生まれたら人類の敵❰魔王❱だったのですが、ステータスは他の魔王より高いし、作れる魔物も強くて可愛い子達ばかりで最高ですが、慢心せずにコツコツ頑張って、世界を牛耳りたいと思います!!!

天城 神琉

プロローグ:新たな魔王が生まれました!〜多分人類の危機です?〜

俺は、突然目が覚めた。手や足はまだまだ眠っていて、暖かかった。しかし、意識だけはハッキリとした感じでふいに冴えた。どうやら、俺には眠りの中間的な場所はないらしい。目を開けた時には既に俺の意識は覚醒の中枢に立っていて、頭の働きは、完全に正常に復しているかのように感じられた。自分が、なぜこんなところに居るのか、全く心当たりは無いのだが、案外冷静なので、取り敢えず周りの分析でもしようか。
『やっと生まれたか新たな魔王達よ、今年は17名じゃ!さぁ新たな命の誕生を皆で祝おうぞ!!』
ステージの上に立った男が、そう言い放った瞬間。あちらこちらで、歓声が上がった。
フゥゥウウ!!ワァァアア!!オォォオオ!!キャーー!!
何なのだこれは?一体ここはどこだ?今、男は新たに生まれたと言った。なんの記憶もなく、この場にいる俺は、恐らく新たに生まれた魔王とやらだろう。いや、記憶は有るな、うん、有る。まぁ、何れ説明が在るだろう、と、楽観視する。暫くすると、男が話はじめた。  
『よく聞くがよい。今、何が起こっているのか、理解できない者が17名ほどいるじゃろう。ここは、我、最強の魔王と謳われる、❮魔界を統べし未知なる破壊神❯こと、ワルキュ=アモンの城、魔王城じゃな。名前は特にない。じゃが、人間は❮死の迷宮❯と、よんでおるわい。それでじゃ、儂らは魔王じゃ、100年に一度、世界に数人の魔王が生まれる。それが、儂らじゃ。魔王は、自らの心臓と、言い換えても過言ではない、魔核と呼ばれる水晶のようなものを持っておっての、その水晶に人間の感情や魂を集め、それをDPダンジョンポイントに変え、魔物やダンジョンを作ったり、ダンジョンを改造したりできるのじゃ』
男は「これじゃな」と、言いながら水晶のようなものを手に持ちつつ、話を続ける。にしても二つ名ダッサw
『魔王は、皆が魔印と、特殊能力を持っておる。魔印は、赤、青、黄、緑、白、黒のどれか一色が基本で、たまに、二色や三色、五色、の者がおる、全色の場合は、金色で、赤なら火の、青なら水、黄なら土、緑なら風、白なら光、黒なら闇の魔法が使える。そして当然、金色は、全ての魔法が使えるのじゃ。例外で、半透明の魔印を持つ者がおる。これは、その魔王だけが使える、オリジナルの魔法が使える。因みに儂は半透明じゃ。それでの、魔印は、大きいほど強力で、そして特殊な魔法が使えるのじゃ。特殊能力は、魔王によって色々じゃ。完全に、?じゃ。ただ、特殊能力は、魔印の色に関係した能力の場合が多い。例えば、赤の魔印じゃと、自分の体を炎にできる。みたいな感じじゃ。当然、絶対そうとは、決まっておらぬし、全然関係ないこともある。赤い魔印じゃけど、相手の意識を自分に向けさせる。みたいな感じじゃ。能力は基本的にショボいぞ。当然ながら、これにも例外がある。自分が敵対する者の攻撃を全て無効化するみたいなのじゃ。こんなやつは滅多におらんし、いても生まれてすぐ、勇者がパーティーを組、討伐しに来る』
成る程、過ぎたる力は身を滅ぼすってことか...なんか、違うな。
『皆よ、先程、儂が、DPダンジョンポイントで、魔物を作れると言ったな?作れる魔物は皆同じではない、魔印の色や特殊能力によって、作れる魔物は決まる。だから先ずは知ろ。自分の力を、情報開示ステータスオープンと念じてみい。そしたら見られるわい後、新たな魔王よ、そなたらに儂がお小遣いをやろう、1000DPじゃ、大事に使うたらいい』
男、ワルキュさんがそう言うと、何か、胸の辺りに温かいものが流れ込んでくる感覚がした。これが、DPを得る感覚なのだろうか?とりあえず、言われた通り、❮情報開示ステータスオープン❯と、念じる。すると、頭の中に文字が浮かび上がってきた。
           名前:シュピラー=レラジェ 種族:魔王 階級:幼魔インファント 年齢:1 Lv:1          HP:1000/1000 MP:2000/2000       腕力200 体力300 敏捷500        器用500 知力10000 精神500       スキル:なし       魔印(半透明)魔法名:鑑定アプレェィズ略奪ローブ壊死ネクローシス魅了チャーム       特殊能力:解析・未来予知・軍勢指揮         次のページに続く→ 
・・・知力が一桁可笑しい。もう一度言おう、知力が可笑しい...だって、知力の次に高いMPでも2000ですよ?いや、待てよ、もしかしたら他が異様に低いのかもしれない。て言うかステータスの基準が解らないのだが?どうなんだ?てか、俺一歳なんだ!?精神年齢は多分結構おっさんだよ!?
『皆よ、確認したか?どういう仕組みかは、解らぬが、ステータスは、魔核と繋がっていて、[次のページに続く]と言うコマンドを押すと、自分の所持するDPや、作れる魔物がみられるぞい。あ~後、ステータスの基準はHPやMPはだいたい1000前後、腕力やらは、300~400ぐらいが基本じゃ。魔印の表記の横に魔法名があるじゃろ?魔法名を心の中で思い浮かべると魔法が使える。まぁ、個人差はあるが、最初は2つ有れば多い方じゃよ?魔法なんて。最初は基本的には1つ。下手をすれば1つも持ってない魔王も居るしの?特殊能力は基本的に1つじゃな、たまに多いやつも居るが、結構バラバラじゃしたいした能力でもないことが多いな。能力については、使ってみるまではどんな感じかは解らん。使い方は魔法と同じで能力名を心の名かで思い浮かべるだけじゃ。最後に、よく聞くがよい。この世界には魔王だけでなく人が居る。人間、獣人、エルフ、ドワーフじゃな。そやつらの中に、たま~に神の祝福を受けたやつが居る。そやつらは勇者と呼ばれ危険な魔王を討伐しに来る、じゃから人に目を付けられないように生きるか、倒されないほど力を付けるかどちらにせよ気を付けい。ダンジョンを作り、自分一人でダンジョンを作り最強を目指すのもよし。仲間を見つけ同盟を組むなりして、皆で最強を目指すのもよし、敵を服従させ配下に加えるのもよし、なんでもありじゃ。せいぜい頑張ると言い。そうそう、言い忘れておったが、召集オーダーと言うのがある、もっとも力のある魔王...今は儂じゃな、が、儂らの創造主様からその召集オーダーと言うもの授かる、召集オーダーと言うのは、魔王の脳内に直接語りかけ、強制的に創造主様が指定した場所まで来させる魔法じゃ、今は儂の城じゃな!強制的、と言うても、よく解らん力が働いて、強制的に移動させると言う訳ではない、来なければ死ぬのじゃ、正確には。じゃからしっかり来るように。それでは、次の召集オーダーがあるまで、さよならじゃ。以上、解散じゃ』
・・・おい、こいつメチャクチャ一気に色々と喋りやがって...何が何だかよく解らんわ!まぁでも、俺のステータスは他の魔王よりも高そうだな、MPは2倍だし、知力に至っては20倍くらいで、他は微妙か...まぁ、あくまでも基本のステータスだしな、他の魔王にも、飛び抜けて良いステータスを持ってる奴がいるかもしれないしな。ある程度他の魔王のステータスも知っておきたいな。いや~でも、の魔法には詠唱とか無いんだな~。それはさておき、だ、自分の課題は、結構あるな...
1DPを増やす2魔物(自分の軍)を作る3魔法&能力の検証4配下を増やす5スキルって増やせそうな気がするから色々調べてみる6 そもそも、これが絶対条件だが、自分のダンジョンを作る
こんな所か...俺的には、1と2と3と6は出来るだけ早い方が良い気がするな。4と5はそれが、終わり次第って感じかな? まぁ、解散って言われたし、出ていくか。っと...出口が解らない...聞くか。聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥だもんな!と、ワルキュさんの元へ歩く。
「すいません、ワルキュさんですよね?」 
「あぁ、そうだが?君は?」
「あ、僕はシュピラー=レラジェと申します。よろしくお願いいたします。」
「成る程。シュピラー君か。それで、儂になんのようじゃ?」
「えっと、出口って何処でしょうか?」
「出口か?あ~、君は、新しい魔王か!成る程、そりゃ、解らんわけじゃ。それにしても冷静じゃのう。最初は、もっとこう、あたふた?するもんじゃが。それはそうと、出口じゃったな?それなら、あの通路を真っ直ぐ行くと右に扉がある。そこを開けると光る大きな石があるんじゃが、それに触れながら帰還リターンと唱えると外にでるぞ」
「成る程。解りました。ありがとうございました」
「うむ、どういたしましてじゃ。ダンジョン作り頑張るのじゃぞ」
「はい」
・・・え?なんか、メッチャ良い人そうだったんだけど。見た目、頭可笑しい人だし、二つ名凄いダサいから馬鹿にしてたんだけどなんか罪悪感が...まぁ、いいや。教えてもらった通り、通路を真っ直ぐ行く。
コツコツ コツコツ コツコツ コツコツ コツコツ コツコツ・・・俺の歩く音だけが響き渡る。遠くね?扉なんてないんだけど?あ、あれか。・・・前言撤回。あった。扉を無事、発見したので開けてみると。本当に光る石があった。全然大きくないけど・・・むしろ小さいけど。触るか...
帰還リターン
そう唱えると体が緑色の光に包まれ、浮遊しているかの感覚に襲われる。なんか、気持ち悪い。あっ、外だ。 気が付くと、俺は外にいた。辺りを見回してみると、うしろに、黒い西洋風の城があり、その回りは森だった。ワルキュさん黒好きだね~。なんか、森に行きたい。何となく、本当に何となく、そう思ったので森にいくことにした。こうして、俺の新しい(何となくそんな気がした)人生が始まった。
彼が❮戦局の奏者❯と呼ばれるまでに成長するのは、まだまだ先である。

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