Bouquet of flowers to Messiah
Black Gemini〜Black lover ep.2〜
それからしばらくして、僕達は業者に扮してとある宗教団体に潜入した。そこは北方のいいように使われる駒なだけだった。
潜入も既に佳境で、引っこ抜く情報は揃った時、合言葉をかけられた。
「あんた誰」
「正体は後ほど、Black boxの黒王がお呼びだ」
「…あの人が…ほら、インカム貸しなよ」
僕達が渡す代わりに僕達をチャーチに拾い上げてくれる、離れなくていいようにしてくれるとの条件つきで情報を渡すと約束した。
でも連れて行かれたのは、
「…何ここ、床屋じゃん」
「え、ここチャーチなの?マジで言ってる?」
「あ、きたきた」
キングがトイレから出てきた。
トイレ?おかしすぎる。
...もしかして...?
「…もしかして、隠し通路?」
「ご名答」
...やっぱり。
ということはここはチャーチで間違いない。
「うわ、聞いてた噂は本当なんか」
「久しぶりだね、ふたりとも。だいぶ成長したね?」
「そりゃ俺らも15だから?拾われたの8歳の時だし?」
「久しぶり、生きてたんだね」
「ちなみに他にも入り口がある、気になるなら調べてみろ。…入るに見合うなら、だが」
キングの後ろからまた違う人が出てきた。
あれが、キングのメサイアの雛森雪...?
「君達も生きててくれてよかったよ」
「...かんどーの再会はここまでってやつ?」
海斗が思いっきり睨んでいた。
なにかするんじゃないか。警戒するに限る。
「おーこわ、なんて生意気な奴だな?」
「生意気で悪かったな」
「こら、やめろって」
キングの制止を聞かずに海斗はずっと警戒をしていた。
「雛森雪、現在は卒業して世界を飛び回る諜報員」
「お前の片割れの方が賢いな?」
「うるせーよ。...そっちにいんのは黒咲梓音、水無瀬宋流、稲川智晴。黒咲梓音は鴉、メサイアはドクター5こと銀雪斗。稲川智晴は元軍人。正体は欧州の王族の1人、水無瀬宋流は元夜伽衆」
それからしばらく睨み合いは続いたけど、僕達の情報を渡すと、一嶋晴海が出てきて、条件の通りに僕達を拾ってくれた。
もう海斗と離れる事もない。情報を狙って追いかけられることも、恐怖に怯えて眠ることも、情報を得るために襲われる事もなにもない。
やっと安心できる場所ができた。
僕はそう思った。
そこには顔を知っている人がたくさんいた。
そして僕達よりも歳上ばかりで、皆が先生であり、頼れる兄さん達であり、家族みたいな人達ばかりだった。
少ししてから本格的にサクラ候補生の教育が始まった。教官は宋流兄さんと智晴兄さん。
2人が待っているから海斗を呼びに行くと、海斗はぼーっとしていた。
「...海斗?どうかした?」
少し心配になって顔を覗き込むと、海斗はいつものように笑った。
「なんでもない!」
「行こう、宋流兄さんと智晴兄さんが待ってるよ」
「うん、今行く!」
僕達はサクラになる。
お互いを支えあえるメサイアになる。
僕達は新しい扉を開いた。
潜入も既に佳境で、引っこ抜く情報は揃った時、合言葉をかけられた。
「あんた誰」
「正体は後ほど、Black boxの黒王がお呼びだ」
「…あの人が…ほら、インカム貸しなよ」
僕達が渡す代わりに僕達をチャーチに拾い上げてくれる、離れなくていいようにしてくれるとの条件つきで情報を渡すと約束した。
でも連れて行かれたのは、
「…何ここ、床屋じゃん」
「え、ここチャーチなの?マジで言ってる?」
「あ、きたきた」
キングがトイレから出てきた。
トイレ?おかしすぎる。
...もしかして...?
「…もしかして、隠し通路?」
「ご名答」
...やっぱり。
ということはここはチャーチで間違いない。
「うわ、聞いてた噂は本当なんか」
「久しぶりだね、ふたりとも。だいぶ成長したね?」
「そりゃ俺らも15だから?拾われたの8歳の時だし?」
「久しぶり、生きてたんだね」
「ちなみに他にも入り口がある、気になるなら調べてみろ。…入るに見合うなら、だが」
キングの後ろからまた違う人が出てきた。
あれが、キングのメサイアの雛森雪...?
「君達も生きててくれてよかったよ」
「...かんどーの再会はここまでってやつ?」
海斗が思いっきり睨んでいた。
なにかするんじゃないか。警戒するに限る。
「おーこわ、なんて生意気な奴だな?」
「生意気で悪かったな」
「こら、やめろって」
キングの制止を聞かずに海斗はずっと警戒をしていた。
「雛森雪、現在は卒業して世界を飛び回る諜報員」
「お前の片割れの方が賢いな?」
「うるせーよ。...そっちにいんのは黒咲梓音、水無瀬宋流、稲川智晴。黒咲梓音は鴉、メサイアはドクター5こと銀雪斗。稲川智晴は元軍人。正体は欧州の王族の1人、水無瀬宋流は元夜伽衆」
それからしばらく睨み合いは続いたけど、僕達の情報を渡すと、一嶋晴海が出てきて、条件の通りに僕達を拾ってくれた。
もう海斗と離れる事もない。情報を狙って追いかけられることも、恐怖に怯えて眠ることも、情報を得るために襲われる事もなにもない。
やっと安心できる場所ができた。
僕はそう思った。
そこには顔を知っている人がたくさんいた。
そして僕達よりも歳上ばかりで、皆が先生であり、頼れる兄さん達であり、家族みたいな人達ばかりだった。
少ししてから本格的にサクラ候補生の教育が始まった。教官は宋流兄さんと智晴兄さん。
2人が待っているから海斗を呼びに行くと、海斗はぼーっとしていた。
「...海斗?どうかした?」
少し心配になって顔を覗き込むと、海斗はいつものように笑った。
「なんでもない!」
「行こう、宋流兄さんと智晴兄さんが待ってるよ」
「うん、今行く!」
僕達はサクラになる。
お互いを支えあえるメサイアになる。
僕達は新しい扉を開いた。
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