境目の物語
初戦闘は小鬼の群れ
ギルドから出て少し進むと、いつもは遠くに見る事しか出来なかった広大な草原に出た。風が草原を揺らす柔らかな音、小川を流れる静かな水の音がとても心地いい。
このあたりには多くの鳥が飛び交い、地上でも移動能力に優れた草食動物を中心とした生態系が創られている。
「ラグ坊、ちょうどいい魔物がいますよ」
ツネさんがそう言いながら、少し遠くを指差している。俺もその方向に目を向けてみた。
「あ、緑ゴブリン」
保護色されて見えにくかったが、それが【緑ゴブリン】である事に気づく。彼らはこの辺りでよく見かけることのできる魔物であり、ギルドの方にも討伐依頼が入ってくる。
闘いたくて仕方がなかった俺は、有無を言わせず奴らの方へと駆けていった。
俺がだいぶ距離を詰めた辺りで、流石の奴らもこちらに気づいた。
『••••••』
『•••••••••••••••••』
奴らはすぐに陣形を整え、迎え撃つ形をとった。待ち構えたまま動かないお陰で、楽に接近することができた。
「喰らえ!おりゃー!!」
俺は一番近くに居るゴブリンに対し思いっきり剣を振りかぶり、叩きつけるように振るった。
が、あまりにド直線過ぎたこの攻撃は容易に躱され、お返しにと言わんばかりに棍棒で殴られる。重心が崩れていた俺はその一撃を背中に喰らってしまう。
『••••••••••』
ゴブリンのリーダーが、追撃のための指示を出す。だがこの時だった。
「痛ってえ!この野郎!!」
俺は怒りに身を任せ、振り向きながら剣でなぎ払う。偶然にも双方のタイミングが一致したのだ。
奴らの半数は俺の細身の剣に突っ込む形となり、胴体をその刀身に切り裂かれた。
『•••』
『•••••••••』
『•••』
奴らは口々にものを言いつつ倒れ伏し、そのまま動かなくなった。まあ、弱小な魔物が中級相手に使う武器で斬られればこうなるのも仕方ないだろう。
だがそんな事よりももっと重要な事がある。
「!!
これが敵を倒す感覚なのか!」
俺はこの瞬間、敵を倒すとはどういう事なのかをを理解したのだ。一気に脳が冴え渡るのを感じる。なにか難しい物事を理解した時のあの感覚だ。
「今ならもっとやれる!おりぁ!!」
俺はこの感覚に身を任せたまま、動揺で足がすくんでいるゴブリンを斬りつけた。先ほどよりも更に鋭さを増したその一撃は風と共に、奴の胴体をスパッと切り裂く。
『•••••••••••••••』
『•••••』
『•••••••••••』
リーダーは戸惑いつつも撤退の指示を出す。だが、完全に統率の崩れた奴らにその指示は通らない。
そして、気持ちの高揚した俺を止める事もできない!!
「どんどんいくぜ!おるぁ!おるぁ!!」
そこから先は、完全に俺の流れが続いていた。いつしか片手で振るうようになっていた直剣は、ついさっきまで両手で振るっていた時の鋭さを遥かに超え、次々と奴らを葬り去っていった。
俺の気の高揚が収まった頃には、辺り一面にゴブリンの骸が転がっていた。
(ryトピック〜【ゴブリン種】について〜
彼らは知能が低い?そんな事はありません。ただ単に狩りのためにしか活用できていないだけなのです。
もとより彼らは【小鬼族】と呼ばれる亜人間の一種であり、成長期の間に栄養が足りない事でこの姿になっているのです。因みに彼らに栄養さえ足りていれば、【オーガ種】や【サイクロプス種】にまで成長する事もあります。
また、彼らは高度な連携技術を持ち、集まれば集まるほど自身のフィジカルを強化する性質
(流派ー【連携派生】による効果)を持ち合わせているため、弱小種族だからといって油断していいものではありません。
このあたりには多くの鳥が飛び交い、地上でも移動能力に優れた草食動物を中心とした生態系が創られている。
「ラグ坊、ちょうどいい魔物がいますよ」
ツネさんがそう言いながら、少し遠くを指差している。俺もその方向に目を向けてみた。
「あ、緑ゴブリン」
保護色されて見えにくかったが、それが【緑ゴブリン】である事に気づく。彼らはこの辺りでよく見かけることのできる魔物であり、ギルドの方にも討伐依頼が入ってくる。
闘いたくて仕方がなかった俺は、有無を言わせず奴らの方へと駆けていった。
俺がだいぶ距離を詰めた辺りで、流石の奴らもこちらに気づいた。
『••••••』
『•••••••••••••••••』
奴らはすぐに陣形を整え、迎え撃つ形をとった。待ち構えたまま動かないお陰で、楽に接近することができた。
「喰らえ!おりゃー!!」
俺は一番近くに居るゴブリンに対し思いっきり剣を振りかぶり、叩きつけるように振るった。
が、あまりにド直線過ぎたこの攻撃は容易に躱され、お返しにと言わんばかりに棍棒で殴られる。重心が崩れていた俺はその一撃を背中に喰らってしまう。
『••••••••••』
ゴブリンのリーダーが、追撃のための指示を出す。だがこの時だった。
「痛ってえ!この野郎!!」
俺は怒りに身を任せ、振り向きながら剣でなぎ払う。偶然にも双方のタイミングが一致したのだ。
奴らの半数は俺の細身の剣に突っ込む形となり、胴体をその刀身に切り裂かれた。
『•••』
『•••••••••』
『•••』
奴らは口々にものを言いつつ倒れ伏し、そのまま動かなくなった。まあ、弱小な魔物が中級相手に使う武器で斬られればこうなるのも仕方ないだろう。
だがそんな事よりももっと重要な事がある。
「!!
これが敵を倒す感覚なのか!」
俺はこの瞬間、敵を倒すとはどういう事なのかをを理解したのだ。一気に脳が冴え渡るのを感じる。なにか難しい物事を理解した時のあの感覚だ。
「今ならもっとやれる!おりぁ!!」
俺はこの感覚に身を任せたまま、動揺で足がすくんでいるゴブリンを斬りつけた。先ほどよりも更に鋭さを増したその一撃は風と共に、奴の胴体をスパッと切り裂く。
『•••••••••••••••』
『•••••』
『•••••••••••』
リーダーは戸惑いつつも撤退の指示を出す。だが、完全に統率の崩れた奴らにその指示は通らない。
そして、気持ちの高揚した俺を止める事もできない!!
「どんどんいくぜ!おるぁ!おるぁ!!」
そこから先は、完全に俺の流れが続いていた。いつしか片手で振るうようになっていた直剣は、ついさっきまで両手で振るっていた時の鋭さを遥かに超え、次々と奴らを葬り去っていった。
俺の気の高揚が収まった頃には、辺り一面にゴブリンの骸が転がっていた。
(ryトピック〜【ゴブリン種】について〜
彼らは知能が低い?そんな事はありません。ただ単に狩りのためにしか活用できていないだけなのです。
もとより彼らは【小鬼族】と呼ばれる亜人間の一種であり、成長期の間に栄養が足りない事でこの姿になっているのです。因みに彼らに栄養さえ足りていれば、【オーガ種】や【サイクロプス種】にまで成長する事もあります。
また、彼らは高度な連携技術を持ち、集まれば集まるほど自身のフィジカルを強化する性質
(流派ー【連携派生】による効果)を持ち合わせているため、弱小種族だからといって油断していいものではありません。
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