魔王でもゴロゴロしたい!

ユキ

3.魔王までの道のりは短いようで長いようで...

0歳
何も見えなくて音だけが聞こえてた、母親らしき綺麗な声とその他のさまざまな声、ただ皆が優しそうな雰囲気を醸しかもし出していた。
「ユキ、貴方だけは離さない、あの人のところには絶対に行かせない、私が絶対守ってあげるから、大きくなっても優しく壮大な人になるのよ」
毎日そう言い僕の頭を撫でるのだった。



1歳
とうとう目が開けるようになった、目の前には綺麗な白い髪の女性、この人が母親らしい、頭から少し出てるツノで少し小悪魔的な雰囲気だ。
「今日はユキの誕生日ね!おめでとう!これは私からのプレゼントよ!気に入ってくれると嬉しいわっ!」
そう言って袋を渡されたまだ開けることはできないので大きくなって開けるということになった、少し楽しみだ。
「ユキ様もお喜びですな、奥様。それにしてもこの笑顔が可愛らしいですなぁ」
「あらセバスありがとう。ふふふ、でも魔王なのに可愛いって少し可笑しいわね」
「奥様、口元がにやけていらっしゃいますよ」
「セバス貴方もじゃない」
そう言い合い笑い合う2人、セバスというのは執事長らしい、聞いている限りだと夫婦に見えるのだが...
それは気にしないようにしよう



2歳
この頃から少し歩けるようになった、と言ってもハイハイだが...
「ユキー!こっちよー!頑張ってー!」
「あー、だぶぅー、だぁー」
お母さんは嬉しそうに手を振っている、その横でセバスも嬉しそうお茶を注いで居た。
「ユキ!もう少しよー!」
たどり着いてお母さんはキャーキャー言って喜んでいる。
「ユキ様、流石ですな、おめでとうございます」
「ユキはすごいわ!2歳でもうハイハイができるのよ!やっぱり魔王は伊達じゃないのよ!」
「はっはっはっそうでございますな。」
2人が喜んでくれて、僕も少し嬉しくなった。
あ、2歳でも誕生日プレゼントは貰ったよ?開けれなかったけど




3歳
この頃から少しずつ喋れるようになった。
「おかあしゃま!」
「ユキ!だーいーすーきーです!言ってみなさい」
「おかあしゃまだーいーすーきー!」
「うふふふふ」
「お、奥様そろそろお辞めになられては...」
この後2時間ほどレッスン?は続いた。


この頃から誕生日プレゼントをあけれるようになった、だが...
「おかあしゃま、これ」
「これはですね、勇者から勝ち取った聖剣エクスカリバーと言うものです!貴方にぴったりだわ!」
「......」
どうやらセバスも中身を知らなかったらしい、口が開きっぱなしだ、まあ僕も驚いたけど。
「せばしゅー、おちゃ」
「あ、え?は、す、すみません!拭くものをすぐにお持ちします!!」
「セバス!何をしているの!ユキにかかってたら首をちょん切るわよ!!早く片付けなさい!!」
「も、申し訳ございません!奥様!!」
セバス...なんか..ごめん...同情するよ。



4.5.6歳
この頃から勉強を始めだした、正直僕はまだまだゴロゴロしたかったのだけど、どうやらお母様は俗に言う親バカ?らしい。
「きゃー!ユキったらこの問題もわかるの!?すごいわ!!じゃあこっちの問題もわかる?」
「はい、お母様3×4=12です」
「ユキ様は凄いですな、この問題式を解くとは...お見事です。」
「やっぱりユキはすごいわ!!天才よ!!」
前世の記憶があるからなんだけど...まあ喜んでるしいいかな...?

そして最近では魔法を使う練習もしている。
正直凄く魔法には興味があった、なんせ前世では無かったものだ、それに、あの神様から特別な・・・力も貰ったのでそれを試したくてウズウズしてたのだ。
「お母様、全力でいいのですか?」
「ええ、大丈夫よ!この子は私の使い魔だから死んだりなんかはしないわ!」
そこには3つの首を持った犬がいた、名前は'みつ首さん'らしい、いや、完全にこれはあれだ見たことあるぞ。
「お母様、ケルベロスですか?」
「よく分かったわね!さすが私の子ね!天才よ!!」
「あ、あの、そろそろ初めて貰っていいですか?主?」
あ、使い魔って喋れるんだ
「あら、ごめんなさいね?みつ首さん、では命じます。目の前にいる可愛らしくて凛々しくてカッコよくて凄く可愛らしい子の攻撃に耐えなさい、攻撃はしちゃダメよ?したら消すわよ」
「かしこまりました、主」
「わかったわん!」「やってやるわん!」
可愛らしくてって今二回言わなかった?気のせい?てか首3つとも喋るんだ...
「でわ、行きますね」
でわ先ずは、これを使ってみようかな。
神様から貰ったもの、その1
「スキル、ストップワールド」
そして、時は止まる
「んー!よし、始めるかー。
ナイフをここらへんに置いて...魔力通して...」
この魔法は自分の魔力を減らし続けるほど世界を止めることができる次元魔法という物らしい、なんかゴロゴロできるようになるならなんかくれって言ったらこんな便利なものをもらったのだ、だがこの魔法、魔力を吸い取るスピードが半端じゃない、ものすごい勢いで血を吸われてる感覚だ、途中から頭が朦朧とするからあまり使わないでいたが、やはり久々に使うと快適だ。頭ガンガンするけど。
「よし出来た!動かすかー」
そして時は動きだし周りに浮いていた千本の・・・ナイフはみつ首さんに一直線で向かっていく。
「「「きゃいん!?!??」」」
とっさに避けるが、遅い。
魔力をナイフに流してナイフの周りだけ空気抵抗を極力少なくしてあるので避けるのは至難の技だろう。
そしてナイフたちは吸い込まれるようにみつ首さんに刺さり、みつ首さんは粒子?みたいになって消えていった。
あ、あれ?死なないはずだよね?大丈夫だよね??
「ユキ...今の、え?」
「はい、お母様次元魔法です。」
「次元、魔法??そんなの、聞いたこと...」
「そうなのですか?最初から持ってたのでありふれた魔法だと思ったのですが。」
さすがに神様から貰ったなんて言えないからとぼけないとなー、あとあと面倒ごとになるのも嫌だし、あまり使わないようにしよ。
「そ、そうなのね、今日はこれまでにしましょう!そろそろランチの時間だわ!」
そう言いながら歩き出すお母様について行く、まあ考えるのめんどくさいし、なんかあったらそんとき考えよう。
これが僕の魔法初公開だった。

コメント

  • ユキ

    コメントありがとうございます!!
    読んでくれてる方がいると思うと凄く嬉しいです♪
    そうですね、書き間違えてました!直しておきます!
    これからもよろしくお願いします!!(^^)

    1
  • 春風 めると

    三つ首さんがかわいそうになってきました、、、笑

    3歳のとき
    プレゼントをあげれるよう←になってました!あけれる←の間違い??

    続きが気になるのでお気に入り登録しました!更新楽しみにしてます!

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