グンマー2100~群像の精器(マギウス)

奈楼小雪

第12話 NEO埼玉司令部★


 賢治主席が向かっている、NEO埼玉について説明しよう。 NEO埼玉とは、Camp Neo-Saitama(キャンプ-ネオサイタマ)の略。 本部は秩父である。
 東京とグンマーの緩衝地域に作られた、日本最大の国連軍事基地。 国連平和維持部隊(PKO)で、各国から派遣されている。 日本中の在日米軍基地等が、纏められた地域でも有る。
 北をグンマー、西と南にビーストに対抗する為作られた軍事都市。 首都圏校、グンマー校、南関東校から独立した中立都市でもある。 定期的に会議が開かれている。
 基地司令官の名前は、ジョン司令。 彼は、戦闘指揮所でコーヒー片手に報告書を眺めている。
 <a href="//19656.mitemin.net/i234566/" target="_blank"><img src="//19656.mitemin.net/userpageimage/viewimagebig/icode/i234566/" alt="挿絵(By みてみん)" border="0"></a>
 ~~報告書~~
 グンマー校首席のNE0埼玉へ移動の報告有り。 到着時は0900ジャスト。
 諜報部からは、副首席と庶務が何処かに出かけた様。 行き先は不明。
 首都圏首席もNEO埼玉へ移動中。 南関東首席もNEO埼玉へ移動中
 ~~報告終了~~
 「偵察衛星が有れば、楽なのだが」
 報告書を見ながらジョンは呟く。
 「閣下、世界中の人工衛星は10年前に、全て消滅しました」
 返事をするのは女性オペレータ。
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 「群馬独立戦争グンマードクリツワーだっけ」
 「ハイ、そうです」
 「ロシア、大漢民国、日本、英国、フランス、我が米国は被害を受けた」
 「スプートニク以降、人類が150年の間打ち上げた衛星を全失しました」
 「グンマーは否定しているのだろう?」
 「ハイ!ですが各国に、衛星が不思議なチカラマジカルパワーで、壊されると警告しました」
 「数日後、各国の軍事システムがハッキングを受け、全核が宇宙に発射された」
 「ハイ、常任理事国5カ国と保持国から発射された核は、宇宙空間で起動」
 「国際宇宙ステーションと月基地は核で自爆。人工衛星は核で破壊」
 「世界中の核が消滅し、人類は同時に宇宙の目を失った」
 群馬独立戦争グンマードクリツワー開始時、世界は宇宙の目を消失。 同時に、日本政府はイージスシステムが、使えなく無った。
 何故なら、全地球測位グローバル・ポジショニングシステムを失ったから。 通信による連携、衛星画像からの敵情報の確認。 全てが、失われた。
 ビーストの戦いで、情報戦で戦う各国には致命的な大損害だった。 指揮系統は混乱し、多数の損害を生じた。 だが、誰もグンマーを非難出来ない。
 人類負の産物で有る核無き世界が誕生し、世界は幸運な時代を迎えた。 そして、自国が誇るセキュリティがハッキングされ、核を発射された。 そんな事を言えるわけが、無かった。
 「当時の日本の首相と東京の都知事は、グンマーを県として認めるべきだった」
 「そうですね、お陰で、中東に割く兵力を関東に増強されました」
 「各国は未だにビーストの戦いで、衛星を打ち上げられない」
 「無人偵察機や高高度偵察機は、グンマー校の生徒に撃ち落とされる」
 「知っているか?グンマーの野球部員のフルスイングは、成層圏を抜ける」
 司令は、先日不時着したSR-71ブラックバードのデータを見る。 機体に大きな穴を開け、炎上している。 機体の映像には、野球部らしき人物がバットを振る様が写っていた。
 「で、首席から試合中のファールボールには、気をつける様にメールが来た」 
 「閣下、グンマーの適合者フィッターは、化物ですかね」
 「グンマー校のHPだと普通の生徒らしい」
 「強肩で速度3000km/h出すのが可能、高度30000mの高高度フライまで対応」 
 「我が国の人造人間より、凄いですね」
 「5年前から、適合者フィッターの可能性が普及し始めたよ」
 米国や各国は、適合者フィッターより外装武器ペルソナを使った肉体改造へ、シフトしていた。 理由としては、適合者フィッターは規格化出来ず、戦術的な力の部類に入っていた。 戦術という局地的には、役に立つが戦略的な力には外装武器ペルソナに劣ると評価された。
 だが、10年前の群馬独立戦争グンマードクリツワーでは、適合者フィッターに蹂躙された。
 当時の内戦中の有名なセリフを紹介しよう。
 ~~有名なセリフ~~
 いいぜ、てめえが何でも、外装武器ペルソナで思い通りにできるってなら……。 まずはそのふざけた、精神メンタルを叩き直す。
 男女平等パンチ、首ボキッツ。
 ~~終了~~
 殴られた相手は、首が曲がり死んだ。
 質より量と言われた近代戦争。 それが、質が量に勝る時代に変わった。
 全ての民生品が、軍事品に転用可能という、無限の可能性が生まれた。 高高度爆撃機が適合者フィッターが撃った野球ボールで、撃墜される。 そんな時代が、幕を開けた。
 「今日は、我が国の適合者フィッターと首席のお手合せ」
 「無事に、終わると良いですね」
 「だな、終わる気がしないがね」
 そんな、事を言い合っている内にジョン司令に連絡が入る。
 「グンマー首席、首都圏首席がもう直ぐ到着するようだ」
 「全員、第1級戦闘配置と各国にデフコン1を通知ですか?」
 「勿論、特定人的災害特S級のグンマーと首都圏首席が来るのだから」
 オペレータが指示を出すと、基地内に警報が鳴る。 不必要な建物が、地下に格納され、武器が展開を始める。
 指揮所も地下に降下を始める。 まだ、NEO埼玉の長い1日は始まったばかり。

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