擬人化魔法!〜ハーレムでウッハウハ〜

雅蛇

19話目:妖怪が現れました。

「はぁ…はぁ…はぁ……ここは…いったいどこじゃ?」



《家》

「おっすー、こーすけ!」

「お、智奈美!おはよ」

「うん、おはよ!早く行こ!」

「じゃあ、行ってきます。雛美の面倒よろしくな。」

「はい、かしこまりました。行ってらっしゃいませ。」

 俺と智奈美は、学校に向かった。

「さっ…雛美…あなたは、死にかけたんですから、お家でも安静にしとかないと…」

「いやにゃ!いやにゃ!遊ぶにゃ!」

「ダメですニャア!ゆっくり、お休みになってください…」

「し…仕方ないにゃあ…」

「では…」

 黒い影が見えた。

「うん?なんにゃ?」

  すると、黒い影が雛美の方に飛んできた。

「ぎにゃぁぁぁぁぁ!!!!」

「静かにするんじゃ!でないと、ひどい目にあうぞ。」

「ううん!うー!!」

「動くではない!」

 雛美は、無理やり振り払った。

「ぷはぁ、なんなんだにゃあ?人の家に勝手に入られては、迷惑だにゃあ!」

「すまなかった。ワシは、道に迷ってしまったのじゃ。」

 喋り方は、ものすごく老人っぽい喋り方だが、声、姿はどっから見ても幼女だった。

「ワシは、どこから来たのか、よくわからないのじゃ…全くワシのしたことが…」

 どうやら、記憶をなくし、ここにさ迷っていたようだ。

「あ、自己紹介がまだ、じゃったのう!ワシは、葉瑠狐はるこ、妖狐じゃ!」

「で?妖狐が何故ここに?」

「だから、迷ったって言っとるじゃろ!」

「ごめんごめん…」

「ワシ…なんで、こんなことに…記憶さえ無くならければ…こんなことにはならなかったのじゃ!」

「葉瑠狐…」

「…なぁ!ここの家のあるじは、お前か?」

「いや、違うけど…」

「ここのあるじは誰じゃ!」

「功亮だけど…」

「今、どこにいるのじゃ?」

「学校にいるよ?」

「その、ガッコウと言うのは?どこじゃ?」

「えーっと、その、言いにくいんだけど…僕…今外に出られないんだ。もし、元気だったら、一緒に行けたんだけどね!」

「その、コウスケと言うのは?いつ帰ってくるのじゃ?」

「うーん、4時30分くらいじゃないかな?」

「よし!なるほど!分かった。」

「え?何してんのさ!」

「何って、準備じゃ!」

 なんと、どこから持って来たのか、葉瑠狐は、荷物を持ってきた。

「ちょちょ!待ってよ!」

「ん?なんじゃ?ダメなのか?」

「ダメに決まってます!功亮が帰ってきたら、私が話をつけますから、それまでじっとしててください!」

「わわ、分かった。」


グウゥゥゥゥゥゥ………

「ん?お腹減ったの?」

「ああ…いや…その………すまん…今まで何も食べてないのじゃ………」

「うーん、このこと、クロックに言ってもいいのかな?」

「誰じゃ?その、クロックと言うのは。」

「ちょっと待ってて!」

「無視とはいい度胸じゃな!」

「すぐ戻ってくるから!」

 雛美は、クロックを呼んで、すべてを話した。

「なるほど…分かりまし「早く、お腹が減ったのじゃ!」

「うぅ…!!」

 クロックは、キレた。

「やはり、やめましょう…こんな奴追い出しましょう…」

「あぁ!分かった分かった!ワシが悪かった!だから、離すのじゃぁぁぁ!!」

「クロック!ストップ!ストップ!」

「こんな奴、なぜ家にあげたのです?」

「だから、僕が入れたんじゃなくて、勝手に入って来たの!」

「はぁ…わかりました。とにかく、あなたにご飯を作ってあげます…」

「ありがたき幸せ!」

「不味いのですが…」(ボソッ)

「え?なんか言うたか?」

「いえ、何も…」

 あ、クロックは葉瑠狐のこと嫌いになったな。

「さぁ、出来ましたよ…」

「なんじゃ!?これは!」

「これは…犬のオシッコでございます…」

「何しとるじゃ!早く!どかさぬか!ワシは、妖狐!狐じゃぞ!それなのになぜ、犬のオシッコなんか持ってくるんじゃ!」

「ちなみに、葉瑠狐さんは、いくつなのです?」

「ワシは、480歳じゃ!こう見えても、真ん中の妖狐じゃがな。」

「…ふーん……」

「聞いといて、その反応はないじゃろ!」

「すみませんすみません…」

「なんじゃ!その態度は!なぁ、頼むワシに、食べ物を与えてくれないか?」

「そこら辺の虫でも食べればいいじゃないですか…」

「ワシ…実は……虫が苦手でな…」

「…狐なのに…?」

「仕方ないじゃろ!嫌いなものは嫌いなんじゃから!」

 すると

「ただいま!」

「ご主人様が帰ってこられましたので私は、失礼させてもらいます…」

「あ…ちょっと!」

「仕方ないよ」

「うぅ…………」


「お帰りなさいませ…」

「うん、ただいま…うん?」

「まぁ、気にしないで!」

「おい、雛美は、誰と話しているんだ?」

「え?」

「まさか、後遺症で幻覚でも見えているのか?」

 俺は、急いで雛美のところに向かった。

「雛美!」

「あ!功亮!おかえり!」

「おいおい、誰だよ、こいつは」

「こいつとは失礼じゃな!」

 うん?じゃな?え?

「申し遅れた!ワシは、葉瑠狐じゃ!」

 わ、ワシ?え?女の子…?だよな?

「ご主人様…ここは私がすべてお話いたします。」

「あぁ…」

 クロックは、すべて話した。

「なーるほどね…わかんねぇ!」

「だから、そこにいるのは、妖狐なんです!」

「妖狐って呪うやつだろ?」

「安心せい!ワシは、呪ったり取ったり食ったりしんよ!」

 こうして、新しい仲間が増えた。
はぁ、絶対大変だ………

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