グンマー2100~群像の精器(マギウス)

奈楼小雪

第50話 アメリカンフィッター 前編★


 白い壁、透明なガラスで覆われた壁。 中では多数の兵士らしき人物達が、訓練をしている。
 『此処が、訓練室トレーニングルームです』
 と言うのは、オペ子である。
 「わー凄い訓練室トレーニングルームだ!」
 「そうだね、米国スケールは違うねー東京ドーム3個分だね」
 少女と少年が話している。 少女の方は、首都圏首席の乙姫。 少年の方は、グンマー校首席の賢治。
 何故、3人が此処にいるのか?
 それは、十数分前に遡る。
 ◆  ◆  ◆
 NEO埼玉基地内の森。
 「暇だ!暇過ぎて死ぬーー」
 乙姫が、大剣で其処ら中の木をなぎ倒す。
 「乙姫さん、倒すならビーストに貰えますかね」
 賢治は倒れた木々を見ながら嗜める。
 「NEO埼玉には、ビーストがいない!」
 「確かに、病的なまでに殲滅しましたからね」
 NEO埼玉には、ビーストがいない。 10年前に埼玉地域を接収後、国連がやったのがビーストの撲滅。
 理由は、着任した司令官達が1日で死亡事が挙げられる。
 1人はビースト化していた向日葵に、全身を撃ち抜かれた。 2人目は、散歩時に鳥型ビーストに誘拐され、喰われた死体が見つかった。 3人目は、蟷螂カマキリ型ビーストに装甲車ごと喰われ死んだ。
 仏の顔も三度まで……国連軍イヤ米国は、国家の威信を駆け殲滅を開始した。 殲滅までの期間は3年、投入した兵士数30万、予算3兆を要した。 結果は、NEO埼玉地域はビーストを撲滅する事ができた。 だが、戦死者25万、重傷者5万という数値は多すぎた。 当時の米国大統領は、議会と世論からバッシングを浴びた。
 一方のグンマーは、鶏のビーストを家畜化。 県境に、ビースト化した向日葵の畑を作り食用油と肥料を作っていた。 蟷螂カマキリ型ビーストは、茹でて食べていた。 海老に似た食感で、好感的な意見が多数で有った。
 ビーストの骨は、精神鋼アイアンメンタルなので溶かし建築に流用。 その他、ビースト化した生物を牧畜とし商品化し利益を上げていた。
 「首都圏は、ビーストが多い様ですね」
 「そうだ!猫と犬、烏がビースト化している」
 大剣で加工された木々が猫や犬、烏に変わる。
 「グンマーは、ダンダン減少傾向に有りますね」
 「そっちは、学業の一環で狩っているがこっちは仕事!」
 賢治は、出来上がった加工品を眺める。
 「良い出来ですね!売れそうですよ」
 「それは、嬉しいな」
 そんな事を言い合っている間に、ガサゴソと茂みから音がする。 現れたのは、オペ子。
 『2人ともこんな所に、居たのですね』
 「司令官が、復帰されたので?」
 賢治が、問ふ。
 『ノー賢治首席。まだ、昏睡状態です』
 「何か御用で?」
 『ハイ、我が国の適合者フィッターに会って貰えませんか?』
 「ウン良いよ!」
 「私も参加させろ」
 乙姫も食いつく。
 ◆  ◆  ◆
 そして、今に至る。
 オペ子に案内され、訓練室トレーニングルームに入る。 中では、兵士に混ざり1人の少女が参加していた。
 金髪ショートに蒼い瞳、適合者フィッター特有の創られた美しさが有る。
 <a href="//19656.mitemin.net/i234829/" target="_blank"><img src="//19656.mitemin.net/userpageimage/viewimagebig/icode/i234829/" alt="挿絵(By みてみん)" border="0"></a>
 歳は、大体13歳程だろうか……オペ子が声を掛ける。
 『エミリーおいでー』
 エミリーと呼ばれた少女が、賢治と乙姫の前に立つ。 値踏みをする様に2人を眺め、口を開く。
 「大したこと無さそう?本当に、日本最強なの?」
 乙姫がピクっと反応するが、賢治が右手で静止し答える。
 「ウーン、君の左側にいる彼女より、強いよー」
 一陣の風が吹き、エミリーは左側を向く。 彼女の瞳に映るは靴底。 メシっと音がし、靴が顔にめり込みエイミーは吹き飛ぶ。
 現れたのは、色素が薄い紫の髪にツインテールが特徴の少女。 中居屋銃子なかいやじゅうこである。
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 「我が首席を侮辱するとは、馬鹿なのですか?」
 二丁の銃を持ち、光彩が無い紫水晶の様な瞳が笑う。 
 『わわわ、エミリー大丈夫』
 「安心して、今すぐ、ゆっくり殺して上げるからね」
 壁にめり込んだ、エミリーに銃を向ける。
 「やるじゃない……同じ練習で退屈だったの」
 壁のエミリーから声がし、大地に脚を付ける。 パッパッっと埃を墜とす。
 「日本人は、奇襲が大好きな様で」
 「奇襲を掛けられる方が、無能なのです」
 「黄色い猿イエローモンキーが!」
 「猿大統領ブッシュプレジデント国家が!」
 エイミーもメンタルギアの銃を出す。 壁の石がポロと落ちたと同時に、互いの銃が火を吹く。

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