狂乱の森と呼ばれる森の主は魔王の娘だった。
第一章 一『竜』
ガサリと草むらが揺れる思わず身を引くくしそこを覗く。そこには、竜がいた。この国では騎士が大きく二つに分類される。一つ目は、普通の騎士。二つ目は竜の背に乗って、空から攻める竜騎士。私は戦に行く兵を母と見送る際に竜騎士の人を見た。銀色の鱗に覆われた肌の上にまたがる鎧を着た騎士。とても大きいと思った。しかし目の前にいる竜は騎士がまたがっていた竜なんかよりもずっと大きくて一瞬、ジロジロと見てしまった。
『何の用だ娘。』
竜が喋った。竜は大きな青い瞳でこっちを見て言った。
『用がないなら帰れ、私が怒るとお前など一瞬で、消し炭に出来る。または頭がおかしくなるほど怖がらせて、森からおいだしてやろうか。』
竜が笑いながら、楽しそうに言う。その声にはこちらを嘲笑う響きが少し交じっていた。
『夜になるまでここにいさせてもらえない?』
『何?何故だ、人間というものはこういう魔物にあった時腰を抜かして森から帰ろうとする。お前はあった時興味深そうに私を観察した挙句夜までここにいさせてくれと言う。面白い奴だ。私が怖くないのか?』
また、竜が笑う。今度は楽しそうな声と感嘆の入り交じった声だった。
『しかしな、人間はこの森に入れてはならぬのがこの森の決まりなのだ、出て言ってくれ娘。』
『え、いまお母さんに見つかったら本当にやばいの、夜まででいいから。』
『主に確認を取らなくては行けないので、私が決められることじゃないが、きっと許してくださるだろう。あの方は優しいから。だが、優しいが故に許されないかもしれぬ。』
そう竜は言って私から視線を森の奥にうつした。その視線の先にその主とやらがいるのだろうか。
『ただ、もし主が許さなかったら即刻出ていってもらう。出て行かなかった場合二度とここに来たくなくなるくらいの恐怖を味あわせてやるよ。覚悟しておけ。』
竜はそう言ってまたまた笑う。少しの間静寂が訪れ、竜が低い声で言った。
『人間は、入れるなと命令が下った。元々の決まりだがな。』
背筋がすうっと冷えた。竜の目がぎらりと光る。さっきまで普通に話していた竜が空気を一変させて唸り始めた。と思った瞬間竜は手を振り上げた。
『ひぃ…!』
思わず、声を出してしまう。そして学園で学んだ回避という魔術(?)を使って、私は間一髪の所で避けた。
『少しは魔術を使えるみたいだな。』
『今この森から出て母には捕まりたくないけど、死ぬのは嫌だな』
『そうか、あとは主がお前を助けてくれるか楽しみだな。』
『主…?』
私が問い返すと、知らない子の声が聞こえた。
『昔は人間を見つけ次第食いちぎってたのに、私に判断を煽るなんて。変わったね。』
少女の声だ。私が周りをキョロキョロと見回す。
『なら、今食いちぎっても良いと?』
竜が面白そうに笑って問掛ける。
『え!?』
『ダメだ。森の外まで案内してやれ。』
良かった。食いちぎられなくて済むらしい。
『あ、でも…!』
『なんだまだ用があるのか?』
少女が面倒くさそうに言う。ただ少女がいるのは木の上で姿が見えず、声が少女だから少女と言っているだけである。彼女(?)はこの森に住んでいる人間なのか。さっきの会話の内容から彼女がさっき竜が言った主である可能性が高い。考えてるともう一度少女がイラついたように言う。
『何だ、こっちはそんなに暇じゃないんだ。』
少し、黙ってから口を開いた。
『何の用だ娘。』
竜が喋った。竜は大きな青い瞳でこっちを見て言った。
『用がないなら帰れ、私が怒るとお前など一瞬で、消し炭に出来る。または頭がおかしくなるほど怖がらせて、森からおいだしてやろうか。』
竜が笑いながら、楽しそうに言う。その声にはこちらを嘲笑う響きが少し交じっていた。
『夜になるまでここにいさせてもらえない?』
『何?何故だ、人間というものはこういう魔物にあった時腰を抜かして森から帰ろうとする。お前はあった時興味深そうに私を観察した挙句夜までここにいさせてくれと言う。面白い奴だ。私が怖くないのか?』
また、竜が笑う。今度は楽しそうな声と感嘆の入り交じった声だった。
『しかしな、人間はこの森に入れてはならぬのがこの森の決まりなのだ、出て言ってくれ娘。』
『え、いまお母さんに見つかったら本当にやばいの、夜まででいいから。』
『主に確認を取らなくては行けないので、私が決められることじゃないが、きっと許してくださるだろう。あの方は優しいから。だが、優しいが故に許されないかもしれぬ。』
そう竜は言って私から視線を森の奥にうつした。その視線の先にその主とやらがいるのだろうか。
『ただ、もし主が許さなかったら即刻出ていってもらう。出て行かなかった場合二度とここに来たくなくなるくらいの恐怖を味あわせてやるよ。覚悟しておけ。』
竜はそう言ってまたまた笑う。少しの間静寂が訪れ、竜が低い声で言った。
『人間は、入れるなと命令が下った。元々の決まりだがな。』
背筋がすうっと冷えた。竜の目がぎらりと光る。さっきまで普通に話していた竜が空気を一変させて唸り始めた。と思った瞬間竜は手を振り上げた。
『ひぃ…!』
思わず、声を出してしまう。そして学園で学んだ回避という魔術(?)を使って、私は間一髪の所で避けた。
『少しは魔術を使えるみたいだな。』
『今この森から出て母には捕まりたくないけど、死ぬのは嫌だな』
『そうか、あとは主がお前を助けてくれるか楽しみだな。』
『主…?』
私が問い返すと、知らない子の声が聞こえた。
『昔は人間を見つけ次第食いちぎってたのに、私に判断を煽るなんて。変わったね。』
少女の声だ。私が周りをキョロキョロと見回す。
『なら、今食いちぎっても良いと?』
竜が面白そうに笑って問掛ける。
『え!?』
『ダメだ。森の外まで案内してやれ。』
良かった。食いちぎられなくて済むらしい。
『あ、でも…!』
『なんだまだ用があるのか?』
少女が面倒くさそうに言う。ただ少女がいるのは木の上で姿が見えず、声が少女だから少女と言っているだけである。彼女(?)はこの森に住んでいる人間なのか。さっきの会話の内容から彼女がさっき竜が言った主である可能性が高い。考えてるともう一度少女がイラついたように言う。
『何だ、こっちはそんなに暇じゃないんだ。』
少し、黙ってから口を開いた。
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