女神に毒殺されたら異世界でショタ魔法使いでした
第一話 プロローグ
私は、綺羅星宇宙、六十五歳。 十五歳で海賊団に入り、五年目で独立。 現在は、銀河一の女宇宙海賊。
私が追いかけるは、海賊女王兼アイドル、最後の言葉。
「私、今日で、普通の女の子に成ります!私の美乳の秘訣をそこにおいてきた。」
そして遂に、ひと繋ぎの財宝を見つけた!
「五十年……長かった……ひと繋ぎの財宝を手に入れたぞ!」
宝箱から、ひと繋ぎの布を出し、歓喜の声をあげた。
「ご苦労さま」
声の方を向く前に、頭に衝撃が走り、私は冷たい床に躰を打ち付けた。 頭に手をやると血が見えた。 声の主を見ると、金髪碧眼の全裸の女。
「あんたは一体……」 「人間、我は美と豊穣を司る女神フレイア」 「こんなんで、胸が増えても心はガッ……」 「【豊穣の女神なのにツルペタ】と、同僚達に、言われる私の気持ちが分かる?」 「分からないね、私はそれを解析し、世の貧乳女子の助けに成れば、と思っていた」 「私の力の元は、胸の豊穣を祈る、ツルペタ乙女の信仰心」 「あんたの事情なんて知らないね」 「そんな悪い子は、この【NAROU4072】という毒薬を飲ますわ!」
女神は私の髪を引っ張り、海老反りにさせられ、思わず苦痛の声を上げた。 そして、女神は私の目の前に瓶を出した。 危険と本能が、シグナルを送るが、躰が動かない。 女神は私の口を無理矢理開き、飲ませると、全身が勝手に痙攣を始めた。
「これで、私は名実ともに、豊穣の女神よ!」
女神は、ブラを付け、豊満に成った胸を私に見せつけている。 私は、頭を割る様な痛みに声を上げ、そこで意識を失った。
****
気がつくと、私は蒼い空を見ていた。
『お目覚めですか?マスター』
渋い声の主が、私を覗き込む。 そこには、金色の骸骨が立っている。 姿は、シルクハットと燕尾服を着、ステッキの紳士スタイル。
「貴方は死神?私を見取りに来たの?」 『イエイエ、私はアナタ様に呼ばれ、参上した次第に御座います』
その骸骨は、右手を胸に当て礼をした。
状況を把握する為に、この子の記憶を第三者視点で見た。 この子は、チェイス・レッドアイ、満10歳。 魔族辺境伯の一人息子で、魔法が得意。 で、召喚魔法を唱え、金色骸骨が召喚された。 私が、この子に憑依した。
私は、立ち上がり、金色骸骨と顔を向き合う。
「私は、チェイス・レッドアイ、チェイスと呼んで」 『私は、リッチ界の国土交通大臣、リッチ・ロードと呼んでください」
私が右手を出すと、リッチ・ロードも右手を出し、握手をした。 ゴツゴツとした骨の触感に興味を覚え、撫でていた。 突然、後ろの扉がバンと開き、金髪碧眼の男が私達を見た。
この男は、この子の記憶によると、父親のドラゴ・レッドアイ。 「大きな魔力を感じて来たら、貴様はリッチ!私の可愛いチェイスに、何をする気だ!」 『こんにちは、私はリッチ界の枢機卿、彼に召喚され、この世に降りました」
突然の事に、頭が回らない私の替りに、リッチ・ロードが挨拶と自己紹介をした。
父は私を見、私が頷くと左手で額を叩く。
「なんと!リッチ・枢機卿殿でしたか!私は、父親のドラゴ・レッドアイです。」 『イエイエ、私を召喚出来る者がいる事に驚きました。息子さんの事は、任せて下さい』 「さあ、2人とも寒くなってきたから中に入りなさい」
私は、明日からこの世界の事を調べようと思い、部屋の中に入った。
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