グンマー2100~群像の精器(マギウス)

奈楼小雪

第40話 食前の運動★


 少女は一人、暗闇の中を走っている。 後ろからは、多数の足音が聞こえる。
 「キャッ」
 少女は、つまづき大地に転がる。
 「へへへへ、手間取らせやがって」
 男は、下品な笑いを浮かべる。
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 「イヤ、来ないで」
 少女は、メンタルギアを出す。
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 「そんな、チャチイ武器で勝てるとでも」
 「一応は、適合者フィッターだぜ」
 「此れを使おう」
 1人の男が、何か装置を取り出し少女に向ける。
 「頭が痛い、一体」
 「フフフ、対適合者トゥフィッター用の道具、メンタル・ジャマー」
 「詳しくは後で可愛がりながら、教えてやるよ」
 別な男が、近寄りながら少女の腕を掴もうとした。 少女は、思わず目を瞑る。
 ヒュンと風切り音がした。
 少女は掴まれる気配が無い事に疑問を覚え、目を開ける。
 自分の前にいた男の腕が、飛んでいた。 男の腕から、血が溢れる。 だが、少女は何かで守られたかの様に掛かっていない。
 「俺の腕が!!」
 『全く、少女の1人に男数人で掛かるとは酷いね』
 黒髪黒目、黒い制服に金色の刺繍が入った少年が言う。
 「賢治首席、殺すなよ!情報を得る必要が有る」
 『乙姫首席問題無い!殺しはしない』
 「君大丈夫かい?制服からして、我が校の生徒の様だが?」
 長い銀髪に、朱い瞳の乙姫が少女に言う。
 「乙姫首席ーーー!!」
 少女は、涙を流しながら乙姫に抱きつく。
 「賢治首席、こいつ等を無力化出来るか?」
 『勿論!!』
 左手で、刀の柄に触る。 男達の腕と脚が瞬時に吹き飛び、大地を紅く染め上がる。
 「「「「なんだと……」」」」
 『よし!無力化完了!』
 血を吹流し、倒れる男たちを見下ろす。
 「やりすぎだ!死んでしまうぞ」
 『記憶を抜けば、良いんだろう?』
 左手で柄を取り、右手を男の頭にザクっと入れる。 男の絶叫が聞こえ、暫くして男は白目を向いた。
 『どうやら、【転校届け】を斡旋する団体の様だな』
 「どういう事だ?」
 『右手を出してくれるか?』
 「分かった」
 血塗れの手を出されたが、乙姫は躊躇なく握る。 脳内に、後輩の少年少女達が脅され転校届けを書かされる光景が映る。  目を瞑り、開くと朱い瞳が怒りでメラメラ燃える。
 「関西も南関東校もやってくれるじゃないか!」
 『どうやら、我が校にも手を出そうとしている様で』
 「『実に許容し難いですね』」
 2人から漏れる殺気に、少女は股間から液体を流す。
 「あれ、大丈夫?漏らしちゃった?」
 「ごご、ごめんなさい。罰は、受けますから殺さないで」
 『どういう事だい?』
 ~~少女の話し纏め~~
 友人が捕まった状態の写真で、送られてきた。 周りに言ったら、友人の命は無いと書かれていた。 指定された時間と場所が、書かれていた。 その為、寮の門限を破って外出した。 指定された場所で、男達の襲撃を受けた。
 ~~纏め終わり~~
 『成程、記録と合うよね』
 「まだ、捕まっている生徒もいる」
 『関西の方は、此方にヤらせてくれるかな?』
 「頼んだ!南関東をコチラにヤらせる。其方は、情報は取れるか?」
 『情報を引っこ抜くのが、得意な書記に任せる』
 「分かった」
 互いに、スマホを出し何処かに連絡を入れる。 暫くの会話を終え、少女の方を2人は見る。 ヒッと少女は、思わず息を呑む。
 お仕置きされると思ったのだろうか? フワッと乙姫が、少女を包む。
 「もう、大丈夫。友達も開放して上げるからね」
 「先輩ッツわたし!!」
 『おやすみ』
 トンと少女の首筋を賢治が叩く。 クタッと少女が倒れ、乙姫の無い胸の中に収まる。
 やがて、シュウタっと音がする。 現れたのは、黒髪に紫瞳バイオレットの美少女。
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 『こんばんは、山手誉やまのてほまれ副首席』
 「こんばんわ、至誠賢治しせいけんじ首席」
 バチバチと2人は、火花を散らす。
 「まぁまぁ、2人とも喧嘩しないで!ほまれちゃん宜しくね」
 「分かりました姫」
 抱えていた少女を渡す。 ほまれは、少女を受け取り、再び闇夜に消えた。
 「さて、賢治首席」
 『さて、乙姫首席』
 「『食前の運動をしましょうか?』」
 2人は新六本木の方へ歩を進める。

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