グンマー2100~群像の精器(マギウス)

奈楼小雪

第24話 鷹と観音 後編

  立山周辺は、多方ビースト掃討が終わった様だ。
 「こら、男子!サボってないで血抜き手伝いなさい!」
 「だってさ!すげーんだぜ!」
 男子生徒達は、上空を眺めている。 ビーストホークと観音の戦いを眺めている」
 男子的には、ロボットアニメの様に心踊る様な光景。
 【ビッグ、カンノン、ショータイム】 【イケ、ジャンアント、グンマー】 【ウシク大仏とは、違うのだよ!ウシクとは】
 っという感じの妄想が捗る感じの戦いをしている。
 「お、落ちてくるーぞ」
 雲が割れ、鷹と観音が落ちてきた。 2つは空中で離れ、観音が脚を付き山肌を削る。 鷹は大地を転がり、木々をなぎ倒す。
 ピーピーと鷹が鳴いている。
 『譲れないものは、こちらにもある!』
 っと翻訳するとこんな感じの事を言っている。
 両翼が折れた様で、折れた羽を前足の様に出し威嚇をする。 観音は、カンフーマスターの様に左手を前に出し、右手を上に上げる。
 暫くの沈黙の後、動いたのはビーストホーク。 躰中を光らせ、喉元を光らせる。 光が収束し、口からレーザーが発射される。
 観音は、躰を逸らし、レーザー光を避ける。 着弾先で光の柱が生まれ、土煙が飛ぶ。
 観音の背後に有ったのは、立山市。 立山市は、哀れ灰塵に帰した。
 「アレ、立山が消えちゃった」
 「攻略予定の街が消えた」
 「手間が省けたから良いけど……インフラ駄目かな?」
 「ダメだろうな、黒部ダムは占領したら電気は大丈夫だけど」
 少年少女達は、言い合っている。 既に、黒部・高瀬ダム・唐沢岳は確保された。
 残りは、平野部を攻略する予定だった。 大量の資源物資を置けてビーストの被害が少ない土地。 それが、立山市だった。
 「ああ、どうしようか?」
 「男子!予定道理、プランBね!」
 「分かった!野郎ども楽しいお仕事だ」
 男子連中は、背負ったシャベルとツルハシを持ち、山を降り始める。
 さて、立山市を灰塵にしたビーストホークと観音の戦いに戻ろう。 何時の間にか、観音は多数の手に、キラキラ光る物を持っている。 よく見ると、鏡の様だ。
 「手鏡?お化粧でもするのかな?」
 女子生徒は、首を傾げている。 男子生徒なら、ソー○レイだとか言うだろう。
 多数の鏡で集められた光は、観音像の額に集まる。 収束し、観音像は2本腕の頭を額に当てる。
 額に集まった太陽光が、一つの光線に変わりビーストホークに向かっていく。
 「マブッシ!まるで、太陽の拳ライジングパンチだわ」
 拳の様な光の塊が、ビーストホークに当たる。 一面が、白い光と爆炎に包まれる。
 光が晴れ、其処には焼け焦げ、片目が飛び出した鷹がいた。
 ピーピーと鳴いている。
 『まだだ!まだ終わらんよ!』
 っと言っている様だが、観音像が近づく。 観音像の肩には、白衣びゃくえが乗り、言葉を吐く。
 「悪には悪の報いが、罪には罪の報いが下される」
 右手を振り下ろす。 無数の手が一斉に、ビーストホークを殴る。 ガシャン、ガチャっ持っていた鏡が割れ、ホークに刺さる。
 ピギャーピギャーっと声がし、泣き叫んでいる。  だが、観音は無慈悲にも振り上げた無数の拳を振り下ろす。
 十数分後、其処には、肉片と僅かな部位を残した肉片が転がってた。 既に、大空の覇者の姿は無かった。
 「皆!敵ボスビーストを倒したわ!」
 白衣びゃくえが声を上げると周囲の山々から、喜びの声が反響する。
 2100年4月17日13時00分。 白衣加奈子びゃくえかなこ親衛隊隊長、敵ビーストホーク撃破。 立山地域を傘下に置くボス級を倒す。 これにより、グンマー校の能登開放作戦は加速する。

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