太陽の為に生きる月
Newborn moon〜9〜
部屋に入ると即みっちゃんがさっきの話を始めた。
「ねーねー、そろそろ教えてもらってもいいよね?」
どんだけ気になってるの、とひーちゃんと見合わせて苦笑しながら説明をした。
「まず、俺が和希の気配を懐かしい感じがするって言ったんだよ。」
「で、それを聞いた僕が体験した不思議なことを話そうとしたところでみっちゃんと和希くんが戻ってきたの。」
さっき話したところまで説明すると、みっちゃんは何故かより目をキラキラさせて少し興奮した口調で問いかけてきた。
「え、不思議なこと?なになに?!」
…そんなに食いつかれることかなと苦笑しつつもひーちゃんとみっちゃんの視線が僕に注がれているので、僕は説明すべく口を開いた。
「えっとね、最初に不思議なことが起こったのは皆既日食の日。」
それを聞いたみっちゃんがすぐに首を傾げた。
「…皆既日食の日?この話題って和希くんに関する不思議なことじゃないの?あの時まだ和希くんいなかったよ?」
まあ至極真っ当な疑問だ、けど僕は敢えてそれを無視した。
話を聞いていればわかることだから。
「僕たち、あの時屋上にいたじゃない?日食を見ていたら背後に気配を感じてさ。」
「…気配?」
「うん、それで振り返っても誰もいなくて…でも、白衣がひらって見えたような気がしたんだ。」
みっちゃんはさっきと打って変わって真剣に聞いていたけど、途中で口を挟んだ。
「…そういえばあの時、悠隼くん突然走り出して屋上からいなくなっちゃったよね?」
「…うん、声が聞こえたから。
お兄ちゃんの『ただいま』って声が。」
「…怜さんの?」
それを聞いたみっちゃんは本当に驚いたように目を瞠った。
僕は頷いて続きを話した。
「僕は門に一直線に走った、お兄ちゃんが帰ってきたと思って。
けど誰もいなくて落ち込みかけた時に、和希くんが僕のズボン掴んでたんだよ。
それからというもの、和希くんが近くにいるとお兄ちゃんの声が聞こえる。
僕がパニックになりかけた時とか、『落ち着け』って言われたり。そのおかげで今のところ落ち着けてるんだ。」
「…それは不思議だね…。
そういえば、和希くん俺たちのことよく夢に見るって言ってたし…名前教えてないのに知ってたから嘘じゃないみたいだし、本当に不思議な子。
…怜さんと関係のある子だったりして。」
僕とひーちゃんはみっちゃんの言葉を聞いて頷いてたけど、最後のだけはばっさり否定した。
「ないな。」
「ないね。」
そしたらみっちゃんは分かりやすくずっこけた。
「えーひどーい。」
そこで、僕たちの後ろで遊んでいた和希くんが欠伸をしたようでみっちゃんが近寄る。
「眠くなっちゃったかな、楽しくて疲れたね。お風呂入って寝ようか。」
みっちゃんの言葉に頷いた和希くんは僕を指差してこう言った。
「お風呂、悠隼にいちゃんと入る…。」
「だってさ、一緒に入ってやれ悠隼。」
「…ちっちゃい子扱い慣れてないんだけど…わかった、行こうか。」
僕は和希くんを抱っこして浴場に向かった。
「ねーねー、そろそろ教えてもらってもいいよね?」
どんだけ気になってるの、とひーちゃんと見合わせて苦笑しながら説明をした。
「まず、俺が和希の気配を懐かしい感じがするって言ったんだよ。」
「で、それを聞いた僕が体験した不思議なことを話そうとしたところでみっちゃんと和希くんが戻ってきたの。」
さっき話したところまで説明すると、みっちゃんは何故かより目をキラキラさせて少し興奮した口調で問いかけてきた。
「え、不思議なこと?なになに?!」
…そんなに食いつかれることかなと苦笑しつつもひーちゃんとみっちゃんの視線が僕に注がれているので、僕は説明すべく口を開いた。
「えっとね、最初に不思議なことが起こったのは皆既日食の日。」
それを聞いたみっちゃんがすぐに首を傾げた。
「…皆既日食の日?この話題って和希くんに関する不思議なことじゃないの?あの時まだ和希くんいなかったよ?」
まあ至極真っ当な疑問だ、けど僕は敢えてそれを無視した。
話を聞いていればわかることだから。
「僕たち、あの時屋上にいたじゃない?日食を見ていたら背後に気配を感じてさ。」
「…気配?」
「うん、それで振り返っても誰もいなくて…でも、白衣がひらって見えたような気がしたんだ。」
みっちゃんはさっきと打って変わって真剣に聞いていたけど、途中で口を挟んだ。
「…そういえばあの時、悠隼くん突然走り出して屋上からいなくなっちゃったよね?」
「…うん、声が聞こえたから。
お兄ちゃんの『ただいま』って声が。」
「…怜さんの?」
それを聞いたみっちゃんは本当に驚いたように目を瞠った。
僕は頷いて続きを話した。
「僕は門に一直線に走った、お兄ちゃんが帰ってきたと思って。
けど誰もいなくて落ち込みかけた時に、和希くんが僕のズボン掴んでたんだよ。
それからというもの、和希くんが近くにいるとお兄ちゃんの声が聞こえる。
僕がパニックになりかけた時とか、『落ち着け』って言われたり。そのおかげで今のところ落ち着けてるんだ。」
「…それは不思議だね…。
そういえば、和希くん俺たちのことよく夢に見るって言ってたし…名前教えてないのに知ってたから嘘じゃないみたいだし、本当に不思議な子。
…怜さんと関係のある子だったりして。」
僕とひーちゃんはみっちゃんの言葉を聞いて頷いてたけど、最後のだけはばっさり否定した。
「ないな。」
「ないね。」
そしたらみっちゃんは分かりやすくずっこけた。
「えーひどーい。」
そこで、僕たちの後ろで遊んでいた和希くんが欠伸をしたようでみっちゃんが近寄る。
「眠くなっちゃったかな、楽しくて疲れたね。お風呂入って寝ようか。」
みっちゃんの言葉に頷いた和希くんは僕を指差してこう言った。
「お風呂、悠隼にいちゃんと入る…。」
「だってさ、一緒に入ってやれ悠隼。」
「…ちっちゃい子扱い慣れてないんだけど…わかった、行こうか。」
僕は和希くんを抱っこして浴場に向かった。
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