の手には、少女の心臓が握られており、ビクンビクン撥ねる少女を一瞥した。 虚ろな瞳の少年の口に、少女の心臓を入れた。 少年は、童貞を卒業し、少女も魂の牢獄から逃がしてあげた。 妹は、キリトス教の異端審問官の素質が有ると思う。
 「`*+><&%$#!(帰えるのです!」 「*+><)'&%$(そうしましょう)」
 私と妹は煙が立ち込め、少年の呻き声を背後から聞き、教会から出た。 そして、火事の家の中で、仮面と服を捨て、転移の魔法で伯爵の家に戻った。 

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