グンマー2100~群像の精器(マギウス)

奈楼小雪

第164話 天使から届く悲報


 ――2100年7月01日09時00分 ホワイトハウス
 イラク・バスラ駐留軍全滅。 その悲報は、ホワイトハウスに激震を起こした。
 『一体何があったというのだ』
 「詳しい事は不明ですが……」
 参謀長は記録媒体から映像を展開する。 そこには、白衣を着た女医が映っている。
 ~~女医の証言~~
 「我々は原因不明の竜巻に襲われている」
 「それだけでは無く、痛みを覚える患者が多数運び込まれた」
 「症状としては痛風の様な者である」
 「原因は羽という事から新種の病原菌を疑ったがそうでは無い」
 「我々は捕獲したサンプルを運び、この地域を離脱する。神の御加護が有らん事を」

 ~~終了~~
 「数時間後、墜落したヘリが発見されました。最後に映っている映像がこちらです」
 そう言いながら参謀長は映像を映し出す。
 『こ、これは、天使なのか?』
 「イエ閣下、グンマー校の生徒です」
 データが表示されマギウス波が表示される。 マギウス波は内村天使うちむらあんじぇ17歳。 薄緑ロングに翠色の瞳を持つ美少女。
 「コードネーム、【ラファエル】です」
 『あの、ラファエルか?天災テンペスト級適合者《フィッタ―》か?』
 「ハイ、閣下。グンマー校にはすでに問い合わせておりますが、否定しております」
 『だが、映っているのは彼女ではないか?』
 参謀長が別な映像を展開するとそこ砂漠から変わって森林に囲まれた地形が姿を見せる。 そこには巨大な狼型ビーストと戦う少女の姿が映る。 少女が右手を振るうと一陣の風と共にビーストは細切れにされる。
 「この映像はスイスのベルンでメディアによって撮影された物です」
 『この彼女は偽物か?』
 「イエ、閣下。この彼女も本物です」
 『どういう事か?』
 参謀長は別なデータを表示させるそれはマギウス波のデータだ。 いずれも、マギウス波は内村天使うちむらあんじぇを示している。
 「マギウス波は彼女を示しています。情報部ではどちらかが偽物と判断しています」
 『そんなことが可能なのか?』
 「ハイ、簡単な外装武器ペルソナで可能です」
 そう言いながら別な映像を見せる。 そこには、男の兵士が立っており暫くすると少女の姿に変わる。
 『これは?』
 「我が軍が開発中の偽装ダミーシステムです。元は首都圏校から手に入れた技術で……」
 『首都圏校ということは……元の元はグンマー校という事か』
 「は、ハイ。はずかしながら元の根幹たる技術はグンマー校です」
 世界の外装武器ペルソナは二種類ある。 普通の一般人が使う、通常外装武器ノマールペルソナ。 軍事部門が使う高度外装武器ハイペルソナ
 現在、通常外装武器ノマールペルソナ市場は、米国、大漢民国、ロシアが主である。 米国で人気なのは日本、欧州は技術・商品である。
 高度外装武器ハイペルソナの専売は、首都圏とNEO埼玉が主である。 そして、それらの技術の背後にはグンマー校が存在している。 秘密裏に表に出ずに技術を販売し利益を得ているのだ。
 しかも高い値段では無く、軍事展開するには非常に安価な値段でオープン技術である。 米国も公平な市場原理である為にグンマー校に文句を言えない。
 『っという事は我が国から流失した技術で何者かが彼女を演じている可能性があると?』
 「そこまでは分かりませんが、理論的には同じ時に2人の人間が居る事は出来ません」
 『むーーだが、何とかしてかの地を奪還しなければならないぞ』
 「ハイ、我々も対応策としてまして実験部隊を投入しようと考えております」
 そう言いながら別なスクリーンに映像を変える。 そこには、創られた様な美形の金髪の少年少女達が映っている。
 『報告にあった適合者《フィッタ―》部隊か?』
 「ハイ、閣下。これらと有志を連合により奪還作戦がこれになります」
 データを渡され、大統領は目を通す。 暫くして口を開く。
 『関西連合もどうやら実戦を行いたいようだな』
 「ハイ、彼らも実戦的な戦争を経験したいようです」
 『分かった、許可する。なるべく早期に奪還出来る事を願っているよ』
 この言葉と共に米国、世界は動き始める。


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