東方夢想幻

あゆゆっくり

1話 私は一体

……気づけば私は暗闇の中にいた。
そして、語りかけてくる人物に気がついた。

?「……あゆ。」
あゆ「…?え…と…ここは……?」
??「……直に分かる。さぁ、幻想の世界へ行け。お前の求める答えが見つかる。」
……暗い、暗闇の先に光が見える。
幻想の世界……その世界に行けば、私の求める答えが見つかる。
……ただただ、不安と好奇心があった。その幻想の世界に行って、元の世界に戻ってこれるのか。
あの先に行けば、私の求める答えが本当に見つかるのか。
………私はただ、声の主に従う他なかったのだ。

幻想郷、博麗神社……
あゆ「……痛た……」
空から降ってきたのだろう、私は。
幸い地面からは余り離れていなかったから、軽い尻餅だけで済んだ。
目の前には……
あゆ「…?神社?」
ある神社があった。鳥居の前には【博麗神社】と記された石看板…と言うのだろうか。そういうものがあった。
あゆ「…(人が来る……?誰だろう。)…すみません、どなたかいらっしゃいますか?」
霊夢「は?魔理沙、あんた何言って…って。あんた誰?」
紅と白の巫女服に身を包んだ少々巫女とは思えない口の悪さで登場した少女が1人。
霊夢「……あのねぇ、質問に答えなさいよ。あんた誰?どこから来た?」
あゆ「え、と、名前は、あゆ……です。どこから来たかは……その、自分でもわかんなくって。」
霊夢「はぁ…?……まーた紫はめんどくさい奴を幻想入りさせたわね………」
霊夢「…まぁ、さっさと入んなさい。取り敢えず茶ぐらいは出してあげるから。」

あゆ「……」
霊夢「はい、どうぞ。で?紫、いるんでしょ?」
紫「あら、バレちゃった?」
霊夢「バレるに決まってるでしょ。何年の付き合いだと思ってるのよ。」
紫「うふふ、うれしいわぁ♪」
霊夢「褒めてるわけじゃないわよ?後、こいつ。何?見当はついてるけどあんたでしょ?」
紫「あら?この子は知らないわよ?」
あゆ「えっ……」
紫「私だって知らないもの。私がここに連れてきたわけじゃない。」
霊夢「なんか怪しいわね……」
魔理沙「おーい、霊夢ー!」
霊夢「……面倒臭い奴が来たわね……」
向こうから来る金髪の少女は、私の目の前の少女を【霊夢】と言っていた。
あゆ「あの…あなた方は、一体……」
霊夢「?あぁ、言ってなかったわね。」
そう言うと少女は私に向き直り…
霊夢「私は博麗霊夢。この博麗神社の巫女してる。こっちは…」
紫「八雲紫、よ。」
霊夢「…まぁそういう事。」
あゆ「は、はぁ……」
私は少しため息をついて…その後に
魔理沙「?こいつ誰だぜ?」
私をこいつ呼ばわりする金髪の少女が後ろに移動していた。
霊夢「こいつはあゆ。急にここに来たあの紅魔館の吸血娘みたいな奴。」
魔理沙「ふーん……私は霧雨魔理沙。普通の魔法使いだぜ☆宜しくな、あゆ!」
あゆ「よ、宜しく……」
馴れ馴れしい挨拶の後、私はお二人と話していた。
霊夢「あんた、苗字は?」
あゆ「わ、私の苗字……は…」
なぜだろう、名前は思い出せたのに苗字が思い出せない。
魔理沙「もしかして、分からないんだぜ?」
あゆ「は、はい……すみません。」
魔理沙「あはは、わざわざ謝る事でもないんだぜ☆」
霊夢「そうよ、そう滅多に謝られるとこっちが悪い気がしちゃうわ。」
あゆ「き、気をつけます。」
霊夢「それより……どうしましょうか。」
魔理沙「そうだな、住む所ないだろ?お前。」
あゆ「はい……」
霊夢「んー……あいつらなら住まわせてくれるかもね。」
魔理沙「お、そうだな。あいつらに掛け合ってこようか?」
霊夢「いや、夕方になったらお願いするわ。」
あゆ「……?」
そんな会話を交わしていた時。
妖夢「こんにちはみょん!」
咲夜「こんにちは。2人共居るわね。」
妖夢「あれ?このフランちゃんみたいな子は誰みょん?も、もしかして隠し子みょん!?」
霊夢「違うわよ!!…ったくもう。今日はつくづく疲れるわ!」
咲夜「ふふ。貴方お名前は?」
あゆ「あ、あゆ、です。」
妖夢「あゆさんっていうみょんね!私は魂魄妖夢、白玉楼って所の庭師をしているみょん!」
咲夜「私は十六夜咲夜。私は紅魔館って言う所のメイド長をしているわ。」
あゆ「よ、よろしくお願いします。」
妖夢「よろしくみょん!」
咲夜「宜しくね。あゆさん。」
魔理沙「咲夜、フランの様子はどんな感じだぜ?」
咲夜「えぇ、毎日明るく楽しくお嬢様とお喋りしたり美鈴と庭を駆けずり回ったりしてるわ。」
魔理沙「そうか、それなら良かったんだぜ。」
霊夢「ちょっと咲夜、相談があるんだけど。」
咲夜「あら、何かしら?」
咲夜さんと霊夢さんは少々言葉を交わすと奥の部屋に入って行った。
妖夢「あの、あゆさん。」
あゆ「は、はい。どうしました?魂魄さん。」
少しぼーっとしていると魂魄さんが話しかけてきた。
妖夢「あはは、魂魄さんなんて畏まらなくてもいいみょんよ。妖夢でいいみょん。」
あゆ「じ、じゃあ……妖夢さん。」
妖夢「ふふ、それでいいみょん!あ、そうそう。話しかけた内容なんだけど……」
その内容は、妖夢さんと幽々子さんという人が住んでいる白玉楼で住まないか、と言う話だった。
余程疲れるようで、私の力を借りたいと言っていた。
妖夢「……って事で、少し考えてくれないかみょん?」
あゆ「わ、分かりました。」
丁度霊夢さんが帰ってきて、私に話しかけた。
霊夢「ねぇ、あんた咲夜の働いてる紅魔館に住み込みしない?」
咲夜「………」
あゆ「……へ…?」
妖夢「え……?」
魔理沙「なんで妖夢まで反応するのぜ?」
あゆ「い、いや、その……」
私は妖夢さんから聞いた話と霊夢さんから聞いた話を照らし合わせた。そして、私はお二人から仕事の提案をされている事を悟った。
霊夢「まぁ、どっちに行くかは私には関係ないし…あんたの好きにすればいいわ。」
あゆ「えぇ……?(汗)」
咲夜「お願いするわ…どうしても人手が足りないの。」
妖夢「わ、私の所だって、人手が足りないみょん!!」
あゆ「え、えと……取り敢えず、考える時間を……」

こうして、私の幻想郷での初めての一日が終わった。

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コメント

  • Kまる

    ん〜物語はいいと思うけど読みにくいもっとあいだを開けてくれたらいいと思うけど…

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