Bouquet of flowers to Messiah

有賀尋

The former pleasure that I pacified

「なんで!俺ただの巻き込まれじゃん!」

いつきの珍しい国内任務と称した松原エレンの実力試しはいつきとドローで終わった。
医務室で文句を言いつつも手当てされている。

「悪かったって」
「なんで何も言わねーんだよ!」
「機密だったんだ、仕方ないだろう」

その後に松原がきて華麗な土下座をして行った。そしていつきは、一嶋を1発殴りに行った。
その間に俺は百瀬さんから銃を受け取って久しぶりに手入れをしてやる。
長らく使わなかった銃で釣れるかなんて分かりはしなかったが、物の見事に引っかかってくれた。一嶋に渡され、俺がここに来る理由になった物。

―私が約束を違えたと感じた時は、この銃を私に

そうしてチャーチに来てどれくらい経ったか。
少し感慨にふけっていると、さらに不機嫌になっていつきが戻ってきた。

「おかえり」
「...ただいま」

乱暴にドアを閉めると向かい側に座った。

「言わなくて悪かった」
「...別に」
「...怒ってるのか拗ねてるのかどっちだ」
「...両方」

さっさと手入れを終わらせてまたしまう。もう使うことは無いだろう。

「ほら来い」

そう言うと隣にどかっと座った。俺は苦笑しつつも頭を撫でた。

「言わなくて悪かった、今回は極秘だったんだ」
「なんで松原が知ってて俺が知らねーんだよ」
「今回は全部松原が考えたらしい。それを見るのも実力のうちだ、とな」
「それで俺がまんまと引っかかったと?」
「そういう事になるな」
「...ムカつく」

ふくれっ面のいつきは正直どうしようもないのだが、少しリフレッシュさせてやるのもありだろう。
俺といつきと今回は被って休暇があったはずだ。

「けど、そのおかげでお前オフだろ、ちょうど被ってるんだ、行きたいとこ付き合ってやるから機嫌直せ」
「...絶対だからな」
「分かってる、どこに行きたいか考えておけよ」
「…どうせなら、行ったことない所がいい」
「ざっくりだな、お前」
「悪いかよ、俺あんまそーゆーのわかんねーんだ」

そう言うがぶつぶつ考え始めていた。
そして俺は二択の選択を与えた。

「どこがいいか...温泉巡りか海外旅行かどっちがいい?」
「温泉は稲荷湯で入ってるしなー…でもあれ銭湯?じゃあ本物の温泉!」
「じゃあ温泉巡りだな、プラン作っとく」
「っしゃ、楽しみにしてる!」

そう言うと機嫌を直したようで寄りかかってきた。

さて、どこを巡ろうか。

久しぶりのメサイアとの休暇をどこか俺も楽しみにしていた。

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