境目の物語
あれが…トカゲ?
次の日、俺は誰よりも早く起きて、3人を起こす。
3人とも眠たそうな顔をしていたが、俺はそんな事御構い無しに、旅の順路へと戻った。
そこからは早く、まだ正午にもないうちに【番人の湿地】にたどり着く。俺の目前には起伏の多く、所々が水没している大地が広がっている。
俺はこの美しい光景に心を躍らせながらもラストスパートをかけ、目的地目掛けてただ進む。
そしてついに、目的地にたどり着いた!
俺達は周辺確認のために、近くの小高い丘に登り、そこから下の大地を見渡した。
「あっ、あれかっ!!」
するとすぐに、俺の視界に目的のトカゲと思われる爬虫類の姿が、でかでかと映り込む。
……待てよ?なんでトカゲがでかでかと映るんだ?
俺はそこに強い違和感を感じ、奴の姿を凝視する。そこで俺は、ようやく気付く。
「ツネさん、あれって確か……【鰐】だよな」
「そうですね」
そいつはトカゲではなく、ワニだったのだ。しかも、ただのワニじゃない。
「でかくね?」
「でかいですね」
「いやいや、流石にデカ過ぎだろ」
奴はとにかくデカかった。それは、側にある木と大差ないほど。地に這った状態でそれなのだから、長さに関しちゃ測りたくもない程だ。
俺たちがそんなワニを観察していると、すぐ横手にあった小屋からひとりの男が姿を見せた。そういえば、依頼者はすぐ近くに住んでいるんだったな。
彼は走り出し、一直線にこちらへと向かって来る。そして、レンさんと対峙した。
『今回の依頼を引き受けてくれた事に感謝するよ、常連衆のみなさん』
「考志か。悪いが今は常連トリオの名の下に活動している。あまりトッキーを哀しませたくないから、その名は忘れてくれ」
さっそく話し始めたかと思うと、2人が妙な事を言っている。その内容がすごく気になったので聞こうとしたのだが、それよりも先にツネさんに肩を掴まれてししまう。
「何すんだよツネさん!」
「ラグ坊は気にしないでください。そんな事よりも……
タカシさん、依頼のトカゲというのはアイツで合っていますか?」
ツネさんは俺に関わるなと忠告しつつ、タカシと呼ばれるその男に率直に問いかける。
『その通りだよ、ツネ。
運ぶための大型荷車も貸してやるから、とっ捕まえてくれ。奴が居ると、研究に没頭できない』
「はいはいわかりましたわかりました。行きますよみなさん」
「えっ、ちょっ」
俺達は、ツネさんに引っ張られるようにして、その場を離れた。そのままのギスギスした空気を漂わせたまま、俺達は捕獲作戦を開始した。
……このまま行くと、失敗する展開に走るのが普通ってなもんだろう。
だが、この時は違った。
というのも、あのワニなんと、ぐっすりと眠っていたのだ。流石のこの空気感でもヘマはしない。結局の所、俺達はなんの苦労もなく捕獲作戦を成功に終わらせたのだった。
「何だコレッ!?」
ry)トピック〜ラグ坊の所持スキルのオマケ説明〜
なぜかレベルが上がっているラグ坊の所持スキル【短剣技】Lv.3。描写されている中で、短剣に触れているのは【錆びついた短剣】なので、その一瞬でここまで上がったのか?と考察している人がいれば、ちょっと嬉しかったりする作者。
まぁ余談はここまでとして、このレベルまで上がっている要因は、ゴブリンに育てられた過去にある。
彼らは基本的に棍棒を用いているのだが、短剣メインに活動するゴブリンも集団に2人ぐらいはいるものである。そういった個体に少しばかり教えてもらったという裏設定を持っているが為に、多少のレベルが付いているのである。
3人とも眠たそうな顔をしていたが、俺はそんな事御構い無しに、旅の順路へと戻った。
そこからは早く、まだ正午にもないうちに【番人の湿地】にたどり着く。俺の目前には起伏の多く、所々が水没している大地が広がっている。
俺はこの美しい光景に心を躍らせながらもラストスパートをかけ、目的地目掛けてただ進む。
そしてついに、目的地にたどり着いた!
俺達は周辺確認のために、近くの小高い丘に登り、そこから下の大地を見渡した。
「あっ、あれかっ!!」
するとすぐに、俺の視界に目的のトカゲと思われる爬虫類の姿が、でかでかと映り込む。
……待てよ?なんでトカゲがでかでかと映るんだ?
俺はそこに強い違和感を感じ、奴の姿を凝視する。そこで俺は、ようやく気付く。
「ツネさん、あれって確か……【鰐】だよな」
「そうですね」
そいつはトカゲではなく、ワニだったのだ。しかも、ただのワニじゃない。
「でかくね?」
「でかいですね」
「いやいや、流石にデカ過ぎだろ」
奴はとにかくデカかった。それは、側にある木と大差ないほど。地に這った状態でそれなのだから、長さに関しちゃ測りたくもない程だ。
俺たちがそんなワニを観察していると、すぐ横手にあった小屋からひとりの男が姿を見せた。そういえば、依頼者はすぐ近くに住んでいるんだったな。
彼は走り出し、一直線にこちらへと向かって来る。そして、レンさんと対峙した。
『今回の依頼を引き受けてくれた事に感謝するよ、常連衆のみなさん』
「考志か。悪いが今は常連トリオの名の下に活動している。あまりトッキーを哀しませたくないから、その名は忘れてくれ」
さっそく話し始めたかと思うと、2人が妙な事を言っている。その内容がすごく気になったので聞こうとしたのだが、それよりも先にツネさんに肩を掴まれてししまう。
「何すんだよツネさん!」
「ラグ坊は気にしないでください。そんな事よりも……
タカシさん、依頼のトカゲというのはアイツで合っていますか?」
ツネさんは俺に関わるなと忠告しつつ、タカシと呼ばれるその男に率直に問いかける。
『その通りだよ、ツネ。
運ぶための大型荷車も貸してやるから、とっ捕まえてくれ。奴が居ると、研究に没頭できない』
「はいはいわかりましたわかりました。行きますよみなさん」
「えっ、ちょっ」
俺達は、ツネさんに引っ張られるようにして、その場を離れた。そのままのギスギスした空気を漂わせたまま、俺達は捕獲作戦を開始した。
……このまま行くと、失敗する展開に走るのが普通ってなもんだろう。
だが、この時は違った。
というのも、あのワニなんと、ぐっすりと眠っていたのだ。流石のこの空気感でもヘマはしない。結局の所、俺達はなんの苦労もなく捕獲作戦を成功に終わらせたのだった。
「何だコレッ!?」
ry)トピック〜ラグ坊の所持スキルのオマケ説明〜
なぜかレベルが上がっているラグ坊の所持スキル【短剣技】Lv.3。描写されている中で、短剣に触れているのは【錆びついた短剣】なので、その一瞬でここまで上がったのか?と考察している人がいれば、ちょっと嬉しかったりする作者。
まぁ余談はここまでとして、このレベルまで上がっている要因は、ゴブリンに育てられた過去にある。
彼らは基本的に棍棒を用いているのだが、短剣メインに活動するゴブリンも集団に2人ぐらいはいるものである。そういった個体に少しばかり教えてもらったという裏設定を持っているが為に、多少のレベルが付いているのである。
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