グンマー2100~群像の精器(マギウス)

奈楼小雪

第0.75話 グンマー校


 グンマー校、正式名称は北関東メンタルギア校。  中高一貫の教育で、優れた適合者フィッターを集めている。 北関東と名は有るが、群馬県に存在している。
 榛名はるな山をくり貫いて、作られた学園都市。 眼下には、水をたたえた榛名湖が見える。
 周囲は、食料・武器生産工場など、多数の軍事関係施設が存在する。
 飛行場では、海外への資源を乗せた多数の超大型輸送機が、離陸を待つ。 上空では、護衛任務を受けた生徒達が、飛行装置を付け待機している。
 他には、飛行授業で背中に飛行装置を付けた生徒達がいる。 彼等は、今年入った新入生で、飛行フライト科に進学する生徒達。 新潟・長野方面から侵入するビースト迎撃げいげきや哨戒任務をする。
 さて、メンタルギア、適合者フィッター、ビーストに説明したいと思う。   ちょうど、新中学生が授業をしているので、教科書を見てみよう。
 ■  ■  ■
 メンタル・ギアは精神をエネルギーに、変換する装置だった。
 2065年に石油が枯渇し始め、核の代替が求められ生まれた物。 変態技術国、日本が捻って捻って、生み出した新エネルギー装置。
 アメリカ発の脳に入れる拡張現実オーグメンテッド・リアリティ装置を魔改造した物。 精神をエネルギーに変換し、現実に拡張させる事に成功。 同時に、精神メンタルをエネルギーとする武器、外装武器ペルソナも開発に成功。
 エネルギー効率化の為に軍人の脳に、メンタルギアユニオン:通称マギウスを注入開始。 注入された人間に、著しい変化が発生した。 
 腰痛の解消、疲労の回復、病気に掛かりにくい等……。 当時の医学会は、慎重に議論を進める必要が有ると提言した。
 2070年、マギウスを難病患者へ臨床試験が始まる。 難病患者の劇的な回復が学会にて報告される。
 2080年、動物愛護団体内の過激派が、動物にマギウスを投与。 半知性体を持った、生命体の製造に成功。 事実を世界に発表。 
 世界は、この行為を一斉に非難。
 米国内の団体研究所にて、半知性生命体の暴走が起き一部都市が全滅。 都市では、猿型の生命体が人間を食し、犯していた。
 人々は、食欲と種の繁栄の為だけに生きる生命体。 精神が獣から【ビースト】と命名。
 米国は自国内にて、核を使用。 暴走と拡散を止める事を決意しての結果だった。 しかし、暴走を止める事は出来ず、世界に拡散。 
 中国では、パンダが竹槍を持ち人を襲い、竹槍で戦闘機を墜とす。  ロシアでは、熊が素手で、戦車を吹き飛ばす。 オーストラリアでは、鯨やイルカが空を飛び、超音波で人を襲う。 イギリスでは、鳩やカラスが、目からレーザを出し、爪で人の首を抉る。 日本では、クラゲやイカが巨大化、秋刀魚さんまが、切れ味を増し船や人を襲う。
 全世界で、猫や犬、ねずみが異形の生命体ビーストに変身。
 各国の通商路は分断され、ビーストとの長い戦いが始まった。
 2083年、日本で対ビースト戦用に希望した妊娠中の母体にマギウスの投与開始。 高いマギウス率の新生児が、多数生まれた。 彼等は、適合者フィッターと呼ばれた。 
 人々は、人類の更なる進化エボリューションと呼んだ。
 適合者フィッターに変わると、瞳や髪、肌の色が変わる。 適合者フィッターは頑丈で、脳と心臓が死なない限り生存可能。 適合者フィッターと呼ばれる人間は、武器ウエポンを出せる。
 後に、これら武器の事をメンタル・ギアと呼ばれる事になる。
 武器ランク的には、刀=銃>弓・槍・斧>ナイフ等>杖>食器とか机。
 ランク上位の適合者フィッターは、美男・美女で成績優秀。 更に、事象に対して特定の方法で、介入が可能。 方法は、個人によって変わる。
 理由は、今日の科学技術では解析不能。
 日本は、2085年のビーストの【九州侵攻】が、本格的な戦闘の開始だった。 【九州陥落後】は、本土を襲われ多数の国民が、生命と財産を失った。 日本は、当時の人口の半分、約5千万人の人員をビーストとの戦いで失った。
 2090年、群馬はビーストに反撃を始めた。 グンマー生まれの第1世代適合者フィッターが、成長したのだ。 彼等は殆んどが、当時7歳。
 2090年、彼等はビーストに占領された一部地域の奪還に、成功。 その地域は、もちろん群馬県。
 2100年の群馬は二つの特徴が有る。 一つは、豊かな土地どいなかから各地へ、大量の資源物資生産をする拠点。 二つ目は、対ビーストの戦いで、内地を守る最前線。
 ■  ■  ■
 此処はグンマー校。 北関東における、対ビースト戦の最前線。 余程の事がない限り、転校が出来ない激戦地。
 ようこそウェルカム群馬へヘルお・も・て・な・シデース……。 そう周りで、囁かれる土地。

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