地味な俺がなんでモテるの!?

斉藤 自由

第12話 この日は夜寝るのにも一苦労

「成城お風呂借りるね」

「あぁ」

とトレーニングから家に帰り未来は汗まみれなのが嫌なのか直ぐにお風呂に駆け込んだ

「ふぅ」

と成城はサウナスーツを脱ぎ汗をあまりかいていないのでタオルで汗を拭き取りソファーに座る

「はい 成城にぃ」

と楓は温かいコーヒーを淹れてウェイトレス見たいにおぼんを持って立っていた

「ありがとう」

と一言お礼を言い一口飲む

「旨いな」

「えへへーでしょー?」

と楓ははにかんでいた
多分だが楓はコーヒーを淹れるのに一苦労も二苦労も掛かったのだろう
そう思うと成城は楓を見る目が少し変わった
今まで楓に対しては不安ばかりあったが楓ももう中学生だそろそろ大人になっても良いだろう

と成城は楓をジッと見ていた

「成城にぃ?」

と見つめなれるのに疑問を感じたのか成城の名前を言いだした

「あぁちょっと考え事をしててな」

ともう一口コーヒーを飲みやはり旨いと感心していたが

「楓上手に淹れられた?」

と旨いと言われても心配なのかもう一度聞きたいらしい

「あぁ美味しい」

と成城は正直な感想を言ったら楓は嬉しそうにして成城の隣に座り頭を差し出してきた
何をしてもらいたいのかわからないと思った成城は困惑していると

「上手に淹れられたから撫でて?」

と少し甘えたそうに言ってくるので相変わらずと思った成城は素直に楓を撫でてあげた

「気持ちいー」

と楓は猫みたいに成城の膝に頭を乗せソファーに寝ていた

「おい流石に甘え過ぎだぞ」

と少し注意をしたが楓は「兄妹だから良いんだよ~」と少しあくびをしながら言って来たので成城は本当に猫だと思った

「ったく」

と少し苦笑いを混じりながら言ったが楓は居心地が良さそうに寝ていた成城自身が迷惑と感じて無いことがわかったからだろうか

そして 数十分その状態でいると楓は本当に寝出したのだった

「楓?」

と声を掛けたがスースーと寝息が聞こえるのでこれは起きそうに無いと起こさない様に楓を持ち上げて楓の部屋まで行きベッドに寝かせてあげた
まだ荷物は片付いていなかったがベッドはもう確保してある

「成城にぃーおやふみー」

と寝言なのかと成城は思ったが本当に寝てそうなので夢まで自分が出ているのだと思うと少し苦笑いをした
そして

「あぁ おやすみ」

と部屋のドアを閉めた成城であった

そしてリビングに戻り寛いでいると

「上がったよ」

とまだ髪が濡れているのか頭を拭きながらリビングに来ていた
その時未来は既にパンダの可愛いイラストが描いてあるパジャマに着替えていた
まだ暑いのか頬は赤く染まっている

「あぁ」

とコーヒーを飲み干しカップは片付けようとキッチンで洗い物をしようとしたら

「洗い物ならやっておくから」

とキッチンに入って洗剤とスポンジを取った

「悪い」

「これぐらい良いわよ」

と当たり前の様に洗い物をしている
その光景を見ていて成城は夫婦みたいだなと少し思っていた





「ふぅー」

とお風呂に浸かる成城は今日の疲れが一気に取れた様な気がした

正直今日あった事は驚きはしたが嫌にはならなかった
何だかんだで自分一人だとここまで疲れはしなかっただろう……しかし その分寂しさを感じていたのかも知れない
少し考え込んだ成城であったが直ぐに頭を切り替えお風呂から上がる事にした

お風呂から上がり着替える事にした
流石にシャツにボクサーパンツだと色々あるのでシンプルにジャージに着替えていた

そしてリビングへ向かうと誰もいなく洗い物は終わっていた
少し悪いなと思いつつ成城は部屋へ行く

(そう言えば……未来は何処で寝ているんだろうな)

そう考えたが直ぐに成城なりのか答えが出て来て恐らく楓の部屋で寝ているだろうと自室のドアを開けたら

「何やってんだ……」

と成城は右手を額に当てため息をついていた
何故ならば自室のベッドに寝ている人物は未来だったからだ

「おい 起きろ」

と揺らしたが全く起きる気配がないので布団を剥がしたら何と未来は抱き枕を持っていて抱きつきながら寝ていた
そして少し寝相が悪いのかパジャマが少しめくれていておへそが見える

だらしないなと思いながら未来を起こすのは諦めて布団をかけ直す
だがどうしたものか……春と言えどまだ夜は冷えるその為に暖房を回したくも無く仕方なく成城は毛布を取り出し未来の隣の形で床に寝始めた

そのまま成城は毛布を被り直ぐに疲れが出て来て目蓋を閉じ寝始めた……



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