何も考えずに異世界ラノベを書いてみた

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もしかしてこれは...

木に寄りしばらく休んで冷静に考えてみたが、部屋で意識を失ってからの記憶が無く、気付いた時には森の中に居たと言う事以外思い出せない。
着ている服もそのままだ。
奮発して買った新品の某有名メーカーの黒いジャージ上下(3万円)に2年前に買った黒いダウンジャケット。
今は歩き回って暑くなったのでダウンは腰に巻いているが、少し陽が落ちて来たのか肌寒くなって来た。
ふと、このまま森の中で夜になったらと思うと不安になって来た。
(もう森で一夜を過ごす事を覚悟して休める場所を探した方が良いな)
そうして立ち上がり歩き始める。
しばらく歩いて行くと5メートル程の高さがある土の壁に行く手を阻まれた。
切り立った壁で、登る気力も無かったので壁沿いに歩くことにする、しばらく行くと壁に人が入れる位の横穴を見つけた、(この穴なら雨が降ってもしのげるかな)「熊の巣穴とかじゃなけりゃ良いけど...」
中を覗いて見ると、穴は数メートルで行き止まりになっている様だ、そのまま生き物の気配が無いか恐る恐る中に入ってみたが特に獣が居たような痕跡は無かった。
「ふぅ...」(とりあえずここで朝まで過ごすか)
「暗くなって来たなぁ」辺りは日が沈んで来た事で薄暗くなっていて、当然 穴の中に居ると余計に暗く感じる。
そう思った瞬間、視界の右下に長方形の何かが見えた、視線を右下に向ける。
「ん!?」その長方形の何かは視線を動かしてもまだ右下に有る。
首を回して視界を動かしても常に右下に有る。
視線を動かさない様にその長方形の何かに手を伸ばす。すると、何かに触れた感覚は無かったが 突然その長方形の何かが拡大される様に目の前に広がった。
「うわぁ!」突然目の前に広がったせいでビックリして仰け反った、それでもまだ目の前に同じように広がっている。
よく見るとそれは今まで数百、数千回と見てきた「N.O.T.RPG」のステータスボードだ。
「え?」この状況...「もしかしてこれって...」

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