俺は主人公にはなりたくない!

友達始めます

また、朝が来てしまった
めんどくさい学校生活が始まろうとする一時間前に俺は居る
今は布団の中。なぜなら、起きたばかりだからだ
人間って布団に入ってしまったら最後出られなくなるように出来ていると俺は思う
なんで、今日は水曜日なんだよ。
あと2日も地獄があるじゃねーか
もういいや、早く準備しよ
制服に着替え用としたらなにか床に落ちた
これ昨日クローゼットから出てきた鍵だ
俺、ポケットにしまったままだったんだっけ?
なんか、無くすと困りそうな気がするから身につけておくか。
父ちゃんの形見だったりして。
そんな事あるわけないか
そういえば紐が机の中にあったはずだ
あったあった
鍵を紐につけて首から下げた
これなら無くさないだろ
さて、準備しますか
朝ごはんを食べ髪の毛をセットし制服に着替えた
布団行ってくるよまた、6時間後に会おうな
布団を後に家を出た
俺は家を出た瞬間に家に帰ったらなにをしようかなと考える
幸福の時間だ
やっぱりゲームかな?
もうちょいでクリア出来そうだから進めよ
早く家帰りたいな〜
そんな事を考えながら学校へ向かっていると後ろから走ってくる音が聞こえた
「三須くん!おはよう!」
「よう、立花」
おはようなんて言われたの小学生ぶりだ
俺はおはようの練習をしていないからおはようが言えない
たった一言がこんなにも言えなくなったなんて…
「三須くん!」
「な、なんだ」
「なんで朝からぼっーとしてる!今日の体育サボらないって言ってんの!」
「はいはい。え?今なんとおっしゃいましたか?」
「だーかーらー!体育サボろって言ってるの!立花ね、体育大嫌いなんだ」
マジかこいつ
まさかのヤンキーってやつ?(全然違う)初日から授業サボる奴とかいるの?居たわ
「立花、最初の授業くらい出ろよ」
いい事言った俺!褒めてつかわす
「いくら、三須くんの頼みでも立花は聞かないよ!」
反抗期かよ…。
「せめて、見学すればいいだろ?」
「それじゃつまんない」
それじゃつまんないですと!?なんですかなんですか、全国民の学生様は全授業つまらないけど仕方なくやってるんだよ
俺もそのひとりだ!
「立花ね!屋上行って寝てみたい!」
はい出た、青春ごっこのひとつ。タイトルをつけるとしたら…[屋上で昼寝]だな
我ながらとんでもなくダサいタイトルだ。
「俺はサボらない」
「なんでよ〜!立花ひとりじゃ寂しくて死んじゃうよ」
だから、やめろその上目使い
少しだけきゅんとしてしまいそうになるだろ
昨日友達にならなければきゅんなんてしないだろうに…。
俺は過去は振り返らない主義だがこればかりは振り返らざるおえないだろ
今の状況は全て過去が悪い。
「三須くん聞いてるの?ねぇお願い]
「わかったよ。今日だけな」
「わぁーい!ありがとう」
でも、俺ひとり抜けたところで多分クラスの奴らは気づきはしない
俺と立花は、そんな会話をしながら教室へ向かった
教室に入るとクラスの奴らが立花の方へと向かって来て立花に好きな食べ物や好きな音楽などを質問している
立花は、明るく丁寧に答えていた
俺はその隣で爆音で音楽を聴きながら机で寝た
早く散れよ
鬱陶しんだよ。あー朝からイライラするな
少しすると本鈴がなり授業が始まった
立花は律儀に女子達に手を振って見送っている。こいつは紳士イケメンか
なぜ、体育だけが嫌いなのかは知らないけど普通の授業はちゃんと受けてるんだよな
ノートとってるし、話聞いてるし、横顔綺麗だし
最後のやつなんだ。横顔綺麗だしは取り消し!なんて事考えてるんだ俺は
立花がこちらに気づいたようだ
すると、耳を貸してと手招きしている
俺は立花に少し寄った
「次、楽しみだね」
小声で言ってきた
俺は立花から離れてから頷いた
なんだこの青春中みたいな会話
俺にはいらんと思ってたのに少し嬉しい…
これが青春なのか…?
そんな事を考えてるうちに鐘が鳴った
みんなが席から立つ前に立花が俺の右腕を持って全力で走り出した
え!えーーーー!?!?!?
立花体育嫌いなんじゃないの!?俺はてっきり運動が苦手だからだと思ったのに、めっちゃ足速いんですけどー!
そんなこんなであっという間に屋上についてしまった
「ちょ、ちょっと、お前、なんではぁはぁ、そんなに、急がなくても、、」
「え?なんて言った?」
一回で聞き取らんかいボケ!
てか、なんで息切れしてねーんだよ!
俺たちのクラスは一階でここは五階の屋上なんだぞ!
俺は一回息を落ち着かせてから話した
「なんでそんなに急ぐ必要があったんだ。まだ時間はあっただろ」
「なんか、ワクワクしてたら早く行きたくなってつい走っちゃった!」
お前の脳みそは小学生か!
「今日はとても綺麗な青空だね。三須くん」
振り返りながら言ってきた
キラリと光る目、少しだけシャンプーの匂いがする髪の毛。
とても綺麗だ…
いつだろう。見た事あるこの風景…。

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