ハーフエルフの少年
第20章 精霊と契約せし者
「誓いをここに」
誓いって何?
「ボクら精霊と契約を交わす時に何々する事を誓う!みたいな事を言うんだ」
「我らは主が誓いを守り続ける事で契約が受理し続ける」
「つまり、オイラ達に誓った事を守れなければ」
「契約はその時点で破棄となります」
なるほど。
つまり〜契約書みたいなのを言葉で交わすわけね。
「じゃあ...」
えーっと、どうしよう。
う〜ん、これでいいかな。
「ボクの、大切な人達。そしてみんなが笑って暮らせるように、どんな困難にも立ち向かう事をここに誓います」
「誓い、確かに聞き届けたり」
「悪くないね!ボクはますます気に入ったよ」
「オイラも君にならこの力存分に貸してあげるよ」
「我らが契約者、レナート。
貴方に精霊の祝福を」
ウンディーネが最後に言い終わると、ボクの中に精霊達が入ってくるのを感じた。
終わった...んだよね。
「へ〜精霊と契約しちゃうんだ」
なっ!?魔神!?
なんで、ここにいるんだ!
「ますます面白いね、君」
「キュー!」
隠れてたスエールがいきなりブレスを吐き出した。
「ちょっと、君のペット躾がなってないよ?」
片手でブレスを抑え込んでる。
「なんでここに!」
「なんか面白そうじゃん?ハーフエルフの君がエルフの里に行くなんてさ〜」
「いつから...」
「ん〜いつからだろうね〜?」
「まぁ今日は様子見だから戦う気はないよ?」
じゃあなんで出てくるの?
わけわかんないよ。
「イグニス!」
ボクは火の精霊を召喚する。
「消し炭にしてくれる!エクスプロージョン!」
すごい...威力。
この遺跡大丈夫!?
「ぐっ、流石に精霊相手はキツイなぁ」
ダメージはある。
でも、決定打にはなってない。
「まぁでも、その方が今後やり甲斐があるね。
じゃあまたね〜!今度会う時は全力で行くよ。
ククク」
また黒いゲートでどこかへ行ってしまった。
今度会う時は全力...か。
「ねぇイグニス」
「どうした、主」
「精霊って君達だけ?」
「いや、他にも精霊はいる。
我ら以外だと、雷 氷 光 闇 そして精霊王がいらっしゃる」
「精霊王?」
「我ら精霊の長だ。
契約条件は我ら四大精霊の他、全ての精霊と契約を結ぶ事」
うん、じゃあ当面の目標は決まった。
まずは各属性の精霊と契約する。
そして、最後に精霊王と契約を結んで、あの魔神を倒す。
大変だけど、頑張ろう。
精霊と契約した事、そこで魔神と出くわした事。
そしてこれからの方針について、族長さんに報告しに来た。
ただ、明るい内に里を歩く事になってしまい、エルフのみんなから視線を浴びる事になった。
「ねぇ、そのドラゴン名前なんていうの?」
「え?」
「キュ?」
突然後ろから話しかけられて、振り向くとエルフの子供が立っていた。
「この子はスエール...」
「へぇかっこいいねぇ!ボクはリーフ!君は?」
「レナート...」
「レナートか〜歳いくつ?ボクは12歳」
「10歳...」
ボクに話しかけていいのかな...?
周りのエルフ達は何も言わないけど...
「なんだ同い年かと思ったのに、年下なんだ。
それじゃあ身長高いんだね!」
「ボク、ハーフエルフだから...」
「ハーフエルフ? エルフじゃないの?」
「ボクは半分人間...純血じゃないんだ...」
「ふーん、でも半分エルフなんでしょ?」
ボクは周りが気になってキョロキョロしてると、
「大丈夫!話しかけてもいいかちゃんと大人達に聞いて来たから」
「へ?」
「だってレナート、この里に来てからなんか大人達に嫌われてるみたいだからさ〜なんかしたの?」
何もしてないよ。
本当になんにもしてない。
「ボクは純血じゃないから嫌われてるんだ」
「変なの!半分でもボクらと同じエルフじゃん!」
リーフ君はボクがハーフエルフでも気にしないみたい。
「ねぇここで暮らしなよ!
大人達かなんか言ってきたらボクが守ってあげるから!」
単純に嬉しい。
けど、ボクにはやらなきゃいけないことがある。
だからここでは暮らせない。
それに、やっぱり大人達の視線は気になるし。
「ごめんね、リーフ君」
「じゃあそのやる事が終わったらまたきてよ!
この里さ〜ボクと歳近い子いないから、友達になってよ!」
「え?」
「え?じゃない!そこはいいよってすぐに言うところだよ?」
「あ、はい」
なんかエルフなのに結構強引だなぁ。
いや、エルフって強情だから強引なのかも?
「いつまでいるの?」
「今から族長に会ってから出るつもり」
「なんだ、もう行っちゃうのか」
本当だったらボクも一緒に遊んだりしたいけど、兄ちゃんやヘレナを待たせてるし。
大人のエルフに何されるかわからないしね。
「必ずまたきてよ!大人達なんて気にしないでさ」
「うん、わかった」
「約束だよ?」
「うん!」
ボクは族長の家に再びお邪魔した。
精霊との契約。そして残りの精霊の居場所を聞きに。
「残る精霊は海の向こうと聞く」
「海の向こうですか...」
「うむ、船が出てる港へは王都から数日ってところかの?
じゃが詳しい精霊の居場所まではわからん」
「わかりました。じゃあとりあえず海を渡って見ます。
ありがとうございました。ハーフエルフのボクをここまでよくしてもらって」
「なぁに、気にするでない。
レナートさえ良ければいつでも来なさい」
「はい!友達もできたんでまた来たいです!」
「ほう、リーフの奴かい?」
「うん、さっき友達になりました」
「そうかそうか。あ、そうじゃ。
お主に選別じゃ!」
族長は古い箱を取り出し、ボクに渡して来た。
なんだろう?
「レナート、お主なら扱えるじゃろう」
ボクは箱を開けてみる。
これって...
「エルフ族に代々伝わる魔の弓、魔弓じゃ」
「魔弓...」
「持って行きなさい」
ボクは弓をしばらく見つめてから背中につける。
武器がもうひとつ増えた。
今度練習してみよう。
爺ちゃんから教わってるけど、うん。
しばらく使ってないからね。
誓いって何?
「ボクら精霊と契約を交わす時に何々する事を誓う!みたいな事を言うんだ」
「我らは主が誓いを守り続ける事で契約が受理し続ける」
「つまり、オイラ達に誓った事を守れなければ」
「契約はその時点で破棄となります」
なるほど。
つまり〜契約書みたいなのを言葉で交わすわけね。
「じゃあ...」
えーっと、どうしよう。
う〜ん、これでいいかな。
「ボクの、大切な人達。そしてみんなが笑って暮らせるように、どんな困難にも立ち向かう事をここに誓います」
「誓い、確かに聞き届けたり」
「悪くないね!ボクはますます気に入ったよ」
「オイラも君にならこの力存分に貸してあげるよ」
「我らが契約者、レナート。
貴方に精霊の祝福を」
ウンディーネが最後に言い終わると、ボクの中に精霊達が入ってくるのを感じた。
終わった...んだよね。
「へ〜精霊と契約しちゃうんだ」
なっ!?魔神!?
なんで、ここにいるんだ!
「ますます面白いね、君」
「キュー!」
隠れてたスエールがいきなりブレスを吐き出した。
「ちょっと、君のペット躾がなってないよ?」
片手でブレスを抑え込んでる。
「なんでここに!」
「なんか面白そうじゃん?ハーフエルフの君がエルフの里に行くなんてさ〜」
「いつから...」
「ん〜いつからだろうね〜?」
「まぁ今日は様子見だから戦う気はないよ?」
じゃあなんで出てくるの?
わけわかんないよ。
「イグニス!」
ボクは火の精霊を召喚する。
「消し炭にしてくれる!エクスプロージョン!」
すごい...威力。
この遺跡大丈夫!?
「ぐっ、流石に精霊相手はキツイなぁ」
ダメージはある。
でも、決定打にはなってない。
「まぁでも、その方が今後やり甲斐があるね。
じゃあまたね〜!今度会う時は全力で行くよ。
ククク」
また黒いゲートでどこかへ行ってしまった。
今度会う時は全力...か。
「ねぇイグニス」
「どうした、主」
「精霊って君達だけ?」
「いや、他にも精霊はいる。
我ら以外だと、雷 氷 光 闇 そして精霊王がいらっしゃる」
「精霊王?」
「我ら精霊の長だ。
契約条件は我ら四大精霊の他、全ての精霊と契約を結ぶ事」
うん、じゃあ当面の目標は決まった。
まずは各属性の精霊と契約する。
そして、最後に精霊王と契約を結んで、あの魔神を倒す。
大変だけど、頑張ろう。
精霊と契約した事、そこで魔神と出くわした事。
そしてこれからの方針について、族長さんに報告しに来た。
ただ、明るい内に里を歩く事になってしまい、エルフのみんなから視線を浴びる事になった。
「ねぇ、そのドラゴン名前なんていうの?」
「え?」
「キュ?」
突然後ろから話しかけられて、振り向くとエルフの子供が立っていた。
「この子はスエール...」
「へぇかっこいいねぇ!ボクはリーフ!君は?」
「レナート...」
「レナートか〜歳いくつ?ボクは12歳」
「10歳...」
ボクに話しかけていいのかな...?
周りのエルフ達は何も言わないけど...
「なんだ同い年かと思ったのに、年下なんだ。
それじゃあ身長高いんだね!」
「ボク、ハーフエルフだから...」
「ハーフエルフ? エルフじゃないの?」
「ボクは半分人間...純血じゃないんだ...」
「ふーん、でも半分エルフなんでしょ?」
ボクは周りが気になってキョロキョロしてると、
「大丈夫!話しかけてもいいかちゃんと大人達に聞いて来たから」
「へ?」
「だってレナート、この里に来てからなんか大人達に嫌われてるみたいだからさ〜なんかしたの?」
何もしてないよ。
本当になんにもしてない。
「ボクは純血じゃないから嫌われてるんだ」
「変なの!半分でもボクらと同じエルフじゃん!」
リーフ君はボクがハーフエルフでも気にしないみたい。
「ねぇここで暮らしなよ!
大人達かなんか言ってきたらボクが守ってあげるから!」
単純に嬉しい。
けど、ボクにはやらなきゃいけないことがある。
だからここでは暮らせない。
それに、やっぱり大人達の視線は気になるし。
「ごめんね、リーフ君」
「じゃあそのやる事が終わったらまたきてよ!
この里さ〜ボクと歳近い子いないから、友達になってよ!」
「え?」
「え?じゃない!そこはいいよってすぐに言うところだよ?」
「あ、はい」
なんかエルフなのに結構強引だなぁ。
いや、エルフって強情だから強引なのかも?
「いつまでいるの?」
「今から族長に会ってから出るつもり」
「なんだ、もう行っちゃうのか」
本当だったらボクも一緒に遊んだりしたいけど、兄ちゃんやヘレナを待たせてるし。
大人のエルフに何されるかわからないしね。
「必ずまたきてよ!大人達なんて気にしないでさ」
「うん、わかった」
「約束だよ?」
「うん!」
ボクは族長の家に再びお邪魔した。
精霊との契約。そして残りの精霊の居場所を聞きに。
「残る精霊は海の向こうと聞く」
「海の向こうですか...」
「うむ、船が出てる港へは王都から数日ってところかの?
じゃが詳しい精霊の居場所まではわからん」
「わかりました。じゃあとりあえず海を渡って見ます。
ありがとうございました。ハーフエルフのボクをここまでよくしてもらって」
「なぁに、気にするでない。
レナートさえ良ければいつでも来なさい」
「はい!友達もできたんでまた来たいです!」
「ほう、リーフの奴かい?」
「うん、さっき友達になりました」
「そうかそうか。あ、そうじゃ。
お主に選別じゃ!」
族長は古い箱を取り出し、ボクに渡して来た。
なんだろう?
「レナート、お主なら扱えるじゃろう」
ボクは箱を開けてみる。
これって...
「エルフ族に代々伝わる魔の弓、魔弓じゃ」
「魔弓...」
「持って行きなさい」
ボクは弓をしばらく見つめてから背中につける。
武器がもうひとつ増えた。
今度練習してみよう。
爺ちゃんから教わってるけど、うん。
しばらく使ってないからね。
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